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気まぐれでわがままな私が2年半の遠距離恋愛を乗り越えた話

遠距離恋愛の終わりを前にして

「女心と秋の空」とはよく言ったもので、例に漏れず私もかなり気移りが激しい。そんな私が2年半の遠距離恋愛を乗り越え、ついに来月からは同棲生活を始める。

私の周りで遠距離恋愛をしていた人はかなりあっけない終わりを迎えていて、そういう人達ほど恋愛に対する並々ならぬ熱意を持っているケースが多い。連絡を取り合う頻度は勿論だが、お互いの時間を「恋人と会うこと」に全振りする。これは完全に私の個人的な見解だが、このタイプはめちゃくちゃ喧嘩するし突然あっさり別れる。

遠距離恋愛で私が最も重視してきたことは「頻繁に連絡を取ること」や、「たくさん会うこと」ではない。「空気を読むこと」と「言葉にして伝えること」これに尽きる。

空気を読むこと

どんなに好きな相手でも、眠い時に電話をされてはストレスだし、どうしたって休みを合わせられないことはある。とはいえ顔が見えない相手に対して素っ気ない態度をとると怒っているように感じられたり、何か隠し事をされているように思えてしまうものだ。けれどそんなことでいちいち喧嘩になったり浮気を疑っていたらキリがない。

恋人としての特権は、自分が決めるものでは無い。相手のキャパシティを多めに見積ってはいないだろうか。互いを労り、適度に気を遣うことはたとえ家族であっても必要なことだと思う。自分とは別の人間である以上、「何をやっても許される」という事はありえない。

パートナーに対して気遣いが足りないと思ったら、それは解決するべきだと思う。そして自分も同じことをしていないか、相手の価値観に寄り添って考えることはとても大切だ。

今までの私は必要以上に言葉を選んだり、相手に見下されないように虚勢を張ることで自分自身を守ってきた。恋人でも、友人でもそうやって接してきた。同じ人とずっといると、ボロが出ないようにするのは本当に大変で、本当に疲れる。するとふとした時に「そこまでしてこの人と関わる必要あるかな」と思って付き合いを減らしてしまう。嫌われるのは怖いし、嫌いにもなりたくない。でも、1人は寂しい。気まぐれで、わがままで、最低だった。

彼と付き合い始めた時も、私は彼との距離のとり方が下手だった。でも彼は私よりもずっとずっと大人で、適度な距離感を心得ていた。私は紛れもなく彼のおかげで子どものような付き合い方をしなくなったし、遠距離恋愛となると解決が厄介な喧嘩をすることも無く、ここまで平和にやってきた。

言葉にして伝えること

私は元彼とはかなり喧嘩が多かった。何度喧嘩をしても彼に対しての不満や悲しみは色んなところから出てくる。何気ない会話やデートの時。我慢して我慢して、それでもやっぱり許せなくて突然怒ってしまう。そして最後はお互い疲れて、あっさりと終わってしまった。

私もその人も、大切なことは何一つ話し合えていなかった。付き合っていれば何でも分かり合えると思い込んでいたのかもしれない。言葉にしなければ、永遠に伝わらないことだってある。

今の彼と私は、過度に心配したり干渉し合うことは無い。でも、相手の話は親身になって聞くし、協力出来ることなら喜んで力になる。嫌なことは嫌だと伝えるし、感謝の言葉は忘れない。

そうやって執着することなく、でも、彼と付き合ってからは1人の時も楽しい。小説やドラマのように情熱的な気持ちはないかもしれないけれど、この「居心地の良さ」に勝るパートナーとしての条件はあるだろうか。

分かり合うためには言葉が必要で、でも、気遣いなしに何でも言葉にするのは野暮だ。大人としての付き合いには、そのバランスを見極める必要があると思う。そのことに気づいたおかげで、私は遠距離恋愛を乗り越えることが出来たのかもしれない。これから遠距離恋愛が始まる人、今正に頑張っている人、より良い関係を築いていってほしい。

2019.09.11 植物

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