14)Be My Eyes(ビーマイアイズ)

「Be My Eyes」というアプリを登録している。

視覚障害のある方が「誰かちょっと見てほしい」というときに、スマートフォンを介して見える人がお手伝いできる、という仕組みだ。

登録してあると、ときどき「あなたの助けを必要としている人がいます」と通知が来るので、対応できる状況ならアプリを開く。するとビデオ通話状態になるので、用件を聞く。たとえば、お土産のお菓子の中身を確認する、とか、自販機の商品を確認する、とか、スカーフの色を教えて、とか。

これまで何度か出てみたけれど、答えに困るような難しいことはなかった。もし、通りすがりの誰かに尋ねればさらっと答えそうな些細なことばかり。でも当事者さんにしてみれば、折りよく誰かが通りかかるとは限らないし、その人が答えられる状況かどうかもわからない。ネットを通じて「よかったら『通りすがりの人』になりますよ」と意思表示をしている相手になら無理なく尋ねやすいのではと思って登録している。忘れた頃に通知が鳴って、ものの2,3分の会話をして「ありがとうございました」「お役に立ててよかったです」という、ただそれだけのこと。手が空いてなければ出なくてよい。少し出遅れたら他の人が対応していることが多いので、何が何でも自分が、と気を張ることはない。

対応するときに意外と難しいのが、見るべき対象物にカメラを向けてもらうこと。上下左右に動かしてもらったり、小さい文字に焦点が合うように近づけたり遠ざけたりしてもらう、そのやりとりに少しコツがいる気がする。焦らず修正を重ねればなんとかなる程度のことだけど。

一番のハードルは、たぶん、視覚障害の方がスマートフォンとアプリを使えるようになるところだろう。その話は、また、あらためて。

2019/07/17

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