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いつも完璧な人はいない

「いつも完璧な人はいない それが人生」

イリーナ・スルツカヤの言葉。

荒川静香が金メダルをもらった同じリンクで銅メダルをもらったロシアの選手。

当時、世界選手権や、グランプリ・シリーズなど、主な世界大会のほとんどで、イリーナは金メダルをもらっていた。当時、オリンピックの表彰台の一番高いところに、最も近い選手だった。

そのイリーナは、インタビューを受けるなど、なにか発言を求められると、いつも、こう言っていた。

「いつも完璧な人はいない それが人生」

銅メダルをもらったオリンピックの表彰式の後でも、そう言っていた。

20歳そこそこの女性、失礼だが、女の子と言っていい。

その女の子が、こんなに奥行きの深いことを言うことを、僕は、不思議に思ったものだった。

そして、その後、忘れ得ない選手になった。

たくさんの綺羅星のようなアスリートが登場しては去って行ったが、記憶に残っている選手となると、片手で数えるほどもいないだろう。

しかし、イリーナは、世界最高の演技とともに、この含蓄ある深い言葉を伴って、僕の記憶に留まっている。

「いつも完璧な人はいない それが人生」

僕の人生は、いつも完璧どころか、いつもグダグダだった。

この言葉は、いつも完璧に近いところにいたイリーナだから言えた言葉かもしれないと思う。


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