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猿之助さんの愛憎劇

【澤瀉屋の大まかな軌跡】

◯市川猿翁さんと浜木綿子さん離婚。子の香川照之さんは猿翁さんと離別。浜さんは香川さんに「三代目猿之助(猿翁)と藤間紫を超える大物になって」と諭す

◯市川猿翁さんと藤間紫さん結婚。澤瀉屋は長らく紫さんが仕切り、その後、紫の連れ子・藤間文彦さんが引き継ぐ

◯猿翁が紫の尽力によりスーパー歌舞伎『ヤマトタケル』を大ヒットさせる。『ワンピース・新作オグリ』などスーパー歌舞伎は松竹のドル箱に

◯香川照之さんの歌舞伎界入りに紫さんが大反対したのは、猿翁さんの実子がいれば藤間文彦さんの立場が危ういから

◯猿之助さんも紫さんに嫌われ、良い役を与えられず肩身の狭い思いをする。猿之助さん27歳のとき、父親の段四郎さんと共に澤瀉屋から離れたほど

◯血縁のいなくなった猿翁は、澤瀉屋を血統にとらわれない実力主義と標榜していたが、実子・香川さんに孫が生まれたことで変節

◯猿之助さんはその後、歌舞伎やその他の現代劇でも大活躍。「第八回亀治郎の会」を鑑賞した猿翁が『名跡・猿之助』を一旦、甥っ子の猿之助さんに継がせ、孫の市川團子さんに引き継ぐ構想を思いつく

◯香川さんは猿之助さんに取り入り、息子のために歌舞伎界への復帰を画策。香川さんの歌舞伎界入りは、藤間文彦さんに澤瀉屋の利権が渡ることを危惧した猿翁さんが要請したとも。

◯二代目猿翁・四代目猿之助・九代目中車を同時に襲名する

◯香川さんは成田屋の流れを汲む立花屋の名跡・中車を襲名したが、これにも猿之助さんが関わっている

◯澤瀉屋に復帰した香川さんはすぐさま猿翁と共同代表の法人を立ち上げ、澤瀉屋の一切を取りまとめた。藤間紫・文彦さんの勢力を駆逐にかかる

◯ベテラン役者が次々と澤瀉屋から離れていく。筆頭は市川右團次(元・右近)さん

◯猿之助さんは澤瀉屋の主流である紫派藤間流(日舞)ではなく、宗家藤間流の藤間勘十郎さんと歌舞伎の振り付けやイベントをしていた

※市川右團次さんが猿之助を継ぐと期待されていたのは、藤間紫・文彦さんにとって都合が良いから。右團次さんは紫派藤間流の名取でもある。因みに、猿翁も二代目・藤間紫を名乗っていた。右團次さんが澤瀉屋を離れたのは、香川さんが戻った影響も少なからずあろうが、「3度の結婚・2回の離婚」という私生活を鑑みると、ひと所に落ち着く性分ではないようで、居場所を求めて自らの意思で離れたような気も。高嶋屋という屋号もあることだし。

澤瀉屋から距離を置いたとはいえ、息子(現・右近)さんを澤瀉屋に預け、猿翁肝入りの『二十一世紀歌舞伎組』の座長も務めている。成田屋とも良好な関係を築いて團十郎さんの右腕となって共演しているし、そもそも右團次の襲名は團十郎さんの計らい。上手く世渡りしている印象で、戦国時代の真田家や柳生家を思わせる。


市川猿之助さんと香川さんはそっくりだ。顔だけでなく、両者とも身長が171cmとサバを読んでいるところも同じ。歌舞伎への並々ならぬ想いも似ている。ともに澤瀉屋に感謝があると同時に、憎しみを抱かせるような仕打ちも受けている。精神的双子と言えるほど似ている。


復讐。。。


人は愛情よりも復讐するときにこそ大それたことができるのは、マヤさんの一件で見てきた通り。自身の破滅から逃れられないと悟り、ならば怨みの対象もろとも地獄に堕ちてやろうという狂気。希死念慮や破滅願望すら抱かない普通の人には、ここまでの考えには至らない。

聖人・キアヌもこう言ってる
映画の宣伝だけど

猿之助さんの一連の事件は、猿之助さんの復讐だったのではないか?

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