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90代のゲーマーがいるのにそれ以下の私たちが年齢を理由にゲームをしない理由はあるのか~経験もないのにeスポーツに取り組んでみた

1.ギネスに登録された日本人90代ゲーマー

先日、ふと「高齢者でゲーマーっているのか?」と思い立ち検索したところ、90代のゲーマーが日本にもいることを知りました。

もっとも、この方は最近始めたわけではなく、40年のゲームキャリアがあるそうで、筋金入りのゲーマーです。

さらに「最高齢ユーチューバー」でもあり、ギネスにも登録されたらしい。しかもはまっているゲームが「『バイオハザードRE:3』(※ゾンビと戦うホラーアクションゲーム)」って・・・!?すごっ!!

「最初は、オモチャ屋さんの前で子どもたちがゲームで遊んでいるのを見たのよね。それで私もちょっとやってみようって思ったんです。当時はまだ若かったわね。50代前半だったと思います。昼間は仕事で忙しかったけど、夜は暇だったからゲームをやるようになった、ただそれだけなんですよね。」(同ウェブ)

インタビュー読んで驚いたのは、この方、ゲームを始めたのは50代前半。しかも、オモチャ屋の前で子供たちが遊んでいるのを見て自分もやろうと思ったって・・・!?えええええ??

自分の子供や兄弟がゲームやっているからやろうというのは、理解できますが、それまで全くテレビゲームが無かった世界で、知らない子供らが楽しく遊んでいるのを見てやろうと思ったというのは(しかも当時50代で)驚きです。この心意気は見習いたいものですよ!!

2.eスポーツをやっている人が周囲に誰もいない

実は私もここのところeスポーツの代表である「リーグオブレジェンド(League of Legends(略してlol))」にハマっていて、やりこんでいるのです。

自身のゲーム歴は乏しいもので、きっかけは弟と妹がニンテンドー系のゲームをやっていたことですかね。その後いつの間にかフェードアウト。この方のように継続的にやっていたわけではありません。

だから元同僚がオンラインゲームにはまり夜な夜なモンスターを倒しに行く話をしているのを聞いて「よくやるよなあ・・」と思っていました。すみません。

ところが数年前に「eスポーツ」なるものが登場して、「eスポーツってなんだ?「スポーツ」という言葉が矛盾してないか?」とか思ってネットを検索したところ・・・・

えええええええええええええええええええええ???

なんだか、思ったよりかっこよくないか???

見てくださいよ、この2019年のワールドチャンピオンシップのオープニングセレモニーの盛り上がりぶりを・・・

見ての通りめちゃくちゃお金かかっていることはわかりますが、このlolに関しては、最近世界でやっている人が1億人に達したそうで、賞金も〇億円レベルですよ。おっとー

日本でも東京で今年の頭に開催されていました。

ということで、なんだかやってみたくて仕方なくなったので、まず周囲にやっている人がいるかどうか探し回ったのですが・・・


皆無・・・・・・・・・・・・・・・・


なんでだ!!!!!


てことで、またまた調べたところ、そもそもプロゲーマーの平均年齢は17~25歳らしい。だから競技人口の年代マジョリティは10代。それ以上になると割合が減ってくる。やりたいと思って周囲に聞いたけど、誰もいないよ、って断念するはけっこう多いと思う。

しかし、あきらめきれないので、さらにこのゲーム(リーグオブレジェンドのことですね)について調べまくったところ、ネットで初心者向けのやり方は親切に書かれている模様。素直にそれに従ってやってくしかないと覚悟を決めたのですが、様々な困難にぶち当たることに・・・。

3.始めてわかった困難さ

これまで「eスポーツ」ぽいゲームをやったことない人(それは私)にとっては、その後は試練の連続でした・・・。

①覚えることが多すぎる

基本的にメーカーが海外なので、ゲーム内のアイテムなどはほとんどカタカナ。さらに独特なゲーム用語。

たとえば「リーグオブレジェンド」の初心者向けサイトを見ると「1.チュートリアルとミッションをクリアしよう」とある。ゲームにやり慣れている人は、これらがどういう意味なのか理解できると思う。でも全くやったことない人は、この意味が何なのか。さらにはなぜこれらをやらなくてはならないのか、全く理解ができません。

さらに「1.チュートリアルとミッションをクリアしよう」をクリックすると、以下のような説明があります。

チュートリアル1  いずれかを選択: ラックス、マスター・イー、ミス・フォーチュン、アーリ、ダリウス
・サモナーアイコン(5000 BE相当)ももらえますが、右上のアイコンが変わるだけです。
・残りのチャンピオンも初期ミッションでもらえますが、コンプリートには数時間のプレイが必要です。
・自分に合っていると感じたチャンピオンを選びましょう。
(「League of legend JP WIKI(LOL 日本語 WIKI)」より)

恐らくこの類のゲームをやったことない人は「???」の連続だと思います。しかも周囲に誰も知見ある人がいない場合。これはかなり厳しいよ。

②知らない人とチームで戦うことに躊躇する

「eゲーム」は、基本的にチームを組んで戦っていくゲームです。もちろん、周囲に知り合いがいなくても、勝手にマッチングしてくれるので、参加できます。

しかし、いくら自動的にマッチングしてくれるとはいえ、基本的に参加している人はAIではなくて人間です。(AIと自分だけの試合もありますが)

超初心者でゲーム用語どころかルールさえもよくわかっていなくて、とてもチームに貢献できるとは思えない自分が知らない人とチームで戦っていくなんてどうなのか??

そう思って躊躇する人は多いと思います。いや、当然でしょ?

すでに社会に出て何年も経って責任ある立場を経験したり、家庭や学校で「人に迷惑をかけてはいけない」とか、それなりに偉そうな事言っていたら躊躇しますよ。普通は。

実は「eスポーツ」って日本は人口比の割合が他の国(特にアジア)と比較するとけっこう少ないらしいのですが、この気質によるところも多い気がします。

➂操作が独特

プレステでもできるので、コントローラーに慣れている人はよいのですが、私の場合はPCで参加。実はもともとゲームをやろうと思っていたので、買い替えのタイミングでゲーミングPC(高スペックなPC)にしたのです。

そうすると、キーボードとマウスでゲームをやることになる。で、どうやってやるのかというと、進ませる時はマウスをゲーム上で行ってほしい場所を右クリックする。攻撃するときは、攻撃の種類に応じて「Q」「W」「E」「R」(それぞれ違う攻撃ができる)といったキーをストロークし、さらには敵を右クリック。建物を壊したい時は、ひたすら右クリックを連打。

この操作をかなり素早くやらなくてはならない。当たり前ですが、仕事で資料作るレベルのクリック数や速さじゃないですよ。1秒間にどれくらい操作できるのか?という訓練の積み重ねが求められます。

4.それでも一人で始めてみた

恐らく、3であげた①~➂で挫折する人は多いかと思います。この「気軽にできない感」が、「eスポーツ」が広がらない理由にあると思う。実感した。

しかし、どうしてもやりたいと思っていたので、どうせ初心者でヘタなことは間違いないし、知らない人だから失態を犯したっていいや、と、もう「捨て身(あきらめ)」でやり始めました。

で、結果、どうだったか??

まず、敵にボコボコにやられて死ぬ。もうこれの繰り返し1試合が30分くらいかかるのですが、何回死んでるのだよってくらい死亡。正直めげる。

ここでも辞める人続出だと思う。

しかし、考えた。「どうしたら死なないのか?

ここで周囲に知っている人がいればいいですよ。でもいないから、ネットで調べるしかない。

そうしたら、戦う前にキャラクターを選ぶのですが、キャラクターによって耐久力が違うらしく、さらに最初は体力が少なくて無理すると死亡するらしい、ということが判明。

なので、最初は死なないように、控えめに攻撃
   →→→→あれ、いつの間にか死なずに済んだ!!やりー!!

という具合に、試行錯誤の連続。毎日試合したり動画みたり初心者向けのサイトみて研究したり。大学の友人が、私がゲーム専用ノートを作るくらい没頭しているのを見て「勉強かよ・・・」とつぶやいていましたよ・・。

5.ついに「友達申請」が来た

そうやって取り組んでいたら、いつの間にかレベルがあがり、少しずつ試合をこなせるようになってきたのですね。それである日、始めて「友達申請」が来た。しかも香港から。

この「友達申請」というのは、一緒に今後プレイしたりつながりたいと思っている仲間に送るもので、基本的に一緒に試合をした人に向けて申請するものです。

その場合、個別にメッセージのやりとりができるのですが、なんだか認められた気がしてめちゃくちゃ嬉しかった。今までの試行錯誤を経て、ちょっと感動した。

6.「eスポーツ」について思うこと

eスポーツの「スポーツ」って最初は違和感があったのですが、こういう過程を振り返ると、スポーツなんだなって実感しました。スポーツってやりたいと思っても、すぐにできないじゃないですか。当然、上達するには練習しなくてはならない。チーム戦の場合はなおさら一緒に動かなくてはならない。

知り合いで、30代の後半からロードレースをやり始めて毎週のようにツインリンクもてぎのレース選手権に出てる人がいるのですが、彼がこんなことを言っていました。

中学生の時とか球技大会やら部活やらがあって、負けたとかで選手が泣いたりすることってよくあるじゃないですか。僕はそのころインドア派でその後もずっとインドア派だったんですが「なんで泣くんだよ」とか思って理解できなかったんです。でも、大人になってロードレースに出るようになって、一生懸命に練習しても負けたりするじゃないですか。するとこれまで思ったことのないような感情がこみあげてきて「あれ、これってもしかすると、球技大会の時に泣いていたやつらってこんな風に思っていたのか?」って、始めて理解できたんですよ。

これ聞いた時に、ああ、いつまでも挑戦することができるというのはいいなって単純に思いました。「友達申請」が来たことで彼のこの話を思い出して、ゲームでもそうなんだな、と改めて思いました。

年を経るとどうしても守りに入って「これくらいやっておけばいいだろう」みたいな風に思い、実際にできてしまう。だから「できないことをどうにかしよう」と思ったりすることがなくなる

たまたま私が最近始めたのは「リーグオブレジェンド」であったわけですが、実のところ1か月やりこんだ成果としては、レベル22。中級に入った程度。恐らく慣れている人や本当にぶっ続けで一日中やれる人であれば、もっと上がると思う。もちろんもっと上級者はたくさんいる。

でも、全くの初心者で試行錯誤した上でこのレベルに達したというのは、とても感慨深い。しかもその後も友達申請がアジア勢から来たりして英語でやりとりもしている。つまり世界が広がったのです。確実に自分の中で何か新しい価値が生まれた気がする。

時々「高齢者にeスポーツ」という記事を見たりしますが、ハードルが高いけどどうやって仲間を作っていくのか?さらに伝えていく人をどうやって育成するのか?ということが大きな課題だと思います。

実はレベル30がとりあえずの目標と言われているのですが、なかなかレベルも上がらない上に試合の難易度も高くなってきたので最近は少し停滞気味であることは否めない。

ただ、一方で「Apex Legends」という新たなゲームに興味がわき、これも周囲にやっている人がいないので、オンラインで先生を見つけて、先日一緒に試合(というか戦場ですが)に行ってもらって指導を受けました。つまり別のゲームに広がりがあったわけです。しかもオンライン上で指導も気軽に受けられる。新たなゲームでも求めさえすればできる環境があるのです。便利だ・・・。

ということで「eスポーツ」どうでしょう。興味わいた人いますかね。

上記のようなレベルではありますが、それでもいいやって方がおられましたら、ぜひ一緒に試合に行きましょう。新たな楽しみが必要です。











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