見出し画像

星めぐる旅 #1 「隠岐へ」

船で隠岐・島後へ

 2023年8月1日朝、島根県の七類港へ向かう。
 星詠み・大下志穂さんのエスコートで、日本海に浮かぶ離島、隠岐諸島にいくことになった。
 今回は島後(隠岐の島町)から入り、島前(西ノ島)へと向かい、再び七類に帰るルートだ。

 七類を朝9時に出港する「フェリーおき」に仲間たちと乗り込む。
 夏真っ盛りとあってか、船内は大変混み合っているので、デッキに座ることにした。

愉快な旅の仲間。左からヤブちゃん、久美子さん、大下さん、筆者

旅の愉快な仲間

 まずは今回の愉快な旅の仲間を紹介したい。

 一番左にいるのはヤブちゃん。


 大山でゲストハウス「てまひま」と、月一回限定の愉快な居酒屋を展開するほか、各種イベントへの出展、美味しいものをこの世に出す才能や楽しむ才能がものすごい、いけてるうっかりガール。

 ちなみに近日大山で、「だいせんdeうっかりOKI★NAWAうみのいえ」というイベントを開催しようとしている。沖縄料理、海の幸、生ビールなど楽しめるそう。

 ヤブちゃんの右隣にいるのは、久美子さん。

 クリスタルヒーラーであり、セラピスト。石詠みを行い、癒しの時空間を共に創り出すアーティスト。筆者の石仲間であり、巨石を愛する「巨石ング」メンバー。島根県は出雲の地を拠点としつつ、山陰各地を自由に移動しながら、pop-upサロンとしてセッションを提供している。

 後述するが、今回、うっかりの素晴らしさに感銘を受け、ウッカリストになった模様。


 その右隣は、大下さん

 星詠み。アートディレクター。最近はウサギの謎と星の謎と潮の謎を追いかけている。イケてる元野犬のロックちゃんと共に大山の地に暮らす。1ヶ月にもわたる、とんでもなく面白い大山の藝術祭「イトナミダイセン藝術祭」プロデューサー。

 近日の予定は、ヤブちゃんと共に「だいせんdeうっかりOKI★NAWAうみのいえ」。なぜうっかりなのか?そのエピソードがとんでもなく面白いので、彼女に直接聞いてください。


 右端は、筆者(POP)。この4名で、隠岐に残された古代星信仰の爪痕、そして石と海をめぐる旅の始まりだ。

隠岐に漂う、超古代の残り香

 隠岐諸島は、離島ゆえの特徴(独自の生態系と文化)が色濃く残されている土地だ。火山由来の地形は溶岩によって多くを構成しており、島前(どうぜん)エリア3島と島後(どうご。隠岐の島町。大きな島)の2箇所に分かれている。この2箇所で構成される理由は、それぞれのエリアの地形構成に深く影響した火山が、各1つずつあるからだ。

 今回まず船が接岸する島後は、火山活動から噴出するマグマが冷え固まってできた岩石の中に、地中深くの鉱物が取り込まれて形成されたマントルゼノリスが存在している。石器時代(約3万年前)に広く活用された黒曜石(オブシディアン)が目撃できる浜辺もあり、地球の歴史を感じるにはもってこいの所だ。

 島前エリアは、現在は3島だが、陥没した火山に海水が入り込んだ結果のカルデラ地形が原型だと考えられている。現在目にする姿になるまでには、相当な火山活動と地形変化があったはずだ。

 そして今もなお、隠岐は雄大な歴史の途中…。

島前、ピラミッド的で印象に残る山。隠岐の地形はとにかく独特だ。

 隠岐の歴史は、地球のすべての大陸が一つであった、2億5500年前のパンゲア超大陸が発端である。その当時、隠岐は超大陸の右上に位置していた。隠岐諸島最古の岩石である隠岐片麻岩は、さらに500年の時を経た2億5000年前に形成されたと見られる。

 それから2億年もの時を経て、大陸は徐々に分離・移動を開始。日本列島がまだ大陸の一部であった頃には、すでに隠岐は現在の位置に近い部分に存在していたと見られる。これは、約5000万年前のこと。

 さらに時はたち、日本と大陸の間に湖ができたのが約2300万年前。そこから500年時が下ると、湖は外界へとつながり、現在の日本海が形成される。なんとこの時から、隠岐はずっとほぼ今の位置なのである!

 そこからグーっと時代が降ると、火山活動が活発化する。2つの火山が噴火した結果、形成されたのが現在の島前・島後だ。この活動は600万年前に始まり、40万年前には収束したと見られる。

 その後、世界は氷河期に入ったため、一旦島前・島後は半島となる。約2万年前の話だ。ナウマンゾウが渡ってこれたのは、この時期だろう。その後地球は温暖化、1万年前には海面が上昇し、現代の隠岐4島となったと見られる。


隠岐への旅、隠岐がしてきた旅。

 今回は隠岐への旅だが、歴史を振り返ると、隠岐自体が壮大な旅を経て、今ここにあることがわかる。日本の中でも稀有な地形、生態系を持つこの隠岐、旅してきた島から、どんなことを感じとる旅になるのであろうか…。

 船に乗ること、約2時間半。
 私たちは、島後・西郷港に辿り着いた。(つづく)

ナイス笑顔のヤブちゃんと久美子さん!

旅の続きはこちらから

隠岐編の記事まとめはこちらから

この記事が参加している募集

旅のフォトアルバム

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?