【アレルギー】『砂糖病 -甘い麻薬の正体-』読了。1994年出版、ウィリアム・ダフティ著

著者のウィリアム・ダフティさんは、ご夫婦で自然派の作家さんです。
砂糖によってあらゆる病気になるので摂取しない方が良いと切々と説明されている本です。

気になったところをまとめます。
【砂糖や合成甘味料を食べるとどうなるか】
・精製糖の過剰摂取は、糖尿病、肥満、冠状動脈血栓症などの原因となる。
・日焼けするとヒリヒリする、そばかすができる、生理痛がひどくなる。
・精製によって自然植物繊維質が取り除かれると虫歯、歯茎の諸疾患、胃疾患、静脈瘤、痔、憩室疾患になる
・消化器系疾患を発症しやすい
・舌がバカになる
・食欲が無駄に増す

【砂糖の歴史、学術的見解】
・砂糖は阿片と同じようにどんどん精製されて純度や成分が鋭敏化している。(阿片→モルヒネ→ヘロイン)
・1912年、ニュージャージー州の歯科医ロバートベースラー『砂糖は様々な病気を生み出し、濃縮•結晶化された酸以外の何者でもない。』
・昔のビールは妊婦でも飲むほど優れた飲み物だった。しかし今では甘味料などが入ったよくない飲み物になった。麦の遺伝子も相当様変わりしている。
・中世のヨーロッパでは、砂糖は国の事業であり、『砂糖が原因で病気になっている』と言ってしまうと呪術師として焚刑に処せられていた。
自然療法家モーリスメセゲ
・桜沢如一の『あなた方は皆三白だ』では『砂糖が人類史上最大の殺人者である』と述べるほど身体に良くないものと言っています。
・分子矯正精神医学では、精神病は人体が砂糖依存状態のストレスを処理できない最初の兆候であるとのこと
・精神分裂症患者の食生活を調査すると、副腎を刺激するお菓子、ケーキ、キャンディー、コーヒー、カフェイン入り飲み物を嗜好していた。
・ジョンティンテラは、副腎の機能が良くない人は、砂糖を処理できない体を持つ人の症状と重なる。
・ステファンガイランドはシュガーブルース(砂糖病)に悩まされていたが、シャールハリスの論文を見つけて精白糖と精白小麦粉を断ったことで回復した。
・『ペイゼットの心 体 砂糖』より、壊血病は砂糖の摂取増加で水夫など世界中で増えた。しかしユーコンのインディアンは、壊血病の防ぎ方を知っており、小麦粉と砂糖を食べないこと、灰色熊の副腎を食べることでアスコビル酸つまりビタミンCを取ることであったそうです
・砂糖水の代表格であるコカ・コーラは、元々、南アフリカでコカの葉を噛んで元気に生活していたこと、西アフリカでコーラの実の仁を噛んで精神を高揚させていた。コーラの実にはカフェインと強心剤コラニンが含まれていた。コカもコーラも人体にとても良い影響があったので最初は同じような原材料で作っており、医薬品代わりだったが、今は原価の安いただの『砂糖水』となった。
・ユドキン博士の『甘味と危険』の中で、胃潰瘍は砂糖のない低炭水化物の食事療法で治る。大量の砂糖を含んだ食事をすると胃中の酸性度が約20%高まり、酵素活動は約3倍活発になったとのこと。
・一年間砂糖を断っていれば、そばかすもできず、生理痛もなく、健康的に日焼けできる。
・イギリスの三人の研究者が全世界を対象とした調査結果である『糖尿病、冠状動脈血栓症、サッカリン疾患1969』では、様々な病気の原因は砂糖にあり、全ての加工食品中、砂糖や精白小麦粉のような精製炭水化物が加工度が最も高く、成分変化が最も激しい。サトウキビやてんさいの場合は原料植物の90%、小麦の場合は30%除去される。人間は完全に植物だけで生きていける。東洋では、何世紀もの間、多くの人が完全食である玄米を食べて生きてきた。そのような地域では砂糖病は存在しない。炭水化物の生成は次の3つの形で体を蝕む。
(1)精糖は小麦粉に比べて8倍も濃縮されており、8倍も不自然。舌の感覚や食欲を欺き、過剰摂取を促すのは、この不自然さによるもの。2.2kgものサトウキビを食べられる人はそうはいない。しかし、これに匹敵する精製糖量はたった140gである。
(2)自然植物繊維質が取り除かれると虫歯、歯茎の諸疾患、異疾患、静脈瘤、痔、憩室疾患の原因になる。
(3)タンパク質を取り除かれると、消化器系の潰瘍の原因となる

【まとめ】
とにかく、砂糖は食べない方が良いという結論です。砂糖を食べ始めてから集中力散漫になり、長距離運転する高速道路での事故が増えたり、精白糖摂取により急激な血糖値の上下でいらいらしやすくなったりとあげたらきりがないほど悪さをする食材です。

できるかぎり、食材そのままの甘さだけで人生を送れたらよいなと思いました。果物の甘さ、ご飯の甘さなど砂糖に頼ることなく、食材本来の甘さをもっと感じ取れたらよいなと改めて思いました。

どなたかの参考になれば幸いです。

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