似た者同士
ボクは狭い世界にいたんだ。それがあたかも世の中であり人生でもあるかのように思っていた。
だけどほんとうの世界はもっと大きくて、深くて、ボクの知らない素敵なことをたくさん教えてくれたのはキミだった。
人は、いつまでも生きていられない。だけど
「自分だけは違う」
そう思うから
やるべきことがわからない。
キミとボクは似た者同士。だけどひとつだけ全く似ていない部分があるんだ。
キミは他人を大事にするけど、ボクは自分を大事にするってところ。
ボクは自分さえ良ければいいや、という考え方。だけどキミは自分のことはさておいて他人のために考え動けるよね。
自分さえ良ければいいやと行動するボクは、他人からどう思われているかなんて気にしない。嫌われようが、好かれようがボクはボクだ。
他人のために考え動いているキミは、他人からどう思われているかをすごく気にする。嫌われていやしないか、自分の行動に自信がないように映る。
窮地に立たされた時にその人の本性が出るという。
ボクは結局、他人からどう思われているかを気にしていた。自分を守るためにキミを守ろうともせず。
本当は誰にも嫌われたくなくて、嫌われるのが怖かったんだ。
しかし、キミは窮地に立たされると、相変わらず誰かのために考え動いていて、他人からどう思われているかなんて関係なくなる。普段はあんなにまわりからどう思われるかを気にするキミなのに、ボクのために言葉をかけてくれた。命をかけてくれた。
ボクはキミに出会えて変わることができたと思う。
人生の終わりをどう迎えたいかを決めることができたから。それに向かって歩いていくことができるんだ。
キミに出会えてなければ、どんな終わりを迎えたいかもわからず、どこにも向かうことのない薄っぺらい毎日だったと思う。
命をかけてもらうこともなく、命をかけてでも守りたいと思うこともない人生になっていただろう。
人は、いつまでも生きていられない。だけど
「自分だけは違う」
そう思うから
やるべきことができない。
本当にしたいことを見つけようとしない。
そしてそのまま人生を変えることなく土に返るんだ。
今はまだ最期の言葉が
ごめんね
になると思う。
それが
ありがとう
になるように
キミと生きていきたい。
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