ChatGPTの超進化!! OpenAI DevdayでのChatGPT&APIのアップデート内容まとめ
2023年11月6日、サンフランシスコでOpenAI Devdayが行われました。様々な新機能がリリースされるとイベント前から期待がありましたが、想像以上に盛りだくさんの内容でした。個人的に関心のある内容を中心に、アップデート内容をまとめます。
ChatGPTの進化
GPTs:GPT Builderで自分だけのChatGPTが作れる
GPTBuilderで、プログラミングができなくても、用途・目的にあった「新しいGPT」が誰でも作れるようになる。
ユーザーはGPTの目的を定義し、特定の対象者(ビジネス、子供、上司など)向けにカスタマイズ。
教材などの独自データのアップロードも可能。また「Webブラウジング」「DALL-E3」「コードインタープリター」も利用できる。
企業内限定のGPT、例えば人事、キャリア、営業戦略、マーケティングメンターなどが作成可能。
GPT Store:ユーザが作ったGPTsを共有&利用できる
GPT Storeでは、他のユーザが作ったGPTを探して利用したり、自分が作ったGPTを共有できる。
以下のような専門特化GPTがStoreに並び、自分に合ったものをすぐに活用できる。
・算数の教師GPT
・キャリアコーチGPT
・戦略トレーニングGPT…
自分のGPTをアップし、そのGPTが人気になると、収益シェアもある模様。
開発環境の進化
GPT-4 Turbo:容量が128K&コスト低下
これまでのGPT-4は、コストが高い&容量が足りないという課題を大きく改善。
コストは、GPT-4 8Kと比較すると約1/3~1/2。32Kと比較するとなんと1/6~1/4と大きく削減。
データ容量も最大32kから128kに拡大された。競合だったAnthropicのClaude2の100kを上回る。
また、これまでは2021年9月までの知識しかなかったが、2023年4月までの情報に基づいて回答できるようになった。
Assitants AI:簡単にAIアシスタントを開発可能
開発側でオリジナルのチャットAIを簡単に開発可能。
これまでは文章回答だけだったが、コードインタープリターや独自データからの回答にも対応し、可能性が大きく広がった。またfunction callingという外部アプリとの連携機能も充実。
デモで紹介された旅アプリ「Wanderlust」では、「おすすめのスポットを10個教えて」というだけで、その場所をマップ上で表示してくれる。行き先の場所をまとめた地図も、フライトや宿泊先の情報も綺麗にレイアウトされる。
さらに航空機のチケットやホテルの予約票をアップロードをするとユーザーが必要な情報をまとめた旅のしおりをPDFで出力する。
APIの拡充
画像認識(GPT-4 Vision)
OpenAIのAPIが新たに画像認識機能をサポートし始め、画像のサイズによって料金が変動し、1000ピクセルの画像であれば約0.07ドル、500x500ピクセルではさらに安い料金設定に。
また、多くの業界で写真や画像データが使われており、この新しい機能により、データの取り出しや処理のパターンが増加すると予想される。
画像生成(DALL-E3)
DALL-E 3のようなツールを使って推奨画像を生成することも可能。
音声出力機能(Text to speech)
文字データを自然な音声として出力可能
GPT-4のファインチューニング
これまでGPT-3.5までのモデルでしか利用できなかったファインチューニングが、GPT-4でも可能になり、ユーザーは特定の出力に合わせてAIの応答を調整できるようになる。
その他
ファンクションコーリングのアップデート
アップデートにより、外部の機能と連携しやすい環境に。複数の機能を一度の呼び出しで利用できるようになることが特に注目されており、地図のデータと連動するアプリケーションの開発が進むと予想される。
JSONモード
より正確にJSON形式での出力が可能になり、エラーが少なくなることで開発者の手間を省けるようになる。再現性のある出力については、同じシード値を使って同様の出力を得ることが可能に。
より低コストでGPT-3.5を利用できるように
ファインチューニング後の使用がより手頃になりました。これにより、特定のタスクにGPT-4よりも適したケースがあれば、コスト効率良く利用することができるようになる
これからどうなっていく?
ユーザ:AIプラットフォーム展開が加速
ユーザーサイドにChatGPTが展開され、AIプラットフォームが加速するため
自分が使うだけでなく、人に広げていけるため自分に適したAIを作成することで展開される。
仕事やそれ以外でもAI活用するサービスとして広がっていく可能性が高い。
企業・開発者:AI活用合戦がヒートアップ
AI開発の敷居が低下したことにより、外部サービスとの連携など大変なことが減り、AIを使用する会社が増えていき活用の可能性が高くなっている。
トライ&ラーンがより重要に
AIの開発は進化していくため何ができるのかをいち早く理解し、スピード感を持って実行する人が優秀な時代になっている。
これをやらなければ、遅れていきAIの可能性を使いきれず自分だけの力でAIを使っている競合と戦わなければいけない。
AIを活用する敷居が下がっていく中でハードルを上げずにトライすることが大切になっていく。
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