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ねこがいるのか、いないのか。ただそれだけの絵本と、地獄のピーヒャラの話

みなさんは町でねこを見かけたとき、「ねこいる!」と、指をさしたことはありませんか? そんな誰もが経験する日常の一コマに、シュールさと笑いを加えた絵本ができました。その名も、『ねこいる!』(作・たなかひかる)。一体どんな本なのか、そして謎の単語「地獄のピーヒャラ」とは……? 『ねこいる!』の試し読みとともにご紹介します🐈

🐈『ねこいる!』試し読み

『ねこいる!』はズバリ、ねこがいるのか、いないのかというだけの絵本です。まずはどんな本か、体感してみてください!
※メッセージ性は一切ありませんので、軽い気持ちでご覧ください。



と、こんな感じです。
「こんなに見せて大丈夫?」と思われた方、ご安心ください。この後さらなる超展開をみせたあと、驚きの結末が訪れます。最後まで読んだら、また最初にもどりたくなる仕掛けになっていますので、絵本でチェックしてみてくださいね。


🐈『ねこいる!』で「地獄のピーヒャラ」をつくりたい

「この本、結構びっくりする」と社内でささやかれ始めたころ……。『ねこいる!』を盛り上げるべく、営業・宣伝・編集から各1名が集い、チームが誕生しました。喧々諤々の話し合いが続くある日、「ここから、ねこがとびだしたら面白くないですか?」というノリで営業部・熊坂氏が持ってきたのが「地獄のピーヒャラ」でした。

地獄のピーヒャラ(株式会社吹き戻しの里HPより)

「地獄のピーヒャラ」とは、株式会社吹き戻しの里さんが生み出した、地獄を名乗るにふさわしいピーヒャラ。合計19本もの「ピーヒャラ」が吹く者の肺活量を試します。

たしかに、ここからねこが出てきたら面白い…!

ということで早速、吹き戻しの里さんへご連絡。実現に向けて動き出しました。しかし、『ねこいる!』チームは低予算。「ピーヒャラ」にねこを印刷するだけの財力がなく、作者のたなかひかるさんにねこを直接お描きいただくという荒業でねこを飛び出させることにしました。直筆ということは、すなわち原画。無礼を承知でたなかさんに恐る恐る1本だけでおねがいしましたが、「1本は少なすぎますね。3本描きましょう!」とご快諾くださいました。

直筆を証明する写真
ピーヒャラになるのを待つねこ達。

こうして、世界に3本だけの「地獄のピーヒャラリミテッドエディション」が誕生することになりました。

それをどうするのかというと…もちろん皆様へプレゼントします。
宣伝・石川氏により瞬く間に動画がつくられ、「ねこなんびきいる?」キャンペーンの景品となりました! ※このキャンペーンは終了いたしました(22年10月現在)

この動画には、昨年のM-1グランプリでねこの漫才で一躍話題になったあのお笑いコンビも登場しています。動画を見るだけでも楽しめますよ🐈


作者のたなかひかるさんは、「こどもにただただ笑ってほしい!  ちょっと不気味だけどなんだか面白い、地球で一番不必要な絵本を作ってみたい」
という思いで絵本をつくっているそう。その思いの通り、頭は全然よくならないけど、ただただ笑える絵本が誕生しました! 
『ねこいる!』を通して、たくさんの人にねこと笑顔が届きますように🐈

たなかひかる
お笑い芸人、ギャグ漫画家、絵本作家。京都府出身。グレープカンパニー所属。主に「田中光」として活動し、絵本作家としての名義のみ「たなかひかる」となる。漫画家としての代表作に『サラリーマン山崎シゲル』(ポニーキャニオン)、『私たち結婚しました』(小学館)、『つまねこ』(講談社)などがある。著者初の絵本『ぱんつさん』(ポプラ社)で第25回日本絵本賞を受賞。


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