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お金もない、努力もしない






二十五を過ぎたら死ぬしかないし、今日も新宿前では女子高生が2、3人死んでいる。




どれくらい金も努力もないかというと、先週、月曜日から気張ってたのに結局米を買いに行けませんでした。

ちなみに土日にも買いに行ってない。休日に米買ったら負けだと思ったから。平日に買ってこそ米。休日に買う米は米じゃない。ただのエネルギーのもとになるきいろの食べ物。





ちなみに今週も終盤ですが、まだ買ってない。残されたのは今日入れて2日。


今日、木曜日の私には一旦期待してない。が、私には明日、華金の私がいる。



金曜日のお仕事が終わったら社会人はみんな元気になるからね。飲み会に行けるのに米買いに行けない訳がない。「(米買って)華(々しく週を締め括ろう)金(曜日)」で華金だから。これはむしろもう米金って呼んだ方がいい。









こうしてまた変な十字架を背負い、世の中を勝手に生きづらくしていくのでした。







ちょっと前に、血液検査をしました。


結果聞きに行った日、診察室の扉開けて片足差し込んだ瞬間、


「、、、ドイ、、んけつですよ」


お医者さんって、こっちがちゃんと椅子に座って姿勢を正すまで、ちゃんと例に違わず結果発表を溜めにいくイメージがあったから、そんな勢いで話しかけられるとは思わなかった。聞こえなかった。でも聞こえたふりして椅子に座った。にこにこして姿勢良く座ってたらダメ押しで「ひどい貧血です」と言われました。




貧血。普通の人なら50あるものが5しかないとか、200あるものが10しかないとか。私立文系は数字で殴られると衝撃で記憶を吹っ飛ばすので何がどう足りてないのかはあんまり覚えてない。


ただ、薬は貧血が落ち着く30代後半までおそらく飲み続けるし、このままだと妊娠もできないらしい。つらい。常々私に対して世の中世知辛いなとは思ってたけど、分かりやすく生物として欠落してたみたいで悲しい。



これだけの貧血だと少なからず普段の生活に支障、及び人格にも影響が出てくるらしく、不眠、鬱や落ち込みなどの症状はないか、ここまで来るのにふらつきはなかったかと、まるでウソップがかの島に置いてきたお嬢のように丁重に扱われてちょっと良い気分だった。


こっちはうちの母にそっくりでお馴染みうすいさちよ



いやあ、まあ、大丈夫だと思うんですけど、、、って諸質問に日本人のお手本みたいに答えてたら、「12、3歳ごろから(貧血が)始まってるはずだから、もう慣れちゃってるんだね。10年選手だもんね。もうこれが私!って感じだよね、、、」と、哀れみの目を向けられた気がしました。



言われてすぐには気付かなかったけど、帰りながら思った。


人生の醍醐味みたいなティーンネイジャーをずっとそんなゾンビ状態で過ごしてたってどんな答え合わせだよ。



色んなことを思い出してどこにも向けられない気持ちが溢れそうになったけど、今気付いたってどうしようもない。

私にとって行き場のない気持ちは、誰かにとって取り返しのつかない過去なんだよな、と、持ち前の開き直りで気持ちを落ち着けています。



とにかく健康診断はばんばんざいです。みんな精密検査って出たらちゃんと病院行った方がいいよ。







っていうのが、ほぼ1ヶ月前。
最近は処方された鉄剤を毎3食後ちゃんと摂っております。


そして、継続的な体調の安定にはずっと薬がいるけど、変化自体はは結構すぐに出てくるらしい。


10年ものの体調不良がなんと薬で1ヶ月というお手軽ワイルドスピードで治るんだって。ほんと、何で今まで気付かなかったよ。



そして、1ヶ月を迎えるんですよねそろそろ。









結論、あんまなんもかわらん。







階段1階分くらいじゃ息上がらなくなったな最近。とか、脳みそに血液がじんわり行き渡っていって視界が狭くなるっていう感覚を感じないな最近。とか、明らか寝起きすっきりだな。とかはある。意外と変わってるか。




ただ、鬱とかふらつきとか、今の状態が日常生活において心身共にとんでもない枷になっていますよって感じで診断されたから、貧血さえ治ればもっと人間が変わったようになるかと思ってただけです。


なんか、陸上選手が標高の高いところでトレーニングするみたいな、少年漫画の主人公が雑魚キャラを圧倒した後、さらっと手足につけてた錘を外して、まだお前本気じゃなかったんか、、、みたいな、とにかく貧血が治れば、真の実力、真のポテンシャルを解放し、スペシャルウーマンになれるんだろうなくらいに思ってた。




全然そんなことないです。米買いに行けないし。



貧血治ってみて、今の私の生活を生きづらいものにしているのは、やっぱりただの怠惰だということが分かりました。悲しい。こんなことには気付きたくなかった。なんならずっと枷を付けたままで、「いや、でもうち、枷ついてるんで。まだまだうち、本気じゃないんで」みたいな気分でいたかった。






数年前コロンビアに行った時、授業間に合いそうになくてちょっと小走ったら大学着いて急に歩けなくなった。標高2,600m。


日本語も出ないんだからもちろんスペイン語なんて出てこなくて、踊り場でうずくまってる珍妙なモンゴロイドに話しかけてくれる心優しい学生に、後ろ手で👌←こうするしかなかった。


瀬戸内海抜0メートル育ちヘモグロ欠損遅刻女が普通に生きられる場所じゃなかったです。首都ボゴタ。


ちなみにその後は、酸素の薄い場所にいる事実が恐ろしくて恐ろしくて、あんまり走らないようにしてました。かたや現地の学生とサッカーしてる友達もいて、なんか聞いたこっちが息苦しくなったりした。共感力高め。


あんなだったけど、貧血治った今ならボゴタでサッカーできるのかも。とか思った。ただ、全然サッカーのルール知らないし、だからといって知ろうともしないし、そもそも運動センスが皆無なのでなにも始まらないし、どっちかといえば帰って寝たい。みたいなことです。



つらい。自分がダメ人間すぎてつらい。だから貧血治った私に新たな枷をください。

1階分でエレベーターを使ってもいい理由をください。運動ができない理由をください。石油王と結婚して全てを投げ出しても良い理由をください。


なにより、米買いに行けない理由をください。


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