プレゼンコラム記事

「相手に好印象を与えるプレゼンや話し方」

建築系学生であれば、コンペや学校での課題等で、学生のうちに一度は自分の作品を人前に出し評価を受ける機会があるでしょう。

その際、どれだけ才能ある作品を作っても、ポートフォリオやプレゼンがイマイチだと、なかなか良い結果を出すことができません。逆に言えば、良いプレゼンさえできれば、他者より抜きん出るチャンスが十分にあると言えます。

そのため、建築系学生が、プレゼン術を磨くことに、損はありません。
そこで、この記事では、「コンペや課題を上手く乗り切るためのポイント」を紹介致します。

プレゼンにおける見た目の重要性

さて、突然ですが、プレゼンテーションの観客が、最初に得る情報は何でしょうか?

それは、プレゼンの内容でもなければ、あなたの話し方でもなく、「あなたの見た目」です。

観客は、プレゼンが始まる前に、あなたの見た目から、「この人の話を聞いてみるかどうか」を判断するのです。
例えば、極端に清潔感のない身なりであったり、横暴な態度をとっている人のプレゼンは、真剣に聞きたいと思いませんよね。

「いやいや、プレゼンは、内容さえ良ければそれでいいじゃないか。」

そんな反論の声も聞こえてきそうです。ところが、見た目の重要性は、アメリカの心理学者アルバート・メラビアンの研究内容でも証明されているのです。

メラビアンの法則

そのアメリカの心理学者の研究内容は、論文「Silent messages」の中で発表された、「メラビアンの法則」というものです。

その内容は、人と出会って印象を受ける際の非言語コミュニケーションの重要性を説いているもの。

実際に、コミュニケーションで相手に与える印象の割合は、話の内容などの言語情報が7%、声の大きさや速さ、口調などの聴覚情報が38%、そして見た目や表情、しぐさなどの視線視覚情報が55%だというのです。

つまり、アルバート・メラビアンは、コミュニケーションにおいて、最も相手に印象を与えるものは、見た目・表情・しぐさ・視線などの視覚情報と主張しているのです。

メラビアンの法則を、プレゼンに取り入れよう
メラビアンの法則においても、その重要性が主張されている「見た目」からの情報。
建築系学生としては、作品はさることながら、できるだけ効率よくコンペや課題のプレゼンを乗り越えたいですよね。
そこで、早速、いくつかの項目に分けて、相手に良い印象を与える方法について紹介していきます。

メラビアンの法則を、プレゼンに取り入れよう①服装編

身だしなみは、第一印象に直結するだけでなく、比較的簡単にできる項目です。
そのため、プレゼンを控えている学生は、まずは身だしなみから整えていきましょう。

身だしなみにおけるキーワードは、「清潔感」。

学生の皆様の中には、ファッションにこだわりのある方や、普段からラフな格好で通学しているという方も多いと思います。
しかし、初対面の相手は、あなたの人柄を全く知りません。

そのため、極端に奇抜な服装やラフな服装でいると、非常識、だらしない、といったマイナスイメージを与えかねません。
そして、初対面での印象は、なかなか払拭できるものではありませんので、そうなる前に、事前に常識的な清潔感のある服装を心掛けましょう。

メラビアンの法則を、プレゼンに取り入れよう②表情編

身だしなみと同様に、表情も重要な項目である上に、簡単に変えることができる項目です。
初対面で、相手に好印象を与えるためには、なんといっても笑顔が一番。

また、笑顔でいることのメリットは、相手に好印象を与えるだけではありません。
人には、「返報性の原理」というものがあり、あなたが誰かに笑いかけると、相手も無意識のうちに、笑顔を返そうとしてくれます。

そのため、プレゼンで緊張してしまっても、とりあえず笑顔を心掛けることで、観客も自然と笑顔になり、緊張も和らぐことでしょう。

メラビアンの法則を、プレゼンに取り入れよう③視線編

プレゼン時に、相手の目を真っすぐみることで、あなたの真剣さが伝わります。

また、プレゼンに慣れてきた方の為に、視線を用いたプレゼン術を紹介します。
そもそも、相手の目を見ることは大事だとはいえ、凝視しすぎると、不快感を与えかねません。そこで、基本的には、視線は資料などにおき、強調したい部分でのみ、観客の目をみるようにすると、効果的です。

このように、視線を用いて、プレゼンにメリハリを与えてみてくださいね。

メラビアンの法則を、プレゼンに取り入れよう④姿勢編

話しているときの姿勢も、あなたの印象を大きく左右します。

例えば、プレゼン中に猫背でずっと下を見ていると、観客はどんな印象を受けるでしょうか。
どこか自信がないように見え、この学生の言っていることは、本当に正しいのか、ついつい疑ってしまいますよね。

一方で、真っすぐに背筋を伸ばし、まっすぐ前を向いていると、堂々とした印象を受け、この学生の話を聞いてみよう、と思うことでしょう。

また、プレゼン中や、待ち時間などに、腕や足を組んでいると、威圧的な学生だと嫌煙されてしまうかもしれません。

しかし、自分の姿勢の特徴は、自分ではなかなか分からないもの。
まずは、鏡の前でプレゼンの練習を行ってみたり、それを撮影してみて、客観的にチェックしてみてくださいね。

最後に

この記事では、メラビアンの法則の「言語情報」「聴覚情報」「視覚情報」のうち、見た目を指す「視覚情報」について紹介しました。

しかし、見た目などの「視覚情報」だけを磨けばよいというわけでもありません。
むしろ、メラビアンの法則における3要素が矛盾してしまっては、相手はあなたに違和感を覚え、信頼できないと判断されかねません。

人は、「言語情報」「聴覚情報」「視覚情報」のすべてを受け取り、統合して判断をします。そのため、大事なことは3つの要素に矛盾がないことです。

無理のない範囲で好印象を与えるよう見た目に気を配り、最終的に言動に矛盾のないよう心がけましょう。


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