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2022年10月後半

夏日はほとんどなく、一歩一歩進んでいく様子が心地よい今年の秋。
ある年は夏から一気に冬になり、日本の四季が無くなったようで悲しかった。清々しい気候が続き、心地よい空気が漂う、この平和がずっと続くことを願う。
サムネイルは六義園のカラス。撮影されてご不満だったらしく睨まれた。


20221016 Sun.

 
前日のマケラとパリ管弦楽団の興奮が続いていて、TwitterやWeb記事を漁っていた。
昨日もNHKホールで、95歳ブロムシュテットとNHK交響楽団の演奏会がとても良かったそうだ。本日も行われている。
 
演目はマーラーの交響曲第9番。これは人生の円熟した内面を反映した曲。それをブロムシュテットが指揮することで生まれる味わい。それを感じとろうとするセンスを抱いた人々が集まるNHKホール。どんな場になっているのだろう?
 
26歳のマケラと、95歳のブロムシュテットが同じ東京にいる。
こんなふうに奇跡的なめぐりあわせがあるなんて。
 
作曲家による音楽があり、指揮者とオーケストラが奏でる。でもそれだけではいい音楽にならない。
ホールと聴衆による場が必要。音響のよいホール。日本にはサントリーホール筆頭に、各地によいホールがある。(個人的には札幌Kitaraで聴いてみたい。)そして聴衆。音楽を深く理解しようと集中する聴衆がいて、演奏家にとって日本は嬉しい場所となっているらしい。これからも気候の良い秋を中心に日本各地へ来てもらいたい。
同時代にいる喜びと一回性を大切に聴き続けたいと願う2022年秋なのである。
 
 

20221017 Mon


Twitterにブロムシュテットのコンサートにマケラが来ていたとの写真が!!!

明らかにマケラな金髪氏

そうだよね、聴きに来るよね、同じ東京にいるのだから。今日はパリ管の演奏会はないのだけど、休みを取ることより、先輩の演奏会に来る行動が素晴らしい。
しかし、すごい写真。
偶然らしいがこれは意図的偶然?! ありがとう貴重なショット!
 

母親に安価なスマートウォッチをプレゼントしたら、喜んでくれた。おもちゃを貰ったかのよう。元来ガジェット好きではないのに珍しく欲しいとリクエストがあった代物。友達が持っていて、ちょっと羨ましい、面白そうと興味を持ったようなのだ。

 Fitbitなどそれなりに信頼性がありそうな製品は、母のスマホAndroidバージョンが低すぎて買えなかった。安価なバージョンだし、すぐ壊れるかもしれない。そうなればがっかりするだろうな。
 
そんな心配があるけれど、母親は心拍数を測れたり、スマホを持たずに歩数を計れることに喜んでいる様子。ふだんから運動量を確保するために歩数を気にしていつつも、なかなか目標まで到達しないし、スマホを忘れるとカウントできずにがっかりしていた。腕につけていれば計り漏れがない。家の中や周辺の歩数も漏れなくカウントされるので、むしろ歩こうというモチベーションが高まるようだ。
 
思いのほか、これはよいプレゼントになった!
母の誕生日は8月、今頃やっと。あのときケーキと花束だけ。それだけでも十分よかったけれど、気に入ったものが見つかって良かった。
 

20221018 Tue

 
実家の芝生は、ほぼ成長を止めたようだ。このまま秋冬を迎える。
今年2回咲いているというニュースを聞いた金木犀は、実家でも2度目の花をつけてあたりに香りを漂わせていた。

高さ2mくらいになった金木犀

この木は、妹が小学校に入学したときに学校からもらってきたもの。母の話によると、入学式翌日の授業初日に苗木をもらって、家まで引きずるようにして持ってきたそうだ。このあたりは坂道で帰りは上り坂を通らないわけにいかず、小さな身体で、新しい体験をしてきた日に、さらに植木を持って帰るのは相当大変だったそうで、疲れたと不機嫌だったそうだ。その場面に居合わせなかったし、庭の木に何があるか長らく関心がなくて、今頃逸話が掘り出されて感慨深い。
 
もう40年以上。根付いて良かったね、大きくなったもんだ。
 
 

20221019 Wed


 東京は久しぶりに短時間だが晴れ間が広がった。
夕方、国立劇場にて、10月歌舞伎『通し狂言 義経千本桜』尾上菊之助へ。
 
国立劇場は、お堀沿いの通りからは生垣に囲まれてあまり見えない、シックな建物だ。その建物を1年後から建て替えることになっていて、1年間のさよなら公演が行われる。一度も国立劇場で観たことがなく、ミーハーながら、この機会に行っておこうと思ったわけ。

お堀沿いの内堀通りから
低層で3階まで客席がある国立劇場

それと尾上菊之助がなかなか好演だという噂を聞きつけた
今日の演目は<Aプロ> 初音の鼓を貰って義経と静御前が分かれる「鳥居前」、「渡海屋」、および「大物浦」。

「鳥居前」
京を後にする義経は静御前の同道を許さず、初音の鼓を形見として渡し出立しようとします。すると、故郷に帰っていたはずの家臣坂東忠信が突然現れ、静御前の守護を引き受けます。
「渡海屋」「大物浦」
壇ノ浦の合戦後の知盛は、船宿の主人渡海屋とかいや銀平に姿を変え。典侍の局と共に幼い安徳帝を守ってきました。知盛は義経を海上に誘い出したものの、あえなく破れ、壮絶な最期を遂げます。

10月公演チラシ

今年2月に観た、片岡仁左衛門の平知盛(大物浦)と比べて、若々しく力強い(70代と40代)。片岡仁左衛門の主人役(渡海屋)は粋だった。良さが異なる。
大物浦で、義経に安徳天皇を託す場面での平知盛がとても良かった。セリフまわしがうまいというのか、こめられた気持ちが良く現れていたのだ。ここで敗れざるを得ない無念さ、敵のことも人間として認めて信頼し、安徳天皇を託すカッコよさ、などに惹かれた。

舞台写真や見どころはこちらのサイトでご堪能ください。

実際は、演目を見始めてから「あれ、これは最近どこかで観たことがあるかも」と記憶を手繰り寄せ、二月の片岡仁左衛門さんだったかと思い至った次第。そもそも”通し狂言”って、歌舞伎と同じ演目を狂言として行っているの?と一瞬不安になったほど、よくわからず見に来ている。歌舞伎だと思って来たのに狂言だったの?と。その割に、歌舞伎と同じではないか。・・・などとかなり非常識な感覚に陥ったのだ。通し狂言とは、1日で終わらないような何幕もの演目を行うシリーズ公演ということ。
 
この会場に来るお客さんは、ご自分も何か歌舞伎にまつわることをやっていらっしゃる人が多いのか。私の左側に座っていた方は販売している台本を1ページごと繰りながら舞台をみていたし、右隣の方は、舞台をスケッチしながら観ていらした。これは普通ではないなぁ。
 
帰り道での会話を漏れ聞いていても、舞台の詳細やお芝居の細かい筋について話をしていた。歌舞伎ファンで沢山見ている人なのか、謡や、三味線・鼓・笛などの楽器、踊りや狂言などの稽古をしている人なのか。
 
上演資料集というサイトに、過去の上演データや鑑賞ポイントなどが記載されている。すごい!

国立劇場のチケット券種は1等席、2等席、3等席とあり、歌舞伎座よりも低額。ここは営利企業の松竹と、国立施設の違いが現れている。ラッキーなことに10月中旬でも2等席で2階1列目が空いていた。義経千本桜は演目が8幕あり、3回シリーズですべてを観られるように組まれている。すべて2階1列目のほぼ同じ席を取れたので良く見えて楽しみだ。あとは眼鏡を忘れないだけ。
 

20221020 Thu


 洗濯物がよく乾くような快晴。

今朝、耳に入ってきたニュース。
公文書を捨てたり、歴史的価値がある場所や建物を簡単に壊す判断は、一体どこからきているのだろうか? この国は、記録だとか、時間をかけた成果というものに目を背けることに決めたのだろうか。

耳に残ったのは、「神戸”資料をすべて廃棄していた。2008~2015年のタイミング。神戸連続児童殺傷、審判の検証不可能に 全記録廃棄で・・・10月20日、神戸家裁が少年Aの事件の記録を全て廃棄したことが明らかになった。」

 社会部のデスクが言う。
 
廃棄された記録少年審判の処分決定書や、神戸地検や兵庫県警による少年Aの供述調書、精神鑑定書などです。最高裁が作成した事件記録等保存規程によると、少年事件の記録の保存は少年が26歳に達するまでと定めている。しかし、史料的価値の高い事件や、社会の耳目を集めた事件などについては家裁所長の権限で“特別保存”にするとの通達を出しています。普通に考えれば、少年Aの犯罪はこの通達に該当するはずです」
 
~最高裁
最高裁は具体的な特別保存の対象1992年の通達で示している。「世相を反映した事件で史料的価値が高いもの」「全国的に社会の耳目を集めた事件」や「少年非行等に関する調査研究の重要な参考資料になる事件」ーーなどだ。
「事件記録が特別保存に付されなかった理由や廃棄された当時の状況については不明であり、当時の神戸家裁における廃棄の判断が適切だったかどうかについて見解を述べることは差し控える」としている。

NHKニュースサイト


トレス首相。退任。
前日のBBCインタビューでは続投する意志を語っていたけれど、公約を180度翻すことになったことは大きな痛手。
 
当初、一気にスナク首相にいかなかったのは、イギリスの躊躇だろうか。
 
少なくとも、エリザベス女王が任命した最後の首相は、白人女性首相のトレス氏であり、インド系のスナク氏を任命する場面にはならなかった。
(チャールズが国王になる場面も、エリザベス女王は見なかった。)
 
仮にアジア系リーダーへの躊躇があるとしても、結局は能力にかけることにした選択がイギリスらしいなと感じる。
 ロンドンではインド系の飲食店を営む人などがとても喜んでいるそうだ。
 
 

20221021 Fri


このところの焦燥感からふと思う。 

自分が関与できることに力と意識を注ぎ、
そうでないことは、どうこうしようと思わない。
基本ではないか。
 
その考えでいけば、私がここに書いていることは全く無駄である。
 
なぜ書いているのか。
意識することが何か影響するかもしれない、というとんでも量子力学に頼るわけでない。

しかし意識し考えることで、何か自分が関与できることが生まれる。 
そして自分が何か行動する、何か関与する、ということが考えた先に必要になる。
 
何を書いているのか、まったくわからんという文章だが、これは100%自分のための文章。考えること、その結果どういう意識をもって生きるかは、直接・間接にこの世に関与する。


”地球の歩き方"シリーズがここ数年、新しい切り口で発行されている。昔は『フランス』とか『アメリカ』、『ベルギー・オランダ・ルクセンブルク』などの国別。
最近目についたものは例えば『JOJO ジョジョの奇妙な冒険』『ムー-異世界(パラレルワールド)の歩き方』、少し前に『東京』『世界のグルメ図鑑』、最近さらに『日本』。
 
ここ3年ほど海外旅行が行われなくなり、ハッキリした方向転換と、そのテーマのアニマックさに驚きつつにんまりしていた。これ欲しくなるな~というものがチラホラ。少なくとも書店でページをめくりたくなる。
 
また『世界のグルメ図鑑』は、”食べるぞ! 世界の地元メシ”というFacebookグループに投稿された記事をベースに編集したと聞き、本の作り手に、心わしづかみにされていた。ちなみに、このグループは申請すれば(おそらく誰でも)閲覧させてもらえる。
 
その社長が話をしているYoutube動画を観た。
 
もともとダイヤモンド社が発行していた旅行本シリーズが、元の会社から学研へ移り、学研に居た方が現在の社長になっている。社長の話をきいただけだから一方だけの話だけれど、元会社を離れて若干元気なくなっているメンバーと、ざっくばらんにオープンに話すことを目指す運営者のもと、メンバーが持っていた隠し玉的な企画がじわじわ出てきて、ビジネス的に行けそうなものならどんどんやろう、とゴーサインを出して、任せていったそうだ。それらがジョジョであり、ムーであり。また読者からの反応を受けて出版した『東京多摩地区』。
 
これから『心に寄り添う台湾のことばと絶景100』、『世界の麺図鑑』などが出版される。


ブロムシュテットの演奏会。
ミーハーにもチケットを取った。先般噂に聞いたマーラー交響曲第九番のようなメジャーな大曲ではなく、むしろ地味な曲。

ヘルベルト・ブロムシュテット指揮
NHK交響楽団
シューベルト 交響曲1番・交響曲6番
2022年10月21日(金) NHKホール

95歳の指揮者。円熟の極み。
シューベルトが16歳と21歳のときに作曲した交響曲で、2つの曲の間に、ぐぐっと成長した変化が感じ取れる曲だった。1番はお行儀良く形式に収めてあり、6番は色々な方法で曲の展開の仕方、膨らませ方を楽しんでいるようで、よりダイナミックな曲。
 
それらをブロムシュテットが座ったまま、指揮棒を持たず手で丁寧に紡ぐ。
おとなしくて繰り返しが多い…となりがちな曲を、シューベルトが意図した輪郭を丁寧にたどって際立たせ、みずみずしさと明るさを引き出してくれたように感じた。
 
1番が終わるとお怪我のため座ったまま、奏者を称した後に半身を振返って拍手を受けるブロムシュテットの様子がお茶目で、会場の熱がひときわ高まった。聴衆はみんな感謝を伝えたくて仕方ないのだ。
 
ブロムシュテットの身体に配慮したコンサート進行となっていて、冒頭、楽団員入場後、すぐコンサートマスターの白井圭さんが指揮者に付き添い一緒に登場し、その後チューニングをして演奏開始。2つの交響曲の間は休憩なく、指揮者は舞台上にいたまま、楽器の編成変更をした。にもかかわらず、2曲終わった後、カーテンコールで4回も舞台に出てきてくれた。脚や疲れは大丈夫なのかと申し訳なく思いつつ、お名残り惜しくて途切れない拍手に私も追従していた。
 
10月15,16日の土日、マーラー9番が素晴らしかったことはSNSで盛り上がっていたし、FM放送で解説の方が熱く興奮していたほど。マーラー円熟期の大曲とは全く異なる、シューベルトの2曲。95歳が指揮するフレッシュでみずみずしい曲となった。
 
オケがいて、指揮者がいて、そして主役は作曲家だ、ということを感じさせる演奏会だった。シューベルトさんもこの演奏を喜んでくれたのではないかしら。

改装されたNHKホール
しかしあまり違いを感じなかった
交響曲6番を終えて
このタイミングから撮影OKとなる
コンサートマスターの白井圭さんがサポート


20221022 Sat


少年事件の記録が沢山破棄されているという。神戸のサカキバラ事件で明るみの出た後、これも・あれもという報道。
 
公文書が大事にされていない状態ということは、他の大きな事件も同じなのかもしれない。
 
精神医学者など専門家が関わり秘匿性が高くわからないことも多い事件。
 
近頃は、犯罪を犯す本人の要因だけでなく、とりまく環境、犯罪の連鎖にも視線を向けた包括的な社会への関心が高まっている。そういった観点から、過去の事件を振り返ったらどう解釈できるか、なども必要なアプローチだと思うので資料はやはり残すべきだろう。それが関わった人達の責任だ。
 


義経千本桜<演目Bプロ>

椎の木 小金吾討死 鮨屋
平維盛の妻・若葉の内侍。若君・六代君。家来・主馬小金吾は維盛を尋ねる旅の道中、いがみの権太に金を奪われ、小金吾は追手のために討ち死。権太は維盛の首とともに内侍と若君を源氏方に渡します。怒った権太の父弥左衛門は、権太を刀にかけますが、権太は意外な真相を打ち明けます。

10月公演チラシ

 
菊之助の40代の肉体美を見てしまったような・・・。権太役でゆかたのような着物から出る太もも、ふくらはぎ、上腕などが、むちっと力強い。そういう面もトレーニングしているのかしら。
 
人情物を、ほとんどセリフで運んでいくお芝居。


夕焼けが美しかった 


帰り道、神宮外苑の銀杏並木が空をバックにシルエットを写真に撮った。ツイッターに乗せたら、神宮外苑の再開発や銀杏並木の保護・樹木維持の活動をしている方から、使わせてほしいと連絡が入った。もちろんどうぞと。

イメージしてみてもらいたい。この空の部分に、建物が入ったら銀杏はどう見えるだろうか。銀杏はこの健やかさを保てるだろうか。

R246から銀杏並木 左のビルは道沿いの伊藤忠本社ビル

このシルエットが見られなくなり、高層ビルや野球場が傍に建つなんて。先人の計画と、手入れを続けてきた職人さんたちと、愛でてきた人々の気持ちや価値観を踏みにじっている。この場所は、近隣以外の方にとっても観光スポットとして美しい場所。海外観光客にとっても忘れられない景色。この場所の価値をちっともわかっていない。


20221023 Sun.


朝からYoutube三昧
●エリザベス女王の生涯~公務中心に
https://www.youtube.com/watch?v=H2gldromvwQ&list=WL&index=16

ヨーロッパの王室が20世紀前後に途絶え、帝国主義の頂点ではなくなり、新しい王室の在り方を探りつつ女王として役割を果たした生涯。


●武満徹の追悼番組~立花隆と多くのインタビュー
https://www.youtube.com/watch?v=JT5LFV6JENs&list=WL&index=19

武満徹はちょっと取っつきにくい面があるけれど、話す言葉、作曲した曲を何度か聞いていると、今の先端につながる考えや意識を持っている人ではないかと思えてくる。年齢的なバイアスがどれだけ絡むかわからないが、大きな時の流れ・世界的なうねりのなかでとても重要な人。なので30代40代にも知ってもらいたい。



神宮外苑の開発計画に関して、都市計画に関わってきた石川幹子氏の話をオンラインで聴いた。この方はかつて新宿での道路開発と緑地保全に取り組んだことがあり、ICOMOSという世界遺産の日本支部のリーダーも務める方だ。

イコモス:International Council on Monuments and Sites :ICOMOSとは、国際記念物遺跡会議(ICOMOS/ International Council on Monuments and Sites)のことで、文化遺産保護に関わる国際的な非政府組織(NGO)

https://icomosjapan.org/

お話は開発計画の概要と、そこでの樹木保全の問題点、それらを踏まえた提案についてだった。提案はすでに公表されている。再開発反対運動というトーンではなく、事実ベースで大変貴重な話をお聞きした。

樹木から8mの間隔で新野球場の壁面が建つ。これは新宿での30年前の経験から木が弱り一部は伐採に至る可能性がある
・もともと明治神宮外苑は、明治神宮の内苑(森)と一般道路でつながれた一体のもの。今回の開発で周囲にビルを建てるより、むしろさらに当初計画の狙いに沿い、歩道と緑地で内苑との一体性を高めることを提案している。 [質問2)と関連]
・現在示されている計画では、歩道がどの程度確保されるのかがわからない。一時提示されていたイメージ図では、車道を無くして人が歩くスペースであるかのように見えたが、図のバージョンにより、車道になっているため確認すると、人がいるのはイベントの時の様子であるとの回答があった。つまり計画そのものが一体どういう計画なのかが、明らかにされていない、ということで、それを鵜呑みにして開発を進める事態に至る。
・現在幅が広めに取ってある歩道は、当初の設計思想を反映したもの。
・銀杏並木を名勝指定して、現在の開発計画から変更して樹木が直近の工事から守られる状況を作ることを提案中。(計画全体の変更へつなげたい) [質問1)と関連]

お話のなかで記憶に残ったポイント


質問をチャットに書き込む形で受けてくださり、私からの質問も取り上げてくださった。
1)銀杏並木だけを名勝とするのではなく、神宮外苑全体を指定することは難しいですか?
2)人が入りにくい緑地が多いので、普段から人が入りやすい樹木地帯にできるものか?
3)対象の敷地は誰の持ち物か?

3)について、神宮外苑は皇族からの寄付および市民からの寄贈であり、個別事業者が開発することに違和感を覚える。
 
とても大きな組織や複雑な状況に対して働きかけていることになるが、どう考えても、銀杏並木の背景に高層ビルを建てるとは景観の悪化にほかならず、日本国内でも海外からも、これは愚策と映るだろう。
 
将来世代に残すにあたり、これ以上の美しい贈り物は無い。それをないがしろにして高層ビルとショッピングエリアを残すとは。
2012年ごろから始まった計画だが、東京オリンピックも終え、コロナの時代を経た今時点では都心のオフィス環境としても、人々のマインドにしても全くそぐわない計画である。と私は思う。
 
この活動に関して、一部、周辺でラグビー場の建て替えはオリンピックに連なる利権がらみの疑惑があり検察が動いているからそれを待て、という話も聞く。それはそれで頑張ってもらいたいが、そこがうまくいっても、この場の空間が残らなければ何にもならない。

20221024 Mon


朝8時から読書会。書籍内容に負けず劣らずメンバーとの楽しい雑談を終えたのち、”時空を超える一日”となった。
 
霧雨降るなか、駒込の東洋文庫へ。ここはモリソン書庫が書庫の体裁で展示してある。そして吾妻鏡の江戸時代の本(写本?)、本物が置いてあったり、日米修好条約を綴じた本もある。イギリス人が日本のことを書いた本、中国の本などなど。また貴重な本をデジタル化して、ページをめくるように見せてくれるものもあった。

モリソン文庫
吾妻鏡
『魯西亜国漂舶見聞書』
江戸時代に大黒屋光太夫がシベリアへ漂着しエカチェリーナ二世に会ってきたことの記録 


ついでに近くの六義園を見学
知らなかった。この庭園は、和歌山県和歌浦のよい景色を念頭において作った、紀州徳川家の家臣が作ったお庭だとは。だれか大名屋敷の後かと思っていた。
 

万葉の歌聖・山部赤人に
「わかの浦に 潮満ちくれば 潟をなみ
                                       芦辺をさして 鶴鳴きわたる」
とうたわれた和歌の聖地、和歌の浦。後の時代に天下人や藩主も魅了され、数多くの文化芸術が育まれてきました。

https://wakanoura-nihonisan.jp/

六義園は、徳川5代将軍・徳川綱吉の側用人・柳沢吉保が、自らの中屋敷として造営した大名庭園である。1695年(元禄8年)に加賀藩の旧下屋敷跡地を綱吉から拝領した柳沢は、約2万7千坪の平坦な土地に土を盛って丘を築き、千川上水を引いて池を掘り、7年の歳月をかけて、起伏のある景観をもつ回遊式築山泉水庭園を現出させた。

Wikipedia

将軍や大名の屋敷跡ではなく、もう少し下の人が作ったのか。それはずいぶん見上げたこと。

「六義園」の名称は、紀貫之が『古今和歌集』の序文に書いた「六義」(むくさ)という和歌の六つの基調を表す語に由来する[1]。六義園は自らも和歌に造詣が深かった柳沢が、この「六義」を『古今和歌集』にある和歌が詠うままに庭園として再現しようとしたもので、紀州の和歌浦を中心とした美しい歌枕の風景を写し[2]、六義園八十八境として多く和歌にちなむ名を与えている。

Wikipedia


六義園

駒込の六義園から歩いて40-50分。池袋の古代オリエント博物館へ。
四大文明のうちエジプト文明、メソポタミア文明からの流れをくむ、エジプト・中東・インドの文化について展示・収蔵している博物館。本日は、インド「ヒンドゥーの神々の物語」について特別展が開かれている。
 
ヒンドゥ教の神様は、個性豊かな様々な神様が大勢いることが特徴に感じられ、それらを表した様々な形~平板像・立体像・絵・刺繍・織物・タイルなどを見た。インド人の作り手は緻密・器用だ。
 
この博物館の最初の展示として、大きな画面で、古代から文明が発祥し、アフリカ・中東・アジアを様々な国が治めた状況を動画で見せてくれる。これが素晴らしく良かった。特に古代オリエントとは、と説明するコンテンツにくぎ付け。
 
世界史もこのように教えてくれたらよかったなぁ。高校時代の世界史は、面白い先生が教えてくれていて生徒の間でも評判だったにも関わらず、私は古代を越えたらもう煩雑な歴史情報が頭から漏れ出て、居眠りタイムになっていたことが今更悔やまれる。しかし、時代と場所を前後しながら細かい説明をしてくれても私の頭には入らなかった。動画スライドのような全体像を示すものが当時あったら、もっと興味をもって授業を聴けただろうな。

 

展示動画より

オリエントの広がりを観ていたら、正倉院に行きたくなった。
 
 

20221025 Tue


 昨日の興奮が残る。
その分スローペースな一日。とおもいきや、久々に会った会社友人との時間が濃かった。彼女とは仕事を始めたころに出会って、その後別々な人生を歩んだ同年代。ランチとコーヒータイムの3時間ほどを一緒に過ごし、またそれぞれの生活に戻っていった。
 
帰りは多摩川沿いまで歩きに行き、ススキのような穂を摘んできて玄関に飾った。部屋は暖かいようで、一日で穂がふわふわに開いた。

あちこちに生えている、存在感あり


玄関に置いたら一晩で穂がふわふわに開いた


 

20221026 Wed


 義経千本桜。Cプログラム。思いがけず今日が千穐楽だった。

「道行初音の旅」「河連法源舘」
静御前に付き添い、吉野山に身を潜める義経を訪ねた忠信の正体は狐(源九郎狐)でした。親狐の皮が貼られている初音の鼓そ慕い焦がれる狐の様子に義経は心を打たれ、狐に鼓を与えるのでした。

10月公演チラシ

歌舞伎は、お決まりの形で終演してしまうので、アンコールや拍手が続くということがない。でもこれ千穐楽なんだよな。
 
なかなかすごいものを見せてもらった。
実は話の展開にちょっと退屈して、目をつぶってセリフを追っていたところもあったのだけれど、いやいや、そうじゃない、ここは単純な筋書きをどう表現しているかがポイントなのだと気付いたら、俄然集中した。
 
人間に化けたきつねが主人公で、その役者が人間としてふるまっているとき、きつねとして演じているときの演じ分けが面白い。クライマックスに、きつねとして感極まっている場面では、役者の技が光る。この技を見るための演目なのだ。言葉より演技。

Cプロの予告動画 1:40あたりから"きつね"の演技が入ってくる。 (11/8時点 非公開となりました)

役者さんは、尾上菊之助(五代目)。
私はあまりドラマを観ないけれど、NHK大河ドラマ、連続テレビ小説 カムカムエヴリバディで桃山剣之介、桃山団五郎の二役を演じたりしていた。存在感のある方。歌舞伎役者としては当初女形として経験を積んでいたが、それだけでなく、二刀流というかどちらも演じる役者さんになっている。いま40代前半。脂が乗っている時期なのだろう。寺島しのぶが姉。血筋があり、恵まれたDNAを持ち、かつ努力して歌舞伎だけに閉じない研鑽を積んでいる人。


今回見に来た国立劇場は、歌舞伎座と違って一公演のチケットが半額近い。
 
にわか知識だが、清元の三味線と謡が7人ほど並んでいる組で、リーダーと思しき清元の方が、ちょっと怪しい、他の方と声の調子が調和しない感じだった。そういうものなのかもしれない。でも私にはちょっと体調の波が出ているのではないかと思われた。
 
謡や音を鳴らすグループが壇上に3か所ある。それぞれが違う流儀を持っているようで、この成り立ちも面白い。義太夫節(竹本)、清元、影にいたのは長唄囃子かな。

withコロナの世界になり、「なりこまやっ」など掛け声をかけられなくなって、見栄を決めたときは拍手のみとなった。拍手は誰にもしやすい分、あまり気にせず拍手ができる。観ていれば、やはり良かった瞬間に役者さんに伝えたくなる。だから掛け声を待たずとも拍手できるのは素人にはありがたい。
 
一方、パラパラとした拍手は格好がつきにくく、瞬間的に「萬屋」「成駒屋」「音羽屋」あるいは「いよっ」などと掛け声をかけるほうがカッコいいなとも思う。
 
目の肥えた人にはそうなのかもしれないが、女形の踊りなどにもっと拍手をしてもいいのではないか、とも感じた。主役はもれなく拍手をいただけるのだが、女形はずいぶん技をこらした踊りをしても、続いて主役が出てくる場面では十分に拍手を貰えないように見えた。
 

20221027 Thu


朝読書会終了後、今日は大人の社会見学へ。
町田のバイオガスゴミ処理場見学 “バイオエネルギーセンター”
 
今年夏から始まった何となくゴミ問題が気になっていて、たまたま友人が企画してくれたので、町田市のごみ処理場へ。

今年1月に稼働した新しい処理場で、見学コースが設けられていて訪問した私たち5人のグループのために係員が3人ついて案内してくださった。

この施設の目玉はバイオガス。発酵させてそこから電気を取り出している。 ゴミ処理も発酵を活用していたとは!
 
感銘を受けたこと
・町田市の理念「ごみになるものを作らない・燃やさない・埋め立てない」
・自治体と市民の協力で生まれたごみ処理体制は2012年からの話合いの成果
・燃えるゴミの1/3をバイオガスにして電気、蒸気を取り出している。
・町田市のプール(50m、25m、子供用の3つの温水プール)をこの熱エネルギーを使って運営。
・1ℓ牛乳パック6枚でトイレットペーパー1巻を作れる。報われる気分

見学コースが用意されていて、説明を伺うとともにクイズに答えたりや身体を動かしてゲームをする体験を通じて楽しくゴミについて知識を得られた1時間半。小学校4年生を設定してプランされているそうで、それは大人にも十分通じるもの。説明してくださった係の方3人も親切丁寧でフレンドリー。
 
係員の方々が、皆さんはどういうご関係で?学校の先生ですか?と言われた5人、実は知人を通じておそらく放射状に繋がっている人達。つまり初対面。それぞれから出てくる質問にまた学びがあり、とても充実した。いいなぁ。
 
ごみの分量
ゴミ、1950年代の4倍になったのが1970年。2000年がピークで徐々に減っているが、2030年には2020年の9割にしようと目標立てている。

 ゴミ処理場のシンボル的な煙突。このような大きさだそう。

左:ごみ処理場の煙突 右:見学コース床に大きさ表示

そしてとてもクリーンな状態で気体を出している。排気ガスという名前だけれど、限りなく綺麗。ごみ処理は汚いという概念は生じない。

■他の自治体事例
実家がある鎌倉では20年も前からゴミ分別をしていて、10万人以上の自治体でリサイクル率52.7%という高い水準で頑張っている。日頃の母の苦労が報われると言えるであろうか・・・

神奈川県鎌倉市 (人口17万2000人 7万6000世帯)
リサイクル率52.7% 
人口10万人以上の市の中で全国第1位 分別9種類

https://www.city.kamakura.kanagawa.jp/gomi/recycle_rate.html

鹿児島県大崎町 (人口1万2000人 6600世帯)
資源リサイクル率 82% 
27品目の分別

https://www.town.kagoshima-osaki.lg.jp/jk_kankyoutaisaku/kurashi/gomi/sisatsukensyu/annai.html

徳島県上勝町  (人口1866人 853世帯)
リサイクル率 80.8%
なんと13種類45分別(2016年~)。ゼロウェイストを目指す

https://www.gomisaku.jp/articles/column/34types/ 

全国あちこちで取り組まれている。
それでもごみ問題が相変わらずなのは、リサイクル格差がそれだけ大きいのだろうか。


20221028 Fri

 
朝一番に、近くの和菓子屋へ栗蒸羊羹を買いに行って、その後はずっと家に居た。このところ頑張って毎日1万歩以上歩いてきたけれど、今日はこの様子では5000歩行かないなぁと思ったのが夕方。明日の鎌倉ハイキングへ向けて、ストレッチやマッサージはよくしたつもり。
 

 
白洲次郎のドラマ。ここ数日でNHK放映3本シリーズをすべて視聴した。

何者でもない、白洲次郎。
強い個性とみえるが、本人がぐらつかないわけではなく、とても人間的。白洲次郎は正子のことを存在として認めていて、でも役割としては特に何も要求しなかった。一緒に生きていればいいという感じで干渉もなく、お互いがやりたいことを追求していった。正子は当初はそれを寂しく思ったかもしれないが、強い芯を持っている者同士、なれ合うのではなく、それぞれの人生を歩んでいった様子。ひりひりするだろうが、かっこいい。次郎が浮気などせぬところが肝要なところだろうな。
 
白洲正子が南方熊楠や熊野古道について書いた本は面白かった記憶がある。
 あんなふうに、丁寧に歩いてその地を研究して書いてくれて有難い。
 

20221029 Sat


2回目の鎌倉ウォーキング。メンバーを変えて。
ここ数日お天気が続き、地面は乾いていて最適な路面状態。
前回とほぼ同じコースを歩く。
 鎌倉駅:集合・お弁当を購入
 ~寿福寺を覗いてから化粧坂へ
 ~葛原が岡:ランチ
 ~山道を通って浄智寺(思いのほか見どころが多くて面白かった)
 ~東慶寺(庭を味わう、大拙の墓参り)
 ~円覚寺(座禅)
 ~八幡宮から夕焼けを望む
 ~鉄平さんのお刺身
 
同じコースでも、一緒に歩く人が違うと感じること・話すことは違う。前回は自然のありさま、音や香りなど五感を使いながら歩いた。今回は歩きつつ、自然という懐のなかで自分達が緩む感じ。
 
円覚寺で初心者向けの座禅を組む。ご指導くださるお坊様は前回と同じ方で、この方が話してくださることは、偉そうな上から目線や、難しい講釈を述べるのではなく、同じく生きている人間同士という感じなのでとても耳に入りやすい。

円覚寺 選佛場

話は横に反れるが、日本は比較的、身分格差がないというか、お互いが人間同士だと思えていると感じる。例えば野球場、銭湯、高速道路のパーキング、電車など。災害時の助け合いなど。何かあれば声を掛け合える感じがする。
海外でふとした折に感じる、階層が分かれている感じとは違う。いまでこそ、お金の有無で違いがあると勘違いして線引きする人が出てきたが、まだそれは一部だと感じる。
お金持ちがそうでないかよりも大事なのは、お互い人間であるということ。そこに理解や共感があることがとても大切で、それなしに日本の社会はうまくまわらないと思う。
違いはお互いがつくっていくもの。片方が違いをつくらなければ、違いはあいまいになる。だから私個人の意見としては、それぞれの個性、属性、それはあっていいのだけれど、違いを違いとしない方向へ常にバイアスをかけていく必要があると思う。それが落語の小話だったり、祭りだったり、何かのときの助け合いなのだと思う。
 
円覚寺の座禅を終えて時間に余裕があったので、今回は八幡宮に寄ることが出来た。ちょうど今16時半過ぎは日没前。高台にある本殿から後ろを振り返ると美しい夕焼けが広がっていた。

鎌倉八幡宮 本殿から海の方向へ。海までまっすぐ伸びる若宮大路を見下ろせる

 


帰り道、渋谷駅を通ったときの一コマ。
80代とおぼしきご夫婦。孫の結婚式にでも出席したのだろうか、引き出物の手提げ2つとカメラを持ったご主人の後を、奥さんが一生懸命あとをついている様子、そして道に出たら二人並んで手をつないだ。それも、恋人つなぎ。奥さんは少し足が弱っているようで先ほどまで必死だったのだろう。二人仲良く並ぶ姿がとても微笑ましかった。
そしてその脇を通り過ぎる男子二人。肩と腰のあたりにピンクの飾りをつけ、ハロウィンの仮装でどこかへ向かうところ。
二組のコントラストに笑う。この瞬間を写真に撮りたかったけれど、やはり個人情報の観点で控える。
 

20221030 Sun.


4人でランチを一緒に食べてから、古巣のピアノの会を聴く半日。
ちょうどピアノ演奏の会場近くに、美味しそうなこじんまりしたお店を見つけたので、言い出しっぺとしては最初にお店に入っていなくては、、、と張り切っていた。
 
予定通り地下鉄に乗っていたら、なんと駅で途中駅で停まってしまった。それも銀座駅での人身事故。私はその先へ進んでいたが、路線全体が止まったようだ。

こんなお天気のよい気持ちいい日に銀座で地下鉄に飛び込もうと思うとは、どれだけ辛い思いを抱えていたのだろう。あのあたりに住んでいるお金持ちなのだろうか、何か金融問題があったのかしら。あるいはわざわざ銀座へ出てきて飛び込んだのだろうか、最後にパッと花火が散るように。いずれにしても、その人の気持ちがどんなものだったのか、気になってしまう。
 
私は乗り換える逃げ道もなく、そこから歩くには時間が足りず、頼りにしていた都営バスは待っていると遅刻する。致し方なく、歩けるだけ歩いて、時間切れになるところでタクシーを拾った。そこから4キロ、1300円。前日、銭洗弁天で清めたお札を渡して(恩着せがましく?)これは清めたお札なので使って運転手さんも儲けてくださいとお伝えした。
 
お店に着くと、まだ誰も来ていない。店主に地下鉄事故があり予定より遅れるかもしれない旨、お伝えして、そこから15分くらい待たせてもらった。

西浅草 ”イマージュ”

結局、4人で集合するところ、1人はランチを断念したので3人で会食。浅草の合羽橋近くの裏通りにあるお店で美味しかった。真面目に作っている感じがする。他にも道沿いに美味しそうなデリカテッセンがあり、地元の人が立ち寄るようだった。私たちがいる間にも2組、持ち帰りをしていた。大手資本が大量生産し、添加物をつかって保存ができて見栄えよくつくっているものより、もっと小さい単位で添加物などを使わず家庭料理のプロ版として出してくれる料理のほうがずっと美味しい。
 
近くの公民館でのピアノの会へ。
期待せずに行ったのだが、木を内装にたっぷり使った音響のよいホールだった。スタインウェイのピアノ。来場者は出演者とごく少数の知人で、合計でも20人くらい。出演者は15人ほど。勿体ないような、贅沢な演奏会だった。
 
ピアノの会とは・・・。毎月、みんなの前でピアノを弾き、そのあと飲み会をするというサークルだった。会社に入って3年くらいしたときに、設立メンバー募集の呼びかけを見て、潜り込んだ。以来、年に1回、会場を借りてお客さんを入れて演奏会を行う。だいたい会場にはスタインウェイのピアノがあり、個人ではなかなか買えない高級品なので、それを響きのよいホールで弾けることは弾き手に取って嬉しいことだった。一方、暗譜したり、楽譜を見るとしても人前で弾くというプレッシャーがある。プレッシャーがつきまとう。
 
私は最初の5年くらいしか参加せず、忙しさと疲労でピアノそのものに触らなくなってしまい、聴衆となってしまった。
 
3年ぶりに聴いたメンバーの演奏は、さらにうまくなっている人、もともとうまくて、いままでにないテイストを出していた人、相変わらず本当に一音一音が美しい音を出す人。本当に不思議なことだが、同じ場所で同じピアノを弾いているのに音が違う。
 
演奏終了後、久々に弾き手たちと話して、とても懐かしかった。3年という月日と、仕事していたときの知り合いという懐かしさ。
なぜかこういう味わいを感じると、人間として落ち着く感じがする。
 
会場から合羽橋を通って地下鉄駅へ。ここはハロウィンの賑わいが皆無。浅草はしぶい!
 
 

20221031 Mon


短時間にまとめようとしているのに、結局長時間かかってしまう読書会のサマリづくり。参加メンバーのなかには15分で作ったという人も居る。
 
結局私は3時間くらいかけていた。にもかかわらず、相変わらずの字数が多く、もっと削ったほうが良いし、話がすっと通らず複雑になっている。
 
以前より工夫したのだけれどなぁ。心がけたのだけどなぁ。
 
サマリづくりは、原文の意味や表現を変えずに基本抜き書きにする。10ページほどをA4用紙2/3くらいにする比率だ。今回とりくんだ本では、同じことを別な言い方をしたり、事例をひいて丁寧に説明しているので、ひとつの趣旨に対して表現が複数ある。その表現をひとつに絞れば簡潔になるのだが、複数の表現から達成されるニュアンスを捨てられなくて、ついつい字数が多くなる。15分で完結に作る人はニュアンスをうまく取り込みつつ簡潔にしている。
 
サマリをひとりづつ、2分ほどで発表するときには悲しくなる。簡潔に無理なく話す人と、言葉だけでは伝えられず手のゼスチャーを付けて何とか相手に押し込もうとする私。
 
でもそんなことに気持ちを停滞させずに、つぎの対話へ入るのでこの読書会は楽しいしありがたい。
 
今回は、うまい人のサマリ箇所を本文と照らし合わせて、何を加減しているのか具体的にみてみよう。次回はもう少し簡潔なサマリを短時間で作りたい。
 

渋谷の街はハロウィーンの仮装メンバーで盛り上がっているらしい。スクランブル交差点のLIVEカメラでは大勢の警察官が信号の度に歩行者をロープのラインで仕切って安全確保している。3年ぶりだからなぁ、仮装するのが楽しいのだろうし。
 
ソウルの事故のようなことは、渋谷では起こらないだろう。
 
 



読んでくださり、ありがとうございます。

何者でもなく、ただ一人の人間として、正直に感じたこと・思ったことを書いています。今あきらかに時代の転換期にいて思いもよらぬことが起きますし、じわじわと始まる大きな変化があります。その状況下、何があってどう感じたかを書いておきたいという思いがあります。単に私の記憶力の問題ですが、書くと思考が進むところもあります。同時に思考だけが空回りしていると課題を感じる昨今です。それでも、考え続けますし、ささやかでも何か行動できることをやっていきます。そうしていきたいと思っています。

今この瞬間、辛い人・自分を何かに押し込めている人・喜びに満ちている人・これが普通だなと思っている人・熱中している人、様々いらっしゃると思います。
 
今日この日に、こんな独り言を読んでくださってありがとうございます。これがきっかけになり、もし心が動いたり、ご自身にとって大事なことに気づいたり、心がほぐれることがあれば嬉しいです。

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次の半月は、皆既月食が楽しみですね。空気が澄んでくるこの季節、どうぞお元気でお過ごしください。


Corrected and revised without changing the purpose of the text at Nov. 8.

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