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2023年10月後半

迷いやもやもや感をいっぱい感じて、
充実感も味わったこの半月。
いくつも”忘れられない瞬間”、
いまを味わい尽くしたいという瞬間が確かにあった。

そこには幸せもあり、深い悲しみもあり。


20231016 Mon.

朝読書会、新しい本へ
『未来を創造する物語』

今日読んだのは、日本翻訳に伴う日本人宛メッセージ、および序章。読み進むにつれてどんどん痛たまれない気持ちになった。“私達の生活は生物多様性をどんどん減じて破壊している”という不都合な真実。

あまりにも居心地が悪かったので、希望につながる話をシェアした。

マンサンダルという、靴として負担を最も減らした裸足に近いサンダルの話
⇔ 流行りのシューズ(たとえば厚底シューズ)は靴の機能を高める結果、足の機能を弱めている。

靴と草履の文化の違い。鼻緒を指で押さえることが足アーチを育てる。

https://www.mansandals.net/concept/ より拝借


縄文遺跡の竪穴式住居
が半分土に埋まっていた件、
⇔ 最近の家や建物は土に還らない。

使わなくなると土に戻る。立つ鳥後を濁さず。動物の巣もサステイナブル。

山内丸山遺跡でみた竪穴式住居



イタリアのパン屋が紙をうまく使って立体的な菓子パンを包んでくれる
⇔ 日本のパン屋はプラスティックで個包装していて、ごみが多くなる。

日本人は紙を賢く使う知恵を本来は持っている。イタリアのパン屋と同様に包んでくれる日本のパン屋さんも一部ある。

Vironは紙の袋。ビニールは使わない


人間の文明的な進化が、自然のみならず、人間にとってさえも良いことだけでなく悪い結果をもたらしている。選択を意識的に行うことは私達に出来ることだ。


100kmウォークを行う10/21-22は夜から朝にかけてかなり冷える予報が出た。風予報は”三本線・北”と示されているから相当強いのではないか。

そうなるとウィンドブレーカー必須か。いま持っている山歩きで使っているウィンドブレーカーは500gくらいありやや重い。でも1回だけのためにこれ以上買い物したくないなぁ。

荷物を少しでも軽量化しよう。いま3kgある。少しでも軽くしたい。

足疲労のためのクリームなど入れたらかなり重い。これは100均で小分けにする容器を購入して詰め替えることに。これで250gくらいが50gになる。

ハーブクリーム、日焼け止め、擦れ止め、リップクリーム 計250gを50gに

先週木曜日に50km以上歩いた後、膝は痛くならず故障はない。ただ腱がとても硬くなっていて柔軟性が低下している。つまづいてアキレス腱ブチッなんてことがあったら悲惨。マッサージやストレッチを思いついたときにチョコチョコやろう。
街を歩いていると、chocoZAPによくお目にかかる。


ライフパーパスコーチングの勉強会。
この領域、このコミュニティに対してビハインド感満載なのだけれど、今日はブレイクアウトルームで久々に会った知り合いが優しく接してくれた。勉強会後にメッセージをくれて、私のコメントに対するフィードバックを伝えてくれた。そのうえ別途1時間ほど話さない?との提案。

嬉しくなるなぁ。
なぜだろう。
存在を認知してもらっているから? 
丁寧に対応してもらっているから? 

ライフパーパスコーチングをやっている若者が、好奇心を持って時間を撮ってくれる。へそを曲げていた私にとって救いの言葉だ。

20231017 Tue.

明日のABDで発表するチャートを作成。
落ち着いて頭の中を整理することを、このところ疎かにしていたので新鮮な感じ。神経を改めて使う感覚。


実家へ

今日の午前中から、時々左膝が痛い。
50km以上歩いた日から5日。その後遺症?
30km最初に歩いた日から6日目に膝痛があった。

うーん、イヤな感じ。12日の後遺症が今日? 
膝の痛みは間隔を空けてやってくるのだろうか。
実家で氷嚢ひょうのうを当てて膝を冷やした。

手当はきちんと行おう。
悲観的になるのはやめて、身体を信じよう。
ここまで来た私の身体は100kmウォークをやろうと決めているはず。


ハマスとイスラエル

イスラエルのネタニヤフ首相が言っていることは、ヒトラーと同じだ。
「ハマスを根絶やしにしてやる」

パレスティナ自治政府の駐日大使
「イスラエルがやっていることは自衛を越えた、ジェノサイドだ」

ハマスがやったことはひどい。
しかしガザに住んでいる人達は何十年も抑圧につぐ抑圧を受け、いま退路を断たれたまま逃げろといわれ(意味不明)、補給路も断たれ直接攻撃を受けている。

ハマスは、そのような状況でたまり溜まった鬱憤うっぷんをイスラエルへ、そして世界へ向けて放つ行動を取った。しかし、ロシアと同じく、武力行使は許されない。


日本保守党の結成・・・百田尚樹。
こういうものが表に出るようになってきたとは・・・危険。
あまりにも浅はか。

放送作家として『探偵ナイトスクープ』、小説家として『永遠のゼロ』など。

これまでにも同名で党が結成されてきた。
表面的な言葉や、耳障りがよいフレーズだけで賛同したり熱狂してはならない。


20231018 Wed.

実家で芝刈り、モッコウバラの刈り込み。
母は誰かいた方が庭仕事をする気持ちになるらしく、一緒に外で庭仕事に勤しむ半日となった。

まさか10月に芝刈りをするとは!
芝生が伸びているので、この時期といえどもやるしかない。
ガーッと大きな音を鳴らしながら電動芝刈り機を動かす。
本当に今年の気温は高いということだ。

四方八方にピューンと枝を伸ばしたモッコウバラ。見える範囲の枝を切って反対側に回ると、あれっ、ここにも伸びている、、、と、なかなか果てしない。それでも20分程切って、20分ほど枝をまとめて、10分ほどあたりを掃けば終わり。

カラッとして穏やかな秋晴れ。
汗ばんでも乾く。
気持ち良かった。


ABDで『愛・パワー・パーパス』を読む。
分厚い本を10人くらいで分担して、担当分のサマリをA4 一枚にまとめて発表する。

その後の対話がとても良かった。

4回ほど人を入れ替えて対話し、最初と最後の対話をした4人は同じメンバーだった。そのうち1人は以前ティール組織のビデオに翻訳を付けてくださった人。膨大な内容を丁寧に訳してくださり、それをSNS上で共有していただいていた。私はそれをフリーに閲覧し、ひたすら享受した。オンライン初対面で、そのお礼を伝えられて嬉しかった。

わかった感ではなく、という文言が本の中にあったのだが、タイトルにある3つのワードを再定義する、いま自分が理解している意味とは異なる意味、異なる質感で捉えられるとき、ここで語られていることが腑に落ちる(わかるのではない)のだろう。体感したいと思った。

「愛」も「パワー」も最近流行りの「パーパス」も、思い込みや先入観、誰かの意図に色濃く色付けされた言葉で、でも悪いものではない。本を読むだけだと、字面を追って表面的に終わりそうだったため、この対話に参加できてとてもよかった。

そしてABDという方法は、短時間に最小の労力で全体を把握することができて、なおかつ、その後、もっと読みたくなるというオマケがついているところが秀逸だなぁと改めて実感した。

降伏・幸福、と言う言葉が残っている。
降伏surrenderというと戦いで負けることをイメージするが、状況に従うと受け取ると話の筋が通る。自分のエゴとか、決めたから、ということで何かを押し通すのではなく、状況に飲み込まれるわけでもなく。その状況と一緒に自分がダンスを踊るようなもの。

それが日本語では、幸福と言う言葉と同じ音を持っていることに、何か不思議なものを感じる。


バイデン氏はテルアヴィヴ訪問中、複数のジャーナリストから「ガザでの病院爆発の背後にイスラエルがいないと言い切れる根拠」について「国防総省から見せてもらったデータ」だとバイデン氏は答えた。

なんて短絡的。
感情面ですごく絶望する内容。
そうしか言えないアメリカ大統領の立場なんだな。

憎悪に重ねる憎悪。
目には目を、歯には歯を。ハムラビ法典と同じじゃないか。

ハマスも悪い。

しかしそれ以上にあくどく見えるのはアメリカ。いい人ぶって、ロシアを批判しながらロシアと同じようなことをやっている。

それぞれの事情があり、理由があっていまの立場と態度を取るのだろう。しかし命が無駄に失われている事実を第一に据えて、自分の力では変えられないシステムを皆で一斉に止めるわけにいかないだろうか。


歩き方を教えてくれた古武術の先生へ、100kmウォーク本番前に、様々な質問・相談をメールした。伺いたいこと7項目、それ以外に最近の歩行状況、意識していることなど全て書き出して、相当な長さになった。

その内容を受けて、具体的なアドバイスを返したあとに、
「あとは、こうなったらどうしようという予想をしない事が大事です。負の予想は実現しやすいです。あまり考え過ぎず愉しくやり切ると、出発前に誓うのも大切だと思います。

ご健闘をお祈りします!
無理せず楽しんできてください。
と書いてあった。

あの長いメールを受け止めてくれてありがとう。。。

そうなんだよ、楽しむ。
恐れていると恐れがそのまま現実になる。

落ち着いた。
とても有難い返信内容だった。


「愉しく」と「楽しく」、どう違うんだろう。いつも気分で使い分けているけど。私的理解としては「愉しく」は内面に力点があり、じんわりした充実感。それと比べて「楽しく」は外面の動きもあり、わいわい賑やかな感じ。

楽しい (広辞林)
(1)心が満ち足りて,うきうきするような明るく愉快な気分である。「家族そろっての―・い夕食」「―・く遊ぶ」「旅行は―・い」
(2)食物などが十分にあって快い。「忽に餓の苦び皆止みて―・しき心に成りぬ/今昔 2」
(3)富んでいる。豊かである。「堀川相国は美男の―・しき人にて/徒然 99」

愉しい (Weblio国語辞典 経由 実用日本語表現辞典)
愉快な、喜ばしい、などの意味の表現。現代では「楽しい」と書くことが多い。ーーー広辞苑・大辞林・大辞泉・新明解などに記載なし


20231019 Thu.

アメリカのダブルスタンダードがまた明瞭に見えた。
国連で拒否権行使。

議長国ブラジルが提出した決議案の内容は
・ハマスへ人質解放
・人道支援のための一時的な戦闘停止
・イスラエルへガザ地区の北部住民に出した退避通告の撤回

これが常任理事国のアメリカの拒否権により否決された。

採決は理事国15か国が行い、賛成12か国、棄権2か国(ロシア・イギリス)、否決1か国(アメリカ;常任理事国)だった。

ウクライナを支援し、イスラエルがガザを攻撃することを支援するとは。
いつだって大国は自国の都合で動いていることがあらわに見える。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231019/k10014229931000.html


恐れや心配ではなく、愉しさ・喜びからスタートしたい
どんなふうに考えるといいだろう。
どんな心持ちでいたらいいだろう。

そのときそのとき楽しいように
楽しくする行動は? 途中での買い食い、街の違いをみながら歩く、地図に書きあらわせる距離を歩く、アホな意味もない歩きを歩く、

補足というか蛇足だけど・・・
準備する段階に様々なリスクを考えて対策を打つことはやるべきことのひとつ。だけどこれをやりすぎて「こうなったらどうしよう」と恐れに駆られて行動しだすときりがなくなる。真面目なようでいて道を外す。

恐れに駆動されると、何かネガティブなことがあったときに、ゼロイチで悲観的になりがち。

愉しさ・喜びから駆動させると、その場・その時を楽しみ、何かネガティブがあったときに、いくつか選択肢を持って行動する余裕を持てる。それは、うまくいく可能性を高める。

ゴールしたいとか、最後のコースを歩く気持ちなどは想像できるのだけれど、正直なところ、その手前に大きな障害があるようなイメージがある。それを障害と思わず、ひとつひとつ、1ブロックごと、一歩一歩楽しんでいけるといいなぁ。そのためにどうしたらいいのだろう?

障害=「どこかに痛みが出る」という恐れがあり、それが起きなければいいと思っている。
→ 「どこかに痛みが出る」ことはあるかもしれないし、ないかもしれないあっても大丈夫、それを認めて対応する方法を私の身体は知っている

ゴールしたい=確かにその気持ちはあるが、ゴールするかしないか、それは現時点で誰にもわからない。大きな故障がなくて歩き続ければゴールするし、何か取り除けない支障が出て歩けないかもしれない。そこは誰にもわからない。だから、そのとき・そのとき、いままだ歩けるか?歩きたいか?で決めていけばいい

そして忘れてならない身体への感謝
歩く練習をするなかでも、身体が自然と調整していることを感じた。
この身体も私と一緒に歩もうとしてくれている。

20231020 Fri.

朝まず思ったこと。
明日朝は100kmウォークのために着替えたりゴハンを食べたりしている。

昼思ったこと。
明日昼は気温26℃位まであがり、夕方から13℃位まで冷えるようだ。翌日午前中は11℃と書いてある。服装は完全に防寒対策。寒そう~!

私のマインドは全てのスペースが、100kmウォークに占有されている。


チュニジアに居る方のブログ。ヨーロッパでパレスティナ支持するデモが多数行われている模様。

日本の報道から受ける印象よりも、世界にはパレスティナ支援をしている人が大勢いるようだ。

■ニュースより
1)アメリカ人が離婚調停中の日本人妻を裁判所で刺し殺した。検察は懲役22年を求刑していたが、心身不調で無罪判決。
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20231020/1000098367.html

2)両親の自殺ほう助をした市川猿之助、検察は3年求刑、弁護側は執行猶予つきを求めた。猿之助いわく「多くの方々に私よりもつらい思いをさせ大変申し訳なく思うとともに、支えてくださる皆さまに感謝の念でいっぱいだ。反省と申し訳なさ、感謝を一生背負っていく。もし僕にしかできないことがあるとすれば、それを生きる希望としたい」
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231020/k10014231451000.html

どちらもおかしくないか
1)は何かアメリカ人を擁護する法律を越えた力が働いていないか? 軍人に対する日米地位協定の扱いと同様なことが、このアメリカ人に適用されているのではないか?

日米地位協定 (裁判権の項)https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E7%B1%B3%E5%9C%B0%E4%BD%8D%E5%8D%94%E5%AE%9A

外務省該当Q&A
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/usa/sfa/qa09.html

2)は歌舞伎俳優だからといって甘くないか? 自殺ほう助というオブラート1枚で区別しているのは殺人だ。それも自分勝手でもあり、歌舞伎界のタブーでもある事柄が理由。ここも歌舞伎界を守ろうとする力が働いていないか? そして守ろうとしているが、腐敗し続ける源になっている。#Me Too運動、ジャニーズ問題などの流れに逆らう動き。そこにおかしさを感じる。


臨時国会開会。
様々な任命が行われている。

きちんと重要なことをきちんと審議していただきたい。

衆議院議長が、間違って自分のセリフが書いてある式辞を天皇に手渡したそうだ。

「ただそれを見守られる天皇陛下の笑顔というのも非常に印象的でした」との取材者の声もあるそうだ。さすが天皇(というのは不敬だが)。イギリスならかなり笑い話になるだろうなぁ。
このニュースに対するみんなの感想(net?)も微笑ましい。



今晩は、大きなお風呂と無料朝食が有名なビジネスホテルに泊まる。
100kmウォークのスタート会場に近いところで前泊
参加することを決めたときにすぐ予約したので、だいぶお安いお値段。

今晩や明日朝食べようと思って、柿2個・バナナ2本を持ってきた。
晩ごはんに、柿1個・バナナ1本を食べた(他に箱根そばも食べた)。もう一本のバナナは明日携帯食として持参する。柿1個は余りそう。

大浴場で手足を伸ばしてゆっくり入ってくる。
良く寝よう。

明日、どうなるかわからないが、何となくゴールするような気がしている。

ルートイン海老名
駅とスタート会場の間にある


20231021 Sat.

さっそうと出かける気持ちになれず、ノロノロと支度していた。
ホテルには同じ大会に出る方もいることが服装からわかる。

皆が慣れた強者にみえる。
一緒に参加する皆とスタート地点で8時集合としていたのに、着いたのは8:10くらい。すでにみんな写真を撮っていたので、慌てて中に入れてもらった。でもよく見ると知らない人も居る。あれ?

スタート会場は広く、どこが受付なのか、どこで荷物を預けるのかイマイチわかりにくい。でも聞きながら言われた場所をたどり無事に受付してもらい、参加証のタオルや携帯必須のライトつきアームバンドを受け取り、ゴールへ運んでもらう荷物を預けた。

いったい何人くらい参加するのだろうか?
全体像が全くよくわからないまま、ウェーブスタートをゼッケン番号順に行うという音声アナウンス、人々の動きを見て何となく理解してスタートする列に加わる。
ウェーブスタートということで、だいたい50人づつ、3分置きにスタートする。私達は丁度区切れ目にあたり、8:47スタートの最前列に立つことになった。

7人の参加者と2人の応援者

皆はマラソンレースに参加したことがあるような人達で、最前列スタートというのは気分が上がるようだ。7人を応援に来てくれた友人達が私達と向かい合うような場所からスタートを見届けてくれる。

歩くレースなので、スタートしても走り出すわけでなく、平静を装うように歩きだす。たぶん気分は高まっていて、どんなペースで歩くかなとお互い様子をみている、そんな状況だろうか。

私は送り届けてもらう荷物に入りきらなかった柿1個を新聞紙に包んで手に持っていた。海老名駅近くで沿道応援してくれる友人にパスしようと思っていたのだ。そしたら、まだ公園内を歩いているときに、スマホを出し入れしようとしたときだったか、新聞紙からコロリンと柿が地面に落ちてしまった。みんなが前へ前へと歩いているところに転がる鮮やかな色の柿。「!」みんな笑ってしまった。「なんで柿持ってるの?」「どうするの?」

そんなエピソードは序の口(だったと後でわかった)。
快晴のもと、歩くには最良のお天気。
ここから丸一日以上、歩き続けた。

左から5列目まで:当日スマホに入れていたシート
スタート時間を入力し1kmごと、時速5kmの場合・時速4kmの場合・26時間かける場合を表示
赤字:実際の通過時間
青字:後日記載した1kmごとのラップタイム、コメント


まずはスタート地点の海老名から平塚(24km地点)

海老名駅近くで、柿を渡したい友人が沿道応援してくれている。LINEで「そろそろ通るよ~」と連絡して落ち合えた。このイベントに興味があるらしくて、しばし一緒に歩いた。このまま35km江ノ島まで行こうよ?!

神奈川県の真ん中あたりから、海の方へ向かって南下する。刈り取られた稲を稲架はさがけしてあったり、まだ稲穂が残るのどかな田園を通過する。途中コンビニも程よい距離であり、穏やかにお喋りしながら歩いた。

写真は撮りたくなるが、撮っている余裕はない、と決めていた。

ここまでで、すでに6時間ほど。
でもまだまだ四分の一。
下見で歩いていてよかったなと思う。

9月にみんなで練習したときは平塚でかなりの達成感を感じていた。でもどの地点が何キロ地点で、そこで感じるべき距離感覚はどんなものかをインプット出来たので、ここは通過点だと思える。下見は役に立っている。

平塚の第1チェックポイントに2番手で着いたので、
グループメンバーにこんな様子だよと写真を送った
貰った水とカレーパン

そういえば15時過ぎに平塚を出発し、江ノ島へ向けて国道134号線を歩いていると、サザンの芸術花火を控えて会場整理が始まっていた。打ち上げるころ私達は10数キロ先を内陸に向かって歩くことになる。

平塚~江ノ島~藤沢
平塚を一番最初に出て、トイレで長袖を着て江ノ島に三番目に到着
江ノ島を二人で最初に出発

そして江ノ島。
平塚に着いたのは15時前後なのに、江の島ではもう17時近い。間が10kmあるから2時間かかって当然なのだけれど。江の島は後から来るメンバーを待ちつつ、靴下を交換したり、お握りを食べたりしてゆっくり休憩。

夕方だ。これから夜になる。これからは暗い中を歩いていく。

江ノ島の第2チェックポイント
横浜FMの特設ブースがありDJが盛り上げてくれていた
江ノ島近くのチェックポイントから見た夕陽
これからが本番・・・



保土ヶ谷の変。いや、藤沢の変というのか。
このまま歩いていけばなんとかなる、という前提が崩れた

7人グループが前後に大きく離れて歩いていたところ、後ろのほうで、他の参加者から「このままでは保土ヶ谷第3チェックポイントで関門に間に合いませんよね?」と声を掛けられたそうだ。

「え、関門時間?」
21:30が関門時間だという。そういえば、左右にスクロールする画面にそう書いてあったかも。チェックポイントが5つあるうちに、関門時間があるところと無いところがあったような。最終的にゴールを26時間以内に行うのだと思っていた。

どうやら100kmを26時間で均等に歩くよりも、早いペースで歩かないと保土ヶ谷を通過できないらしい。

関門時間は21:30! 55km地点!

えー、気づかなかった!
えー、読み取れなかった!

この重要情報見落としを、グループ7人が皆やってしまったとは驚きだ。私自身は、100km26時間以内という思い込みに縛られていたな。それをどうやって実現するかで精一杯になり、きちんと情報を確認する余裕がなかったということだな。そんなことを思いながら、急いで歩きながら、チェックポイントで間に合わなかったらどうしよう、など様々頭のなかを巡った。とにかく、その情報を見落としていたのは事実。

肝心なことを見落とす。私にありがちなこと、落ち込むなぁ。

藤沢~戸塚~保土ヶ谷 第3チェックポイント~すき家


話は少し戻るが、
藤沢にいた40-41kmあたりで私は二人で先頭を歩いていた時、連絡を受けて相手がみるみるスピードアップしていった。そして後ろから一人追いついて、彼女もみるみる追い越していった。一緒に行こうと声をかけてくれたけど、「無理ーっ」と私は答えて速足するに留めた。

これから遊行寺の坂。箱根駅伝でも難所と言われるところ。私の足は大丈夫だろうか?

手首につけている夜間用ライトが前の二人の居場所を教えてくれる。抜いて行ったけど、その後あまり距離が離れていないかも? 彼らは普段走っているし、いざとなると驚異的な力を出す人達なんだな。同じは無理だけど、ちょっと一生懸命歩いてみよう、自分のベストを尽くして。

スマホに記録しているラップタイムを見ると11分台と私も頑張っている。これまでの練習で11分台を3km以上続けたことはないので、いつまで続けられるかわからないが頑張ってみよう。

国道1号線沿いを歩いて、戸塚駅近くまで来た。ここから駅をまたいで商店街を抜けて、権太坂と呼ばれる坂道をくねくね行くと第3チェックポイント。まだ10kmくらいのまとまった距離があるんだよなぁ。

そのころ後ろにいた男性2人が追いついてきた。彼らも健脚の持ち主、だけど「なかなか追いつかなかったよぉ」と。ここで気遣い? いざとなれば走る手前でやり切るだろうなぁ。「私きっと無理だけど、頑張って歩く。もし間に合わなくてもそのまま歩き続けてゴール目指すからね」と伝えておく。Hさんはそういう私の強い意志を確認して「そうしよう。自分はちょっとスピード上げて第3チェックポイントを目指す」と追い抜いて行った。

必死に歩いていると、コンビニ前で車に乗った人に聞かれた
「(わくわくした感じで)これ何のイベントなんですか???」
「東京 エクストリーム ウォーク で検索してください!!」
「東京 エクストリーム ウォーキング・・・」
「そうそう・・・(ちょっと違うけど大丈夫でしょう)!!」

いま焦って(そうは見えないかもしれないけれど、1分を争っている・・・)歩いているので最低限のお返事。
すまないが、許してくれ。

結局、保土ヶ谷の第3チェックポイントは間に合わず。チェックポイントがある公園入口で係員に留められたのは21:33。公園の中にはいっていくとあと2-3分かかるだろうから、約5分間に合わなかったということになる。

22時までここは開けているのだから少し休憩させてもらったり、配布する飲食物をもらえると思っていたのだが致し方ない。同じグループのメンバーはまだ公園内にいるが、私はそのまま横浜方向へ歩き続けた。LINEで連絡を入れておく。

休みたい。道の反対側にはコンビニがあるが・・・こっち側のコンビニはどこにあるのだろう。

チェックポイントから約1キロ先にコンビニがあった。駐車場が広く、寄りかかるのに適当なコンクリート塀がある。チェックポイントに入って休憩できなかったので、ここで休憩しよう。夜になってきたし防寒のため着こみたい。ここにいれば、通過する仲間に会えるのではないか。

首尾よく、知った顔を見つけて声をかけると彼らも休憩してくれた。本当は歩みを進めたかったのではないかと思うが。

自分としては頑張っていいペースで歩いているが、保土ヶ谷の関門時間という重要ポイントを理解していなかったショックは大きい。これから後半戦。何か気分を切り替えなくては!

休憩していると、知らない男性が「あっ、さっきはどうも」と声をかけてきた。同じグループの女性二人と一緒にチェックポイントに間に合った間柄らしい。男性がヨロヨロ歩いていると「そのペースじゃ間に合わないよ、私達と一緒に行きましょうっ」を声を掛けられて、そのおかげで間に合ったのだという。3人で写真を撮っていた。

おお、素晴らしい男前な女子2人。
すげー頼もしいなー!

彼ら2人は彼らのペースで行ってもらいたい。行くだろう。
私は私のペースで行こう。
ここからが後半戦だ。
だって保土ヶ谷は54km地点だもん。(ちょっと自分の手元アプリと距離が2kmほど違うのだけれど・・・?)

元気に歩きだしたものの、すでに50km以上歩いているわけで蓄積疲労の上を歩くという未体験ゾーンに入っている。復活した元気が、わりとすぐに足の痛みに変っていく。

そこですき家投入。このあたりは24時間営業のすき家が何軒か道沿いにある。そしていま一緒に歩いているHさんは普段からすき家ファン。
Hさんが居てもいなくても、一度はすき家に行ってみようと思っていたので、いまがベストタイミングに思えた。赤と黄色のサインがとても暖かく見える。

市中のお店としては初すき家!
タッチパネル注文で、入店から会計まで15分だった!

Hさんは第3チェックポイントに間に合ったメンバーなので休憩もしたし、もう少し後で食べようと思っていたようだったけれど、私は一人でもここで食べるといったものだから、すき家マスターとして付き合ってくれた。

23時の牛丼。もうちょっと醤油味が欲しいかなという記憶くらいだけしか残っていないけれど身体が暖かくなった。とにかく食べて、すぐに歩き出す。

先ほどの男性、NKさんが私達といつの間にか一緒に歩くようになっていた。
3人で歩く。
自己紹介とか、雑談とか、なぜ参加したのかなどをお喋りした。

横浜スタジアム、中華街、開港記念館のあたりを歩いていく。道を曲がるときには、必ずスタッフの方が居てくれる。このあたりは風が吹いて寒そうだ。横浜は比較的若い人達がスタッフになっている。そりゃそうか。深夜だもんね。(藤沢あたりは高齢者が多かった。)

「ありがとう、寒いでしょ、ホントお疲れさま」と言って通過する。彼らも誰も来ない限りはそこで黙って立っていなくてはならない。たまに通過する人がいるのは、きっと嬉しいことなのだ。


20231022 Sun.

0時を越えた

保土ヶ谷~すき家~みなとみらい~第4チェックポイントのポートサイド公園


みなとみらいの夜景がいつもの半分以下。0時を越えたタイミングには大観覧車も電気をつけていない、ゴンドラも動いていない、でもホテルやビルのライトは多少ついている。海で港もあるから、それなりにライトは点いている、という状況だった。

ちょっと寂しいなぁ。
でもHさん、NKさんと一緒に話しながら歩く。
昔の引き込み線の線路が埋まっている歩道や、新しく運行しているゴンドラ駅などを見ながら。話しながら歩く方が気分が楽だと実感。

四番目のチェックポイントは、ポートサイドを越えた場所にある。そこはやや地味なポイントで、お湯を注いでつくる味噌汁、お菓子を配っていた。私は味噌汁をもらい、それを飲みながらもメインにやるべきことは、靴下を履き替え、クリームを塗ってケアすることだ。

ここを通過するとあと31km。約1/3。
ずいぶん来た。
距離はきたけれど、たぶん辛さはかなり増すだろう。
ゴールが近くなり馴染みのある街中を歩く楽しみには期待しているが、ここから先、何があるかわからない。
だから出来るケアはしておこう。

グループのうち3人はすでにここを出発している。
私とHさん、そして保土ヶ谷以降一緒になった一人参加のNKさん。

ポートサイド公園~鶴見川~多摩川~蒲田~第5チェックポイント 鈴ヶ森


横浜から国道1号線沿いに進む。歩道が広くて、平らで歩きやすい。下見した時は進行方向左側を歩いていて、割と歩道がわずかに斜めなところが多かった。右側のほうが、巾も広いような気がする。暗がりで向こう側を確かめることは出来ないけれど。

下見したときは、信号が赤だと反対側に移ってジグザグ歩いていたが、正式には係員に案内される片側を歩き続けなくてはならなかった。だから赤信号にあたると止まらなくてはならない。

これが結構きつくなってくる。
脚が疲労していると、動かさないでいると脚が固まってくるのだ。
疲労物質、乳酸が筋肉に溜まってしまう。動かしていると排出される。

赤信号、辛い。

夕方歩いていた海岸沿いは信号がなかったから歩きやすかったなぁ・・・とか思ってみるが何の役にも立たない。なるべく赤信号にひっかからないよう先を見ながら歩いた。

多摩川を越えるとき、日の出前で空が青からオレンジのグラデーションに染まり美しかった。予報ほどは寒くなく、風はあるが強風ではなかった。ここまで来たなぁ・・・。

東京都に入ると新たな事案が・・・
コンビニのトイレを使えない。

多摩川を渡るまで、神奈川県内はトイレがあるコンビニでは使わせてもらえていた。その都度、何か買ってあまりご迷惑にならないようにしたが、10人くらい並ぶときもあり、コンビニあっての大会だなと感謝するしかない。

東京都に入って、ちょうど催したときに、店内にトイレはあるがコーンが経ててあり張り紙が掲示され「使用禁止」だという。なんということ! 夜間~明け方までの話なのだろうか、終日なのだろうか。

せっぱつまってお店の方に聞いてみたりもしたが、ダメらしい。
何故なのかな。深夜、外国人店員一人での強盗事件などがあったから?

とりあえず切羽詰まりつつ、歩き続けて京急蒲田の駅に来たところで寄り道すればトイレに行けるのでは?と話しながら歩いていた。

すると前方を歩いていたお姉さま二人組が、「この先に駅の公衆トイレがあるよ」と教えてくれる。「え、神~!」
さりげなく教えてくれた。
ほんとに、歩くルート上に京急蒲田駅のトイレがある。

一難去った!


鈴ヶ森からはカウントダウンしようと思った。
ここまで楽しむことを心がけてきたのだけど、どうにもこうにも楽しむ心境でなくなってしまったのだ。何かモチベーションにつながることといったら? 歩く距離が減ることしかない。

あと12kmか・・。
(手元のアプリが計測する距離と実際が1~2kmずれている)

あと11km・・・
あと10km・・・
声に出す。
声に出して自分に聞かせる。


鈴ヶ森~品川~銀座4丁目~豊洲
コースは100km設定だが、アプリでは102kmまでカウントしたところでゴール

足の指の付け根というか、ハラの部分が痛い。水膨れが出来かけている。パッドを張っても歩いているうちに汗でズレていってしまう。一応手入れはするが、その後は諦めて痛くても歩くしかない。

90kmでだいたい品川駅。あと10km。
品川、三田、浜松町と知っている場所を通るので、街並みを見ながら楽しめるのではないかと思っていたのだけれど、80km、90km歩いた段階ではそういう心境になれない。

1kmが長い。頻繁に信号があり止まらなくてはならない。止まると脚が固まってくるので、伸ばしたり、振ったり、叩いたりする。青信号になると歩き出す。歩きだしは、脚が固まり始めていて少し痛くて、歩いているうちに調子がでてくる。で、また赤信号。

ずっと歩き続ける方が楽だ。
この繰り返しに嫌になる。
やっと銀座四丁目。
和光の時計を観光客が写真撮影している。見上げるとミッキーマウスが長針・短針にデコレーションされている。ちらっと見やり、どんどん歩く。

銀座四丁目を曲がってからは、もう何も考えず機械になって歩いた。
痛いとか、脚が固まるとか、だからどうしようとか考えても歩かないことには終わらない。機械になる。考えない。歩く。

笑える。観光客・買い物客のなかを辛そうに歩いている私達。

勝開橋246m、短い新島橋47m、黎明大橋88m、豊洲大橋550m・・・
やっとゴール!
10時22分

一緒に歩いた4人で一緒にゴールを切った。

歩いたルートが地図上にプロットされている。すげーなー!


遠足はお家に帰るまでが遠足。とはいうけれど、ゴールしたらもう出来るだけ歩きたくなかった。友人の旦那さんが車で来ているというので、図々しく便乗。家の近くまで送ってもらった。ありがとうぉぉぉぉぉ!

ゴールの豊洲から地下鉄駅まで歩いて15分くらいかかる、バス停までも10分くらい、乗り換えて最寄駅からまた10分歩くなんて無理だ!

帰ったら、まずは少しゴロっとしてマッサージ、落ち着いたらシャワー、そしてクリームなど塗って夕方までしばらく寝た。あー、ほっとする。

20231023 Mon.

足が棒のよう、とはまさにこのこと。
朝起きて、ベッドから立つときにも気を付けないと、
ロボット歩きになってしまう。

初日21日 90,883歩
翌日22日 58,750歩
これで100km。25時間35分。

多いようで、朝9時前からでも10万歩には至らないんだなぁという感じもした。

大会参加者
WESTコース100km部門の参加者数1,340名、ゴール者数1,135名(84.7%)


皮膚科で水膨れの治療をしてもらった。ついでにタコも削ってくれた。
右足の親指と人差し指の間に大きな水膨れ。これが不用意に破けたら痛そうだし、炎症を起こしても困るし、そもそも身体の自由があまり効かず自分で手当ができない。
皮膚科医に対処してもらって有難かった。

感染防止の軟膏を処方してもらいこれから毎日塗る。
これで水膨れは一安心。

いま浮腫んでいるかかと周辺や、足首や膝のほてりをケアしていこう。


気付くと友人から、今日、近くで開催されている絵の展覧会にいかないかとのお誘いが来ていた。この脚で?とも思ったがいいリハビリになりそう。行ってみよう。

オシャレな絵。
タイトルと絵の組み合わせが興味深く、自然とお喋りしたくなる作品。

RIO UMEZAWA 個展「心象と心像」-Mental images and images-

図書館まで足を伸ばして、本を返してきた。
やはり歩いた方が、筋肉が固まらずほぐれるように思う。
何度も固まったりほぐしたりを繰り返している。

せっかくなので、
歩くリハビリがてら渋谷SKYへ登ってみた。
夕空が格別に美しかった。
これから冬に向かっていい時期になるなぁ。

多摩川でみた日の出前と、色合いがちょっと似ている


20231024 Tue.

朝読書会

意識発達の段階が進んだところで、どのような認知が生じるのかをみていく。いよいよ段階4から5へ進む過程。


MBTI認定ユーザー同士のタイプ言語を深める勉強会
ここで久々、4年ぶりに言葉を交わした昔の同僚と会った。10人中4人が一緒に仕事した人達でそこは面白かった。しかし自分の主機能に関するタイプ言語を説明する必要がありなかなか難儀だった。

通じない、わからないというフィードバックにパワーダウンする私。
探求するというより、がっかりする私。
一生懸命取り組もうという頭と比較して、今日はエネルギー足りないなぁ。

足もまだ回復中なので椅子を避けて、足を伸ばして座った状態でのオンライン。こういうとき背景を設定できるのは助かる。

午後も別な主機能で行うのだけれど参加しなかった。残念ではあるのだけれど。午前中の徒労感による疲れで、精神的エネルギーがだいぶ減ってしまったし、足のために身体を休めること、明日からの旅行準備、夕方のコンサート・・・と盛沢山。エネルギー配分を考えた。


あぶない、あぶない。
ホールへ向かうため、歩き出して5分くらいしてからチケットを持っていないことに気づいた! この時点でよかったよ~。いつもほぼ必ず持ち歩く手帳に挟んでいたところ、足の具合を労わり手帳を置いてきたところでミスった。戻って、チケットだけ取り出して鞄にしまう。

だいぶ余裕をもって早めに動き出したからチケットを取りに行っても、15分くらい前にホールへ到着。いやー、今日のコンサートは落ち着いて聴きたいでしょう。
心待ちにしていたクラウス・マケラが指揮するオスロ・フィル!

指揮     クラウス・マケラ
オーケストラ オスロ・フィルハーモニー管弦楽団
プログラム  シベリウス 交響曲第2番、交響曲第5番
場所     サントリーホール

昨年、マケラ指揮のパリ管を聴いて一気に引き込まれた。そのときが初マケラ。今度はオスロ・フィルハーモニー管弦楽団を振る。それもシベリウス。

北欧の作曲家の曲を、北欧のオーケストラが演奏すると、なんともいえない独特な味わいがある。

音楽を聴きに来ている人達が多い会場。
なんて当たり前と思うかもしれないが、「音楽を聞くイベント」に来ている場合と「音楽を聴く」ために来ている場合があるように私は感じる。今日はロビーに期待が溢れている。どんな演奏をきけるか、いまから楽しみしかない。

隣の席のおばさまは、といっても私ときっと同年代、舞台に出てくるオーケストラ団員には拍手をしていなかったけれど、指揮者クラウス・マケラが現れたら背筋を伸ばして、背もたれから背筋を離して熱心に拍手していた。おお。

でもそれはわかる。だって舞台に出てさっそうと現れるところからして、ワクワクしちゃうもの。背が高く、細身で、明るく、来ただけでオーケストラの人達が喜んで集中していて、素敵な音楽が始まるのだから。

シベリウス 交響曲第2番、第5番。
どちらも聴きごたえあり。

マケラが率いる演奏は、失望しないというか、この曲はそういう曲だよね、そうそう!と思える。人によっては外連味けれんみが過ぎると思う人がいるかもしれないけれど。

敢えて言えば、オスロ・フィルは弦も木管も金管もレベル高いけれど、時々木管のアンサンブルがバラけるようなときがある。それぞれの演奏に任せているともいえるが、メリハリが少し緩むというか。そこがピタッとハマるのは今は亡きマリス・ヤンソンスが指揮するロイヤル・コンセルトヘボーだったな。

後半、第5番が始まるまでの休憩時間には、いろいろなパートの人が壇上で練習していた。三々五々奏者がばらばらと集まってきて後半が始まった。
第5番は生で初めてきいた。面白い構成、面白い旋律が入る曲だなぁ。

アンコールは、シベリウスの「レンミカイネンの帰郷」

終演後、「聴けてよかった~」とスマホで電話している人がいたけれど、本当にその通り。この演奏は聴けて嬉しいし、こんな演奏をしてくれることは希望だ。
ふだんケチケチしている私でさえも、大枚はたいて正解なのだ。

SNSによると、内田光子、ガジェフ、アンスネス、鈴木優人など、超有名音楽家も来ていたそうだ。やはり聴く価値あるというか、聴きたくなる演奏会だよね。


帰ってきて、100kmウォーク仲間とLINE対応して仮眠。2時間くらい?
(もう25日になっている)3時頃から荷造り、片付け、足のケア。
5時半にはここを出る。

20231025 Wed.

無事5:55のバスに乗り込み、羽田空港へ。ガラガラな佐賀空港行きは順調に出発。地上を見ていると、先日歩いて渡った多摩川や鶴見川が見える。あぁここを歩いたんだ~。
これから二泊三日の初佐賀旅行

左:鶴見川 右:多摩川
しまなみ海道が走る尾道から今治の間にある島々


佐賀空港近く 水田・畑がびっちり

9:15に佐賀空港へ到着しレンタカーを借りた。さぁ、ここからが旅! 今回往復飛行機とレンタカーしか決めていない。レンタカーを返す2日後の18:00までフリープラン。レンタカー乗り場に置いてあったパンフレットをもらい、それを見ながら佐賀県を周ることにする。


そもそもなぜ佐賀
それは未踏の県ラスト7のひとつだから。
学生時代の友人が佐賀出身でなかなか見どころのある人で、その人が「佐賀のお米は美味しい、でも収量が少なくなかなか県外に出ない」とか言うものだから、いつか行かなくてはと思っていた。

なぜ今
それはANAバーゲンセールをしていたから
それは100kmウォークの直後だから。直後にこのようなイベントを自分で置けば、絶対に故障などしないよう歩くだろうとの作戦。保険といえないが事実上の保険。

Day1
東よか干潟
筑後川昇線橋
下村胡人生家
冠者神社
吉野ケ里遺跡
唐津泊

佐賀旅行 1日目

空港からまずは東よか干潟へ。
ここが目についたのは、9月に行った鎌倉街歩きABDで取り上げた『<生物多様性>入門』がきっかけで、湿地は多様性の宝庫だという話からだ。
足元の泥にはムツゴロウ、カニなどがちょこちょこ動いている。
シチメンソウは地元の人が大勢協力して何年もかけて育てているそうだ。
渡り鳥の飛来地なのだが、鳥たちはもっと沖の方に来るらしい。

高台に座っていたお爺さん、ちょっと話しかけてみると6割聞き取れない佐賀弁で話してくれた。昔は沖の方に行って(といっても遠浅で)海老を取ったりしていたそうだ。左手の向こうには雲仙岳が見えていた。

シチメンソウ@東よか干潟

干潟見学を終えて、ちょっと東側へ行けば福岡県と接している。
県境の筑後川にかかる歴史遺産、筑後川昇仙橋へ。

昔は船の往来に伴い、橋を上げたり戻したりしていたそうだ。いまはボランティアのおじさんが2名いて、お客さんの顏を見ながら、実際に昇降させて往時の様子を見せてくれた。

筑後川昇線橋

空港でもらったパンフレットに小さな文字で書いてあった「下村胡人の生家」。この人、たしか『次郎物語』の作者だよね。佐賀出身なのか。車だとすぐの距離。これは行ってみよう!

展示を見せてもらうと、地元の先生をしていて、途中、台湾へ行って教えて偉くなって戻ってきて、地域の若者を育てる役割を終生とっていたそうだ。真面目で地域づくりに真剣に取り組む方だったようだ。

こういった保存は誰がどのように行っているのだろう?

見学は無料。寄付箱があり、そこに少し納めた。

下村胡人の生家
学生時代によく読んだ『次郎物語』の作者 佐賀出身だったんだ~

生家のあたりをぐるっと散歩してみた。

冠者神社 あちこちに水路がありどこも亀がいた

車で15~20分走ると、吉野ケ里遺跡。
近い!

ここは弥生時代の遺跡。とても広い敷地に遺跡が散在する歴史公園となっている。天気がよくて歩き回ると暑いくらいだった。帽子も日傘も持っていなかったことを後悔するくらい。

吉野ケ里遺跡


高床式の見張り台  権力者の墓が集まった遺跡
https://www.yoshinogari.jp/introduction/restore/kitafunkyubo/

この頃、偉い人は一人一軒、竪穴式住居を使っていたらしい。ムラのリーダーの住居、隣にその妻の住居、その隣に娘の住居・・・と表示されていた。竪穴式住居のなかは、若干涼しく居心地が良かった。

修学旅行生が何校か来ていた。それでも人はまばら。
沢山歩かないとそれぞれの遺跡コーナーへ行けない。
この日は夜までに2万歩も歩いて疲れた。

吉野ケ里遺跡から唐津まで、高速道路も使い一気に移動。


唐津では、来週行われる“唐津くんち“のお囃子を街のあちこちで練習していた。
ホテルから夜ご飯を食べに出ると、お囃子の音がする。一人でも食べられそうな居酒屋に入ろうとすると「本日貸し切り」。そういう店が何軒かあり、どうやらお囃子練習が終わったらメンバーが流れてくるらしい。

飲食店街を巡ると集まって練習している。みんな男の子、男性ばかり。

はぁ、ここは九州。佐賀は保守的な県。そうなんだなぁ、男の世界なんだ。


HottoMottoの夕飯

ゴハンにありつけず、初めて買ったHottoMottoを持ち帰り。野菜スープが具沢山で、チャンポンのような味付けだったことに感激した。


国連決議。ハマスの軍事衝突をめぐり「敵対行為の停止につながる人道的休戦」を求める決議案を採択。
グテーレス国連総長が「ハマスの攻撃は非難されるべきことだが、イスラエルがこれまで何十年もガザの自治区を狭め、生活条件を悪化させてきたことが大きく影響している」と至極真っ当なことを言った。
しかし、それを声高に非難したのがイスラエルだ。「恥を知れ」と。

「恥を知れ」とはどちらのことか。
イスラエル、あなた達ではないか。

日本はこの決議を棄権した。
なんと情けない!
反対しなかったことは評価されるが、棄権するとは何に忖度しているのか。

20231026 Thu.

Day2
虹の松原
唐津城 :旧松浦党以降譜代大名まで、近代偉人の展示
呼子のイカ活け造り
加部島 杉の原牧場・杉の原展望台
田島神社 :元寇のころから重要な場所、別表神社だった
武雄泊
居酒屋ごはん
武雄図書館

佐賀旅行 2日目

今日はどうしよう? 唐津にいるからには唐津観光、そしてここまで北の方に来ているのだから呼子のイカを食べに行こう。その後は、そこで決めよう。

まずは虹の松原を往復。

虹の松原

唐津城には唐津の成り立ちを示す展示があり、かなり充実していた。旧松浦党という地元の活躍する集団から始まり、地元から出た大名、赴任してきた大名、明治以降活躍した偉人が紹介されている。さっと見るつもりが時間をしっかり取ることになった。1時間以内で駐車場を出るつもりで100円で済むとおもったら、300円払ったので2時間半くらい居たようだ。

唐津城 天守閣からみた景色

次は呼子のイカ。Google Mapで調べると車で30分くらい。カーナビに場所を入力してあとは指示通り運転するだけ。便利だなぁ。目当てのお店に行ってみたら、大きなお店なのだけれど観光バスも着くようなところで表に看板が出ていた。

ここまで来て食べられないの?!

えー、これじゃ、来た甲斐がないじゃない!

時化しけと月夜が重なりイカ漁が不漁・・・
事前予約のみ

それでも他に当てがないので、とりあえず中に入ってメニューを見せてもらうと、、、係のおばさんが「イカの活け造りはねー、あまり捕れなくて今日はもうなくて。ああ、このイカ丼は家でも食べられる白いイカなんです。お客さん、宜しければ他のお店に行った方が食べられるかもしれませんよ?」と。

なんて親切な。

10軒くらいあるリストを見せてくれて、ひとつ選んでGoogle Mapで検索するとラッキー、隣だ。ここから見えないけれど、すぐ先にあるらしい。そこまで車を転がしていくと、ここも観光バスも乗用車も沢山停まれる大きな駐車場がある。

とりあえず受付で訊ねてみると3,4組しか待っていない。だけど30分位待ちますと言われる。それでも活き作りを食べられるなら待つよ! 

いけすのイカ 一夜干しを作る回転台が回っていてイカに遠心力がかかっている

30分待ちというのは、観光バス待ちだった。
バスのお客さんが入店後、順番に呼ばれる。

地元の魚も入ったお膳と迷ったが、ここまでこだわったのだから「イカ活け造りご膳」。活け造り・イカしゅうまい・げその天ぷらのイカづくし。

イカと目が合いそうな透明なイカを食べてみると、味?しているのか?噛み応えと甘みと旨味かなぁ。げそ部分は一瞬動いた。

イカ尽くし。活け造り・天ぷら・いかしゅうまい

食後、先ほどのお店でもらった呼子の地図を見ていると、この先にある呼子大橋の先に島があった。
もうここに来ることはないかもしれないのだから。
ならば行ってみよう!

佐賀の一番北側。
加部島。

加部島の北端 杉の原放牧場


加部島肥前立石埼灯台杉の原放牧場


加部島のなかに、気になる神社があった。少し通り過ぎてしまったので、車をバックさせて神社前に停まろうとしたが真っすぐバックできない。切り替えて何度かやったけれど、道がカーブしていて坂になっているためか、思ったところへ戻れない。

事故ってもやだなぁと思い、通り過ぎることにしたら、その先、海近くに一の鳥居があった。なるほど~、ここに車を停めて神社まで行ってみよう。そういうわけだったのか。

田島神社
元寇の前からここにあり、皇室と直接やりとりがあった歴史も持っている。
主祭神は宗像三女神。
佐賀県最古の神社。

陸からのアプローチ
一の鳥居、先ほどみかけた二の鳥居、本殿まえの山門


海からのアプローチ
船から降りて一の鳥居をくぐって、階段を上り山門へ至る。


神社の後ろにある大きな巨石
元寇のとき朝鮮の船の碇石
石灯籠の上にアジア風な虎?
呼子大橋

田島神社の見学を終えて、車のなかで確保できたのが武雄温泉のホテル。ここから60km弱、車を走らせる。途中、伊万里方面というサインが出て気になるが、今日は武雄方向へ進む。1時間ほどのドライブ。

武雄温泉の居酒屋でいただいた夕飯。
魚はもちろん、イチジクも採れるそうだ。アジのなめろうは食べたことがあるが、サバのなめろうって初めて。
ぶりのカマ焼きは躊躇して頼まなかったはずなのに、タッチパネルで注文されていた。お店の人が「かなりお腹一杯になったでしょう」と一言。はい、かなり頑張って完食。

お造り・いちじく揚げ出し
さばなめろう・ぶり釜焼き

武雄の図書館は話に聞いたことがあったような気がする。
ホテルから1kmないところ、居酒屋からもう少し先へ行ったところ。腹ごなしを兼ねて行ってみた。

暗闇のなかに暖かい灯りが誘う。

武雄市図書館

あちこちに個人デスクがあり、居心地が良さそうだった。
何より美しい。

館内 2階写真撮影許可スペースより


ホテルの大浴場は温泉なのだという。あまり特別感はなかったけれど、温泉なんだよね? 気持ちよく入りました。


20231027 Fri.

Day3
雷・降雨・雹 一旦駅へ
駅にある「旅 書店」~パンフレット等、有田焼のカップでホットショコラ
武雄神社~傘のおみくじ「晴れ」弓矢のおみくじ「大吉」料金によって甘辛があるのか?
御船山楽園 ~貸し切り状態、紅葉始まってました
北方温泉(100kmウォーキングの癒し)
嘉瀬川周辺ドライブ 電柱もなくほんとに広い空
佐賀市内民俗博物館のあたり散策・見学 賢人・偉人たち
佐賀駅周辺でお土産購入
むつごろう亭で早め夕飯

佐賀旅行 3日目

雷が鳴っているだけかと思ったら、ホテルを出るタイミングにはザーッと雨が降っていた。困ったなぁ、今回晴れ予報だったので折りたたみ傘を持ってこなかったから。コンビニで買うか?と思いつつ、まずは車を動かし始めた。佐賀は駐車場がどこも広い。コンビニもとても広くて、その端に停まって、落ち着いて考えると、まもなく雨が上がるのではないか?と思えた。ウェザーニュースのサイトを開くと、確かにあと15分か20分で雨雲が去る。

雷のち雷雨

雨が上がるまで先ほど視線を向けるだけで通り過ぎた駅の「旅 書店」へ行ってみよう。
店内には、佐賀土産、カフェ、佐賀関連の書籍が並んでいて、書籍を閲覧できるスペースとなっていた。おそらくテーブルや椅子は佐賀で作られた木製の家具。ホットショコラを頼んだら有田焼のマグに淹れて出してくれた。


武雄温泉駅、「旅 書店(カフェ・物販・図書閲覧)」、ホットショコラ

神社へ向かう。
曇り空だったけれど、雨上がりの神社は気持ち良い。

武雄神社
二の鳥居・御神木へ向かう途上の鳥居・御神木
一番古い鳥居

おみくじを引いたら、ちょうどその時、雲が切れて太陽の光が神社に差し込んできた。おみくじも「晴」。

武雄神社のおみくじ
傘の形をしていて可愛らしい

神社の脇を抜けて御船山楽園へ。
御船山は神社のご神体なのだそう。
紅葉が始まっていた。お客さんは他にいない。貸し切りだった!

武雄神社のご神体である御船山
御船山のふもとに広がる御船山楽園という庭園。貸し切り状態だった。

さて、今日は佐賀最終日。
夕方には空港へ行くものの、何をしよう。

武雄温泉から空港とは反対方向へ行き、伊万里や有田にちょっと寄るのもひとつだが、時間的に間に合わないのは困るので無理はしない方がよさそう。佐賀へ戻る途上の温泉に入って、身体を休めるというのはどうだろう? 100kmウォークを終えてまで1週間経ってないのだから、その回復効果もあるだろう。

ということで昼間の温泉タイム、北方温泉。

地元のおばあさんが3,4人。脱衣所でお喋りしてる。旦那さんがいないから今日はゆっくり入れるとか。
浴場に二つ、露天に三つあり、露天の少し温度が低い一人用浴槽でゆっくりした。繭に入っているようで心地よかった。

リフレッシュしたところで佐賀市内へ。
嘉瀬川周辺のだだっ広い耕地を走り、来週開催されるバルーンフェスティバルの光景を想像してみた。電柱がほとんどなくて、確かに気球飛ばすにはピッタリ。

佐賀、今週はどこも本番前に準備期間だったんだなぁ。

佐賀駅周辺の文化財施設
佐賀出身の偉人自慢

駅周辺で民俗資料館をみて、お土産を買う。ここで海苔をゲット。

あとは空港で18時に車を返すまで夕飯とドライブだな。給油もね。

Google Mapでは通し営業だったが、夕方は17時からだった

有明海の食べ物は様々ある、と佐賀出身の友人が話していた。
呼子のイカは玄界灘。有明海のものも食べてほしいと。ここには
むつごろう・わらすぼ・くちぞこ等の珍しい魚や、海苔がある。
おそらく初日に干潟の泥のなかでちょろちょろ動いていたのは小さなムツゴロウだ。

事前にお店へ電話をすると、今日は"むつごろう"が1人前しかないですとのことで、それ以外には今日は珍味はないようだった。大丈夫、一人だから。
他に無いとはいえ、出てきたお盆には酢の物が"このしろ"、お造りは"やすめ”、”ひらまさ”。"やすめ”は有明海特有の出世魚。
美味しく頂いた。

むつごろう膳

むつごろうは写真右上。炭火で焼いたものを、少し甘い醤油で煮つけてある。頭から尾まで骨まで丸ごと食べられた。佐賀の醤油は甘い。鹿児島よりかは大人しい甘さ。
ゲテモノを食べる感じがするのかな?と思っていたが、実際はそんなことなく美味しくいただいた。頭から尻尾まで、骨まで食べて跡形もない。

そして感激したのは、お米の美味しさ。
一口食べて「あ、おいしい!」と思い完食した。海苔の佃煮も有明湾のものでとても美味しかった。


佐賀平野と広い空
来週にはここでバルーンフェスティバルが開催される

金曜日最終便の佐賀発羽田行きの飛行機は、1時間近く遅れて出発した。仕事帰りの人で飛行機は満席。

グレーヘアのためか、羽田空港で飛行機を降りてからターミナルへ向かうバスで、係員に次のバスを勧められた、座れるからw 白髪頭で荷物を持っていたら当然そうなるよね。二台目のバスが満員になるまで立って待つのは気の毒だもん。

羽田空港ではターミナル直付けでなくバスで移動

空港バスのチケットを買う自動販売機は何人も並んでいてチケットを買うのに手間取った。21:45出発するバスのチケットを21:43か21:44に購入した。グレーヘアだけど、乗り場までダッシュしたw バスは扉を閉めて出発しかけていたのだが、グレーヘアが来たので運転手さんが停まってくれて扉を開けてくれた。ありがとう!

今回、史上最低の準備だった旅行だったけれど、面白い旅行になった。
レンタカー・カーナビ・Google Mapよ、ありがとう!


特に計画せず佐賀フリープランで周り、車での移動がしやすくて、サイズとしても大きすぎない広さで、気ままに行先を選べて楽しかった。
伊万里や有田は、もう少し時間を取り、陶器市などの時期に登り窯なども見学できるプランで来たいなと思う。もっと有明海の南西側や嬉野市なども行ってみたい。


20231028 Sat.

先週の今頃は歩いていたんだなぁ。
メンバーLINEにもそんなノスタルジーを漂わせる投稿もある。
浸っていたいなぁという気持ち。

昨日までの佐賀旅行をどう記録しようか。佐賀出身の友人になんと伝えようか。

ここで切り替えて、あれしよう、これしようという気持ち。

うまく両方ブレンドできるといいなぁ

わりとダラダラと過ごす。
身体を休める時間を取る。


夜は楽しみにしていた観劇。レイディマクベス。

なのに、スマホで夢中になってメモをしていて気づいた「湯島」駅だった。ずいぶん東に来ちゃったと思ったけれど、大手町から二駅。開園時間を過ぎるが数分レベル。頑張っていこう。

時間通りに当然始まっていて最初のシーン。
天海さんのセリフだった。あとであらすじを読むと、最初の重要なシーンが終わった直後。

観ているときは、うーん、セリフもみんな長くて、舞台装置や衣装がシンプルで効果的、アダム・クーパーと天海祐希のダンスシーンも素敵。だけど微妙、という感じがした。マクベスの存在がいかにも日本語劇に余計な感じでいたたまれなく思ったり、設定がとても現代に通じすぎるのでこちらのあたまの整理が必要だったり。途中休憩をはさみ、後半も同じ感覚。ストーリーは進むけれど。

マクベスを演じる、アダム・クーパーが英語でセリフをいう場面はとても良かった。やはりその人の自然な息遣いが伝わる、勢いがある。日本語で頑張っているところ、演出も工夫していて「あー」という同じ文字面を、7,8回、続けてマクベス夫人との間で返事をする場面があった。役者は頑張っているし、セリフも工夫されている設定なのだけど。観ている側も「あー」。イマイチだなぁ。

これは私が日本語劇(それほど観た経験ないが)に拘り過ぎているのだろうか。歌舞伎のような型に囚われているのだろうか。

カーテンコールではスタンディングオベーションもあり、皆さん満足されたよう。

どういう客層なのだろう。天海ファン・演劇玄人…?

帰ってから気づいたが、「レイディマクベス」というタイトルは、天海祐希演じるマクベス夫人でもあるが、ラストシーンで王位を継ぐ吉川愛演じる娘を指しているかもしれない。あの場面で娘だった女の子が王位を継いでレイディマクベスになったのだ。


■ニュースより
全国の役に立たない製品を作る大会。
一味とうがらし350回分を1回で出せるロボット「ドバット」が優勝した。
インドネシアの人が苦労して沢山出しているのを見て開発したという。

製造業の会社が競う場らしい。イグノーベル賞と似た匂いを感じる。

「くだらないものグランプリ」
愛知県の製造業の会社が中心となって毎年実施していて、優勝したのは三重県伊賀市の会社だそうだ。

「魔改造の夜」とは異なるテイストでありつつ、製造業の魂が見える催し。面白い!

20231029 Sun.

今日は何もない。
ダラダラしよう。
ダラダラしながら切り替えよう。次のフェーズをつくって行こう。


昨日はちょっと失敗した。
例の100kmウォークLINEに今日は土曜だけど勤務ですという人が、何度もカキコミしていて挙句の果て「ウォーキング協会の〇〇です(笑)」とノリノリで書いているので、「おー、お仕事はウォーキング協会でしたか、道理で熱心なことで・・・」的な書き込みをしてしまったら、リアクションなくパタッと投稿が止まってしまった。本人も他の人も。

これ、私がこのやり取りから抜けがたい、そこで心地よいやり取りをしたい気持ちがあるから、こういう意地悪を書いたんだな、ユーモアとして書いていて、ちょっと意地悪。これ自分のなかにある気持ちとおんなじものを見つけたから、いじりたくなったんだ。きっと。

で、落ち込んでいて、夜になって「遊び過ぎました・・・〇〇さんは、ほんとにみんなのためを思って書いてくれてるんだものね、ありがとう」と書き込んで、自分なりの禊をしたことにした。(それが功を奏すか、謝罪として当たっているかわからないけれど)

でも当人からは今もってカキコミない。他の人も私の書き込みには反応しない。ひとり、自分の今回の成果とこれからどうするつもり、ということを書きこんでくれて、それには仲間のスタンプ返信があった。これで少しいたたまれなさが和らいだ。

でも当人からは何もない。あ、、、m(__)m。


と思っているところ、Facebookに当日応援しに来てくれた人から友達申請をもらった。私から申請するよ~って当日声をかけたのに、ちょっと遠慮していたのだ。だから嬉しい。捨てる神あれば拾う神あり。

この人と友達になりたいけれど、お互い知っている共通の知人が、たぶんあまり私が近づきすぎることを好まないだろうなぁと思っていたので、自分から踏み込むのはちょっと遠慮していた。

先方から言ってくれるならOKではないか。自分で割り込むのではないのだから。この自然な流れに乗ってみよう。

ジブンも少し落ち着いて、モードを変えていこう。

(ちょっと出だしの問題は置き去りのような気がするが)


『トッド人類学入門』文春新書。

これ面白い。

・佐藤優) 「ソ連の崩壊は、地政学的な力のバランスも破壊しました。欧米は商社の気分になり、自分たちの意志、文化、利益のみが存在する一極的な世界秩序を宣言しました。
 今、世界情勢における西洋の独壇場は終わりを告げ、一極集中の世界は過去のものとなりつつあります。私たちは、第二次世界大戦後、おそらく最も危険で予測不可能な、しかし重要な10年を前にして、歴史の分岐点に立っているのです。」>ヴァルダイ会議(2022/10/27)でのプーチン発言を佐藤優訳
 つまり、ウクライナでの軍事衝突自体は、表面的な現象にすぎず、いま起きていることの根源はもっと深いところにある、とプーチンは見ているわけです。

確かにプーチンが自己保全を考えている点が混ざっているとは思うが、この指摘は当たっていると思う。引用した鍵カッコ部分をプーチンの発言と知らずに読めば、なるほどと思うのではないか?

・トッド)文藝春秋2022年5月号で述べたように、「ウクライナ戦争の最大の責任は、プーチンやロシアではなく米国とNATOにある」(「日本核武装のすすめ」)と私は見ています。米国やNATOの対応次第で本来、簡単に避けられた戦争なのに、武器だけ提供して、ウクライナ人を“人間の盾”にしてロシアと戦っているからです。しかし、「ロシアが侵略した」「ウクライナがネイションとして存在する権利をロシアがおびやかした」のも事実で、ロシアの行動は批判に値します。
・トッド)大事なのは、自分の価値観を落ち着けない謙虚さです。その点、日本は、世界から離れて閉じこもりがちですが、他国への謙虚さという美点を持っています。やたらにメッセージを出さない、その謙虚な態度自体が、世界に対するメッセージになるかもしれません。

ノルドストリームの破壊は、英米ポーランドが絡むのではないかと書かれていた。ドイツ封じが目的だと。まったくそのためにウクライナとロシアの戦いがエスカレートするとは全く理不尽なことだ。

うーん、ドイツ封じという目的には全く気づいていなかった。
本当にそういう目的かどうかわからないが、EUを弱体化する結果にはなっている。

少なくともウクライナーロシアの戦争において、アメリカやNATOが戦争に至る条件を作ったプレーヤーであることは確かだと思う。


ショック!
リピート購入しているライフの柿の種、200g6袋入りが148円から178円に値上げした!
コロナ前から、そして亀田製菓の柿の種が値上げしても、ずっと価格を押さえていたのに、ここへ来て予告なく値上げしたかぁ。


野菜を使ってスープや炒め物など昨日から作っては食べている。落ち着く。だんだん通常モードに食生活も戻していきたい。

20231030 Mon.

8時からの読書会に15分遅刻。二度寝してしまった。3時過ぎに目が覚めて眠れなくなり、読書と数独。おそらく6時頃また寝たようだ。熟睡。

続いてライフパーパスの講座。
以前から溜まっているフラストレーションが少しづつ緩和されてきている。
自分なりに取り組める状態になってきているのではないか。


グループLINEの動き、打ち上げやろうという話になり、全員から応答が書き込まれるようになった。ほっ。

20231031 Tue.

友人と月イチ定例のお喋り会。
私の進展しない離婚届の話、100kmウォークの話を聞いてもらった。

彼女は、この2か月にコロナに罹患、その前に帯状疱疹にかかっていて、身体への負担は大きかった。施設にいる母親の心不全は落ち着き、いま11月に行われる筑波大付属の障がい者教育の集まりで行う親のプレゼンテーションを準備しているという。ちょっと変わった夫とパワーポイントを作っているらしい。

私とは真反対な、忙しく事件が多い生活を送っている。

そんな彼女にとって一息つく時間に、私とお喋りしている。真反対で申し訳ない気もするが、それはそれでいいのかもしれない。

私にとっては、実際にある生活の一旦を教えてもらう。


お喋り終了後、実家へ。
列車の最寄り駅から乗りたかったバスに乗り遅れ、次は1時間後だったので、家まで約4km歩くことにした。少し暑く感じる快晴の夕方、夕焼けがきれいだった。いつも当然のようにバスに乗っていたところを歩くのは新鮮。

100kmウォークへ向けた練習期間および本番で、ちっとも痩せなかった。
筋肉はついた。しかし歩いた後、浮腫んでいることが多かった。本番から10日後くらいにやっとくるぶしの浮腫みがすっきり引くくらい長引いた。浮腫み気味だなぁ。

さらに寒くなり始めて身体の代謝が落ち始めている。

せっかく歩いて筋肉がついてそれなりに身体が出来てきたので、無駄にしないで身体健康に活かしたい。


やっと100kmウォーク成分が抜けてきた。
お酒が抜けるかのよう。

脚の浮腫みは10日後くらいに抜けてから、そこからまた10日くらいかかってマインドを占めていた100kmウォーク成分が他のものに置き換わってきたように思う。何に置き換わったかといえば、例えば具体的なスケジュール、新たな動きなど。

自分なりの方向性が、新たなものに向かっているという感覚。

秋本番となり、自分の好きな季節
~空気が乾燥していて、日差しが美しく、気分的に落ち着く~
が来たからかもしれない。

10月になるとあと3ヵ月、
11月になるとあと2ヵ月、というフレーズが多用されるけれど、
いま・ここを十分味わい、十分生きていたい。


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