競馬大喜利 ツボ上げ/元ネタ解説
昨日、bigiriで、競馬好きが集まり、競馬お題が出て、それに競馬のネタを交えて回答するという大喜利が開催されました
その中で、個人的に面白いなと思った回答を貼っていきます
競馬を知らない人にも面白さを伝えたいので、元ネタも頑張って書いてみます(100%は伝わらないだろうけど)
騎手
川田将雅(かわだ ゆうが)
元ネタ解説:
競馬において、馬の上に乗って馬を操縦する騎手の存在は欠かせません。
一説によると、競馬において結果に影響する割合は、馬の力:騎手の力は8:2くらいと言われています。
騎手は競馬の2割を占めると言われているため、当然といえば当然ですが、良い騎手に良い馬が集まる傾向があります。
(馬に誰を乗せるか決めるのは、基本的に馬の所有者である馬主さんです。賞金なども変わってくるので、当然持ってる馬には良いジョッキーに乗ってもらいたいわけです)
そんな中、今最も上手いと思われていて、最も良い馬への騎乗依頼が多いのが、この川田将雅とクリストフ・ルメール(後述)なんだろうなと個人的には思っています
川田将雅について詳しく知りたい方はこちら↓
この川田将雅という騎手、腕は確かなのですが、少々プロフェッショナルすぎて怖い側面があります
(確実に勝てそうな馬じゃなかったり、あんまり言うことを聞かなかったりする馬の騎乗依頼は、成績を悪くしないため、あるいは怪我のリスクを下げるために断っているという噂がある、観客からのサインをお願いされる際、ちゃんとした色紙でない場合は容赦なく断るなど)
メディア対応も武豊などとは異なり、常に怖い顔で落ち着いたトーンで話すことで知られています。
そんな川田騎手が笑顔になることがあります。
それは、息子の純煌(ぎんじ)くんが絡む時です。
去年の10月に、ジョッキーベイビーズという、小中学生がポニーに乗って競争する大会が東京競馬場で開催されました。
この大会を制したのが、川田騎手の息子である純煌(ぎんじ)くんだったのです
すると、いつも強面で知られている川田騎手が、競馬ファンが今まで見たことのないような笑顔になり、大きな話題になりました。
きっとお菓子の競馬の世界でもそれは変わらないのでしょう
ミルコ・デムーロ
元ネタ解説:
今日本で活動している騎手の中で、年間を通して競馬に乗っている外国人ジョッキーは実は2人しかいません
(他にも外国人ジョッキーが来ることがありますが、彼ら彼女らは短期免許という数ヶ月間の免許しか持っていません。
通年免許という、年間通して乗れる免許を持っているのは2人だけです。試験がクソ難しいらしい)
そのうちの一人が、ミルコ・デムーロというイタリア人ジョッキーです。
(もう一人はルメール)
デムーロについて詳しく知りたい方はこちら↓
日本のG1(最も格の高いレース)を34勝もしている偉大なジョッキーですが、ということは当然日本での生活も長いわけです。
そのため、日本語もペラペラで、騎手の中でトークスキルが高いと言われている、武豊や和田竜二にも引けを取らないほど。
(武豊からは、岩田康誠よりも日本語が上手いと言われている)
また、外国人には珍しく、日本食に対しての抵抗も全くないようで、納豆や豆腐を好んでいる様子。
お菓子でも、納豆味には目がないのでしょう。
鮫島 克駿(さめしま かつま)
元ネタ解説:
鮫島騎手は、27歳の比較的若手の有力ジョッキーです。
(騎手は選手寿命が長いので、20代はまだまだ若手です。川田騎手は38歳、デムーロ騎手は45歳、武豊騎手に至っては55歳です。ちなみに中央での最年長は柴田善臣騎手で57歳、地方競馬に目を移せば、大井に的場文男騎手67歳がいます)
お父さんは、佐賀競馬の伝説的なジョッキーでしたし、10個上のお兄さんもジョッキーをしているので、ジョッキーの家系ですね。
(競馬界では騎手の子供が騎手になることは多く、有名どころだと、横山親子や岩田親子がいます)
鮫島騎手について詳しく知りたい方はこちら↓
この鮫島騎手、まだG1は未勝利なのですが、ここ1年ほど、直前まで乗っていた強い馬から降ろされて、G1になると別の騎手に変えられているということが頻発しており、競馬ファンから可哀想と思われています。
以下が鮫島騎手がここ1年で降ろされてしまった馬たちです。
・ジャスティンパレス(G1 天皇賞・春 1着)
・ジャンタルマンタル(G1 朝日杯FS 1着)
・ママコチャ(G1 スプリンターズステークス 1着)
・コナコースト(G1 桜花賞 2着)
・トウシンマカオ
G1級の力を持った馬がズラリと並んでいます。
ちなみにこの中の大半は川田かルメールに乗り替わりになっています。怖いね。
いつかG1を取って欲しいなと応援してます。
まあ多分そのうち順番は回ってくると思ってますが。
クリストフ・ルメール
元ネタ解説:
ここまでもちょいちょい名前が出ていますが、ルメール騎手といえば、現在日本で最も優秀といっても過言ではないであろうフランス人ジョッキーです。
当然良い馬がめちゃくちゃ集まってきます。
画像でノブも言っていますが、G1でルメールが乗る馬は勝つ、あるいは3着以内に入る確率がかなり高く、自動的に買えばギリ儲かるのではないかと思われます。
(調べてみたところ、2019-2023における、G1でのルメール騎手の単勝回収率は95%、複勝回収率は101%のようです。
つまり、単勝を買い続けた場合は若干損ですが、(とはいえ、競馬の還元率が約70〜80%なのを考えると損しない方)、複勝を買い続けた場合は若干プラスになります。
しかし、競馬ファンは穴を狙う傾向があるので、ルメールを軽視して痛い目に合うということが頻繁に起きてしまいます)
ルメール騎手について詳しく知りたい方はこちら↓
とにかくレースでも神騎乗が多く、特にG1では後の展開が分かっているかのような位置取りや、マークすべき馬の選択が正確だったりと、ほとんどミスをしません。
(この辺りのすごさは、競馬を繰り返し見ないと完全には分からないかもしれませんが、本当に難しいことなのです)
特に去年で言うと、大喜利の回答でも出ていた、ドゥレッツァの菊花賞と、スターズオンアースの有馬記念が見てて凄すぎて引きました
(何がすごいのかはここでは上手くまとめ切れる気がしないので、YouTubeのコメント欄とかを見て雰囲気を感じ取って欲しい)
ただし、特に2歳馬や3歳馬といった、これからの馬に対するコメントを中心に、発言に多分のリップサービスを含むことが散見されます。
大喜利の回答で出ていたのが、
ラスールへの「新しいグランアレグリア(G1馬)です」というコメントと、
コマンドラインへの「来年のダービー(日本で一二を争うくらい大きなG1レース)は予約しました。」というコメントです。
両馬とも、ルメールは絶賛していたのですが、結局この後、G1を勝つことはなく引退してしまいます。
G1前の会見などでも馬をベタ褒めするようなコメントが多い気がしますが、あまり鵜呑みにしない方がいいのかもしれません。
(まあ買い続ければプラスになるっぽいけど)
池添 謙一(いけぞえ けんいち)
元ネタ解説:
池添騎手といえば、とにかく大きいレースで結果を残すジョッキーとして知られています。
特に「宝塚記念」と「有馬記念」にはめっぽう強く、「平成のグランプリ男」という異名もあります。
池添騎手について詳しく知りたい方はこちら↓
また、なかなか言うことを聞いてくれない、気性難の馬の取り扱いにも定評があります。
(ちなみに川田は怪我するのが嫌だからこういう馬にはあまり乗らない)
最近でいうと、メイケイエールなんかが該当しますかね。
手綱を抑えるのに必死で、池添もこの表情
(インタビューでここまでジョッキーがしんどそうに出てくるのは稀です)
昔だとスイープトウショウとかも
そんな中でも、池添騎手を語る上で欠かせない馬がオルフェーヴルです。
オルフェーヴルと池添騎手のコンビは、皐月賞、ダービー、菊花賞という、3つのレースを制し、牡馬クラシック三冠を成し遂げています。
(この3つのレースは、3歳の牡馬同士で行われるレースで、これを3つ取るということは文句なしの世代最強馬ということです
100年以上の競馬の歴史の中で、牡馬クラシック三冠馬は歴代で8頭しかおらず、非常に価値が高いです)
ちなみにオルフェーヴルも気性難なので、ゴール後に池添を振り落としたり、レースの途中で大きくコースを外れてその後戻ってきたりみたいなこともありました。
そんなオルフェーヴルに、日本競馬界はある悲願を託します。
それが、世界最高峰のレースと言われる、凱旋門賞制覇です。
この時点で、日本馬の過去最高着順は、エルコンドルパサーなどの2着でした。
日本競馬界にとって是が非でも取りたいタイトルなのです。
そこで、馬主サイドはある決断をします。
それが、凱旋門賞で池添騎手を乗せるのではなく、コース形態やレースを熟知した外国人騎手を乗せるというものでした。
そして迎えた凱旋門賞、オルフェーヴルは最後の直線で抜け出し、勝ったかと思われましたが、最後の最後で失速して2着に敗れてしまいます。
この失速の原因は、直線でヨレる癖なのですが、この癖を外国人騎手は把握できていなかったのです。
当然池添騎手はこの癖を知っていたため、彼が乗っていれば勝てたのではないかと今でも言われているわけですね。
実際に池添騎手も、オルフェーヴルの引退式でそのようなニュアンスの発言をしていました。
さて、そんな池添騎手ですが、時たま、自分を制御できなくなることもあるようで、Twitterで悪口をエゴサして、FF外から絡みに行くというムーブを見せることがあります。
また、netkeibaで、謙聞録というネット番組をやっているのですが、ここで共演している、ビタミンSお兄ちゃんへの当たりがきついことが時たま見られます。
まあジョッキーという仕事は、命懸けな上、食事制限などのストレスもかかると思われるので、多少は仕方ないよなぁと思って見ています。
福永 祐一(ふくなが ゆういち)
元ネタ解説:
福永さんは、騎手を引退して1年くらい経っていて、現在は調教師をしています。
かなりの名手で、現役時代終盤まで、ルメールや川田と同じくらいレベルの高い馬の騎乗依頼を集めていました。
福永騎手について詳しく知りたい方はこちら↓
彼の父親もまたジョッキーで、名を福永洋一というのですが、「洋一が乗ると走らないと諦めていた馬が不思議と走ってしまった」というような逸話がいくつもあるほどの天才でした。
福永祐一も、コントレイルとのコンビで無敗で牡馬クラシック3冠を成し遂げるなど、その血に恥じない名ジョッキーでした。
…というのは、騎手生活が晩年に差し掛かってからの話で、2010年代前半ごろまでの競馬ファンからの評価は、イマイチ信用しきれないジョッキーというものでした。
その理由の一つとして、とにかく惜しい4着が多かったというものがあります。
競馬の馬券で対象になる馬は、どの買い方をしていても3着までなわけです。
4着の多い福永騎手は文句を言われる対象になりがちで、「それ4」というネットスラングとともに批判されていました。
(それ4というのは、惜しいけど4着だから何の意味もないぞみたいな意味のようです)
大喜利の回答もこれが元ネタとなっています。
山田 敬士(やまだ けいし)
元ネタ解説:
山田騎手は、怪我が原因で若くして引退してしまった騎手です。
これまで挙げてきたジョッキーとは違って、正直目立つような実績はないのですが、彼はある大きな事件を起こしてしまったことで知られています。
それが、距離誤認事件です。
要は、コースを2周走らなければいけないところ、1周だと勘違いしてレースをしてしまったんですね。
この件については、JRAから3ヶ月の騎乗停止処分(かなり重い)がくだりました。
ただ、関係者への謝罪が迅速だったこともあって、復帰後一回目の騎乗と復帰後初勝利はともにこの時乗っていた馬の馬主が持っている馬だったようです。
大喜利の回答はこの距離誤認事件が元となっています。
田口 貫太(たぐち かんた)
元ネタ解説:
田口騎手は、騎手2年目の超若手ジョッキーです。
2年目の騎手の中では、最多勝を記録し、最優秀新人賞に輝きました。
田口くんは、競馬も上手いのですが、なんといってもビジュアルが可愛くて人気を集めています。
岩田 康誠(いわた やすなり)
元ネタ解説:
最後に、僕が個人的に好きな岩田康誠騎手について書きたいと思います。
岩田騎手について詳しく知りたい方はこちら↓
園田競馬でデビューし、そのあまりの天才ぶりで園田ですることがなくなった岩田騎手は、中央競馬に移籍してきます。
(日本には中央競馬と園田競馬などの地方競馬があり、まあざっくりいうと中央競馬の方がレベルが高いと思ってもらえれば)
ロードカナロアやジェンティルドンナなど、歴史に残る名馬にまたがり、ディープブリランテで日本ダービーも制しています。
獲得賞金ランキング1位になったこともある名ジョッキーなのですが、いかんせん気性が荒く、ハンドルを握ると豹変するレーサーのような性格をしています。
この性格が災いして、レース中に藤懸という後輩ジョッキーを思いっ切り恫喝し、馬を幅寄せするなど、ほぼ煽り運転をするかのような事件を起こしてしまったこともあります。
また、レース中にアドレナリンが出過ぎてしまうせいか、はたまた人前だと緊張してしまうせいか、インタビューがかなりたどたどしくなってしまうことでも知られています
武豊からは、デムーロの方が日本語が上手いと言われてしまう始末。
ちなみに、息子の望来(みらい)も騎手をしていますが、父親と違って優等生っぽく見えます。
競走馬
ゴールドシップ
元ネタ解説:
ゴールドシップは、G1を通算で6勝した名馬ですが、同時にかなりの気性難としても知られています。
(ちなみに先述のオルフェーヴルとは父親と、母親の父親が同じです。血は争えない。)
ウマ娘などでもおなじみかもしれません。
ゴールドシップについて詳しく知りたい方はこちら↓
今回の回答のしゃがんで立つというのは、おそらくこれかこれが元ネタだと思います。
また、競走馬生活終盤の鞍上は横山典弘という人物なのですが、彼もなかなかの曲者として知られています。
ちなみにこの回答はヤーレンズのネタをベースとしてるので、一応そちらの元ネタも
ソングライン
元ネタ解説:
ソングラインは、G1を通算3勝したかなりの名馬です。
しかし、彼女が勝ったレースはG1を含めて、すべて左回りの競馬場なのです。
戦績を見ると、阪神競馬場だけ極端に成績が悪いのが分かると思います。
阪神競馬場は右回りの競馬場なのです。
人間でも、走りながらカーブを曲がる際に、右か左か、曲がりやすい方向とそうでない方向があるかと思いますが、競走馬もどうやら同じと言われているようです。
まあソングラインはかなり極端な例ではありますが。
その他関係者
青嶋アナウンサー
元ネタ解説:
青嶋アナは、名実況もあれば迷実況もあることで知られています。
今回ネタにされているのは、2013年日本ダービーにおける実況です。
一度見ていただければ分かると思います
その他好きだったボケと解説
先頭の馬が後続を離して逃げることがありますが、大概は追いつかれます。
参考レース↓
以上です。
また競馬大喜利があって好きなボケを見つけたら元ネタを含めて上げるかもしれません。
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