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【STL】Andrew Kittredgeをトレードで獲得

 現地1月5日、St. louis Cardinals(STL)Tampa Bay Rays(TB)とトレードを成立させました。

 内容は以下の通り。

〈STL獲得〉
RP Andrew Kittredge
〈TB獲得〉
OF Richie Palacios

 余り気味の外野手(OF)で中継ぎ投手(RP)を獲得しました。Palaciosは昨年のシーズン終盤に素晴らしい活躍を見せましたが、STLの外野手はスタメンが固まっており、中々出番を与えられないという判断でしょう。
 Kittredgeの2024年サラリーは$2M程度であり、実績のある選手を比較的安く試せるのもグッドです。


〈2019年〉
37G (7GS) / IP 49.2 / ERA 4.17 / FIP 3.56 / K% 27.6% / BB% 5.7%
〈2020年〉
8G (1GS) / IP 8.0 / ERA 2.25 / FIP 3.19 / K% 9.7% / BB% 6.5%
〈2021年〉
57G (4GS) / IP 71.2 / ERA 1.88 / FIP 3.04 / K% 27.3% / BB% 5.3%
〈2022年〉
17G (0GS) / IP 20.0 / ERA 3.15 / FIP 4.61 / K% 18.7% / BB% 2.7%
〈2023年〉
14G (0GS) / IP 11.2 / ERA 3.09 / FIP 3.43 / K% 20.0% / BB% 4.0%

 Kittredgeは平均94.6mphのシンカーと平均88.5mphのスライダー、そして平均93.6mphのフォーシームを使って打たせて取る投手です。TJ手術を受けたため2022年と2023年はあまり登板できませんでしたが、2021年にはASGにも選出されています。


vs RHB Pitch%
vs RHB 2021年 
vs RHB 2023年

  右打者に対しては投球の90%以上がシンカーとスライダーです。内側にシンカー、外側にスライダーを投げ分けて揺さぶるスタイルですね。


vs LHB Pitch%
vs LHB 2021年
vs LHB 2023年

 一方で左打者相手ではスライダーの割合を30%弱に下げ、反対にフォーシームの割合をスライダーと同程度にまで増やしています。外側にシンカー、内側と高めにフォーシーム、低めにスライダーといった形でしょうか。


 復活度合いでは後ろの回を任される可能性もあるKittredgeですが、今年が手術を受けてから初めてのフルシーズンであり、未知数な部分も多いですね。一応、去年の時点で球速や変化量などは手術前に近いレベルまで戻っているようです。

 ただ気がかりな点が一点。全投球の50%近くを占めるシンカーのRV/100が去年は悪化しマイナスの域に突入しました。

左がRV/100 右がRun Value

 これはシンカーを投げ始めた2019年以降では初めてのことです。手術の影響なのか、それとも別に理由があるのかは不明ですが、復活のカギはシンカーにあるかもしれません。


 STLのMozeliak GMはこのトレード後のブルペンに満足しているものの、交渉を止めるつもりはなく、徐々に良くする方法があるか検討しているとのこと。 
 2023年、STLのRPはK%がMLB 24位でした。弱点は明らかです。このトレードによって怪我明けとはいえ安くて実績のある選手を獲得できました。安く済んだということで更なる補強に期待です。特に三振を奪える選手。あとSP

 

【参考文献】


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