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AB6IXの絶対的魅力(1)

K-POPが世界的に大流行する今、隅に置けないグループがあります。
AB6IXです。
韓国のボーイズグループで、
ヒップホップレーベルであり
多くのラッパーを輩出するBRANDNEW MUSICから
2019年にデビューしました。
アルバム収録曲をメンバー自ら作詞・作曲、
パフォーマンスのディレクションにも積極的に参加するという
アーティストアイドルで、
韓国や日本だけでなく、グルーバルにファンを持つグループです。

AB6IXというグループ名の由来は、「ABSOLUTE SIX」です。
AB6IXはまさにABSOLUTE(絶対的な)魅力と存在感をもったグループです。
そしてその最大の武器は、他でもない「音楽」です。
アルバム収録曲を全てYoutubeにもアップロードし、
最近では音質の良い8Dで公開しています。
それだけ音楽に自信があるということです。
なんとかチャート何位だのSNSフォロワー何人だのいわれるこの時代に、
音楽で勝負をして、何かと比較することのできない輝きを放つAB6IX。
今回は、AB6IXの絶対的魅力について、
特に音楽の面から書きたいと思います。

不易流行ーAB6IXらしさとトレンドと挑戦と

AB6IXの音楽の魅力は、「不易流行」と表現できます。
デビューしてから3年、本質的なものは変わらないまま、
流行を取り入れつつ、新たな挑戦をしてきました。

ヒップホップレーベル初のアイドルという特異な立ち位置にありつつも、
決してトレンドを無視しているわけではありまん。
テレビ番組などで披露されるタイトル曲は、
キリングパートの中毒性、ビートを楽しむサビ、踊りたくなるメロディなど、
その時々のK-POPのトレンドを取り入れた曲に仕上げています。
でも、流行りに媚びている感じが一切ありません。
アイドルらしいテーマの曲ばかりでなく、
あらゆる感性を音楽に落とし込み、その中でも
1曲に込めるメッセージを削ぎ落としたオシャレさがあります。

浮遊感と陶酔感、そこに加わる五感という現実

AB6IXのデビュー曲「BREATHE」は、ジャンルでいうとディープハウスです。
シンプルなビートに適度な疾走感、
どこかうっとりする陶酔感とふんわりとした浮遊感。
「靄のかかった目、息苦しい世界で、音楽に没入して、大きく深呼吸したい」
「この瞬間に集中して、嫌なことは全部忘れて」みたいな歌詞でした。
オシャレさがありつつ飾らない雰囲気のこの曲は、
アイドルのデビュー曲としては珍しいテイストでありながら、
音楽で聴く人を幸せにしたいという、意思表示のようにも感じました。
のちに、このBREATHEこそが、AB6IXらしさなのだとわかることになります。

その後も、得意とするディープハウス系のメロディーと
ボーカルメンバーたちの特徴的な声によって
「浮遊感」と「陶酔感」がある曲を多く出しています。
眠りに落ちる直前のような、ちょっと溺れていくような感じです。

歌詞を見てみましょう。
2枚目のアルバム収録の「BLIND FOR LOVE」より
「飴の味を知ってしまった子どものように」「目が眩んでしまった」。
日本デビュー曲にもなった「CHERRY」の
「君に赤く染められ」「甘い香りで僕を締め付ける」「身体を引き寄せるマグネット(のように)」、
1年半ほど経ち原点回帰を見せたナンバー「CLOSE」の
「耳を塞いで」「目を閉じて」、
シックかつ無骨なビートが特徴の「SAVIOR」から
「僕を呼ぶ声が聞こえた」「僕を君に引き寄せるGravity」「眩しい君というFlashLight」、
最新曲「SugarCoat」の
「すべての重力を無視して僕を溶かして 甘く」。
このような歌詞に触れるたび、
AB6IXのテーマの中に「感覚」そして「重力」があると思います。
「目に見えるものがすべてじゃない」。
そこには、五感に加えて第六感も含まれるかもしれません。

「甘い、苦しい、聞こえる、香りがする、眩しい、不快だ」。
あざやかで確かな「感覚」がふわふわした陶酔感の中に表現されることで、
AB6IXの音楽は、絶妙なバランスで私たちのリアルな感情を刺激します。
これが、AB6IXらしい音楽体験です。

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