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木星射手座イヤーから水瓶座に向けて放つ矢(3)


さて、不定期連載(笑)「木星射手座イヤーから水瓶座に向けて放つ矢」の3回目です。
3回目はいよいよ東京のジュエラー、hum(ハム)さんの「リファインメタルプロジェクト」のお話をと思っていたのですが、この記事からnoteに移行するということもあって星の話をいつもより少しだけ詳しく説明しておこうかなと考えが変わりました。

そもそもいままでのブログ以外にここでも記事を書こうと思ったのはわたしの書く文章が長すぎるから、というのが理由だったんですよね。長すぎて、スマホで閲覧すると何度も「次へ」ボタンを押さなければならない。そんなことをしなくても長文を読みたい方のために、別の場所を作ろうと。

占星術では生年月日+生まれた時間+出生地で、出生時のホロスコープというものを作り、星の配置を読みます。わたしの場合、生まれたときの水星=考え書くスキルが射手座にある→長文化する傾向、に加えて、生まれたときの10室=仕事の部屋が射手座でそこに水星が在室→職業柄、長文化する傾向が強まる、となっているところに、現在は天空の射手座に木星(「拡大」する星)も来ています。

もともと長い文章がどこまでも長くなっていってとどまるところを知らないのは、天空の射手座木星の「拡大する」影響ではないかと。
で、ここは抵抗せずそれに身を任せましょうということで(笑)、3回目では天空の星の動きを、4回目で(ついに!)リファインメタルプロジェクトの話を書くことにしました。

自分ではもう仕方ないかなとどこかで諦めておりますが、お読みになる方はご負担にならない範囲でよろしくおつきあいのほど、お願いいたします。

というわけで、今回はnoteで初めてこのページをお読みになる方のためにも、占星術的に見たこの先2~3年ほどの天体の動きを説明することにしました。


●12星座は4つのエレメントに分けられる

占星術では、12サイン(星座)を4つの元素(エレメント)で分類します(四大元素=火地風水に基づいて12星座を分けるのです)。

火のエレメント牡羊、獅子、射手。現実よりも精神性、情熱、創造を重んじます。

地のエレメント牡牛、乙女、山羊。目に見えないものよりも現実、形あるもの、着実さを重んじます。

風のエレメント双子、天秤、水瓶。情緒よりも情報、客観性、フラットさを重んじます。

水のエレメント蟹、蠍、魚。客観性よりも情緒、共感、心のうちの思いを重んじます。

本当はもうちょっと詳しく書きたいところですが、今回はざっくりと。


●長い目で流れを把握するために注目したい4天体

この記事では木星、土星、天王星、冥王星という四つの天体について書きます。

占星術では、牡羊座~魚座の12星座を1区切りとします。たとえば太陽は1年で12星座を一巡するのです。
今回取り上げる4天体は、12年以上かけてこのサイクルを一巡する、地球から遠い天体です。これらは個人的な現象としてよりも、社会現象や歴史的な流れ、ムードなどに影響を与えるとされるのです。
それゆえ地球から見てより遅く動く(遠い)天体が滞在する星座のエレメントに注目すると、時代の空気がおおざっぱにつかめたりします。

ちなみに、時代や未来を読むときにこれだけ押さえればOKというものではないんですよ。本当は天体同士の関係性なども含めもっと細かく読まないと。
ここで取り上げているのはあくまで、この次の記事(4)を言いたいがために藤井まほが恣意的にピックアップした星の動きです。


●2019年、4天体が滞在するサインとそのエレメント

2019年は木星が射手座=火のエレメントを運行する年(12月3日まで)。
「木星射手座イヤーから水瓶座に向けて放つ矢(1)」でに書いたのは、2019年12月3日までは、現実に落とし込むことを考えさせられることがあったとしても、なるべく理想や理念を思い描くことをやめず、精神を自由に遠くまで羽ばたかせましょうね、ということでした。

「想像力が未来を変える」というVOGUEの特集タイトルが射手座木星的だと書いたのは、まず「想像力」が精神を高みに飛ばす火のエレメント、射手座的であること。そして、「未来」という時間的距離感も「変える」という大言壮語もまた、射手座的だと思ったからです。

射手座は火のサインなのですが、実際には土星冥王星がもともと山羊座(地)に滞在中、また7年かけて12星座を運行する天王星が3月6日に牡牛座(地)に入るため、この4天体に限って言うと、地のエレメントのカラーが強くなります。つまり現実的で形あるものが重視される、と言えるかと思います。
加えて、2019年12月3日には、木星が射手座から山羊座に移ります。そうなると今回取り上げている四つの天体がすべて地のエレメントのサインに滞在していることになるわけです。


●2019年12月3日以降の変化

想像した未来や理念を追い求め、精神を遠くに飛ばす傾向は、木星が山羊座に入る12月3日を過ぎる頃にはおそらく失速し、わたしたちはより現実的な方向を見るようになるでしょう。木星はそういう1年ごとの「ムード」をふんわりと作って包み込んでいくような天体だからです。

実際、来年、2020年に入るとすぐ、1月末には土星と冥王星が山羊座の同じ度数で重なります。これは37年半ぶりにできる形で、前回は天秤座でしたが、今回は土星が本来の力をよりよく発揮できる山羊座で起こり、最大限のパワーを発揮せよと要求する冥王星の力を受けるので、かなり強い影響が出そうです。つまり、徹底的に現実を直視し力を発揮せよ、というメッセージと読むことができます。

ちなみに土星は3月22日にはいったん次の水瓶座=風のエレメントに入り4ヵ月滞在しますが、逆行して再び山羊座に戻ってきます。4ヵ月の間、わたしたちはちょっとだけ風のエレメントの予告編を見られるというわけです。あくまで予告編ですけどね。


●2020年のグレートコンジャンクションは風の星座で

そして、2回目の記事で書いたグレートコンジャンクション、木星と土星が重なるのは年末も近づく12月22日、水瓶座の最初の度数になります。
このときがおそらく水瓶座=風の時代の始まりという感じになるはずです。少なくとも、1年のムードを司る木星が12年前以来初めて水瓶座に入り、1年間滞在するからです。

(2)の記事でお伝えしたとおり、このグレートコンジャンクションは、風のエレメントの星座で一連のグレートコンジャンクションが起こるおよそ200年のサイクルの始まりです。
現代を生きる誰もがおそらく見ることはないであろう200年の間、風のエレメントの星座(双子、天秤、水瓶)で20年に1度ずつ木星と土星が重なる、って考えるだけでなんだか気が遠くなりそうですが……その想像を絶する時間の長さと現在の時計やカレンダーとを複眼的に眺めるのが占星術の面白さでもあるんですよ!

これまでの約200年の間、木星と土星はいくつかの例外を除き、地のエレメントの星座で重なってきました。土星は土台を固めてシステムを築き、木星はそれを広げる。地のエレメントは「現実」「手で触れるもの」を重視する――19世紀から21世紀の初めにかけてはそうした価値観のなかで土台が固められ、システムが築かれ、それが広がり、その寿命が尽きればまた新たな土台が構築されて広がる、という200年だった、と言われれば、あっそうかもしないなと思えるところもありますよね。
そして2020年末から始まる新しい風の200年では、「情報」や「客観性」「フラットさ」が重視される。とりわけ、最初のグレートコンジャンクションが起こる水瓶座は、普遍化、平等、「みんな違ってみんないい」という多様性がキーワード。なんとなく、わくわくしませんか?

ただし、その前に、地のエレメントの天体(牡牛座天王星+山羊座木星土星冥王星)の「現実を見よ」的な時期がみっちりあります。目に見える形にすること、結果を出すことを求められる時期ですから、夢ゆめしいことばかりは言っていられなくなるでしょう。

いまは、そのさらに前の段階。地のエレメントにも3天体あるのですが、1年のカラーを司る射手座の木星が「スピリットだけはできる限り遠くまで自由に旅をしなさいね」と微笑んでいます。


●射手座のケンタウロスがつがえた矢は

射手座の象徴は半人半馬のケンタウロス、弓の名手なので、弓に矢をつがえた姿でよく描かれます。そもそも「射手」って矢を射る人のことですから。この射手は、高い理想や理念、自分が正しいと考えるところに向けて思想を飛ばすのです。
射手座の次は山羊座。つがえて宙に放たれた矢は、山羊座で1回地に落ちます。実体を伴わない理想のままで飛んでいくことは叶わないのです、残念ながら。
でも、そこで現実の試練を受けたあと、みんながシェアできる現実的な理想、というふうに形を変えて水瓶座に到達するんじゃないかなぁなんていうことをつらつら夢想していたところ――。

木星が射手座に入ったばかりの昨年11月、ご縁あって、VOGUE誌「想像力で未来を変える」特集の中の「わたしたちの“捨てない”宣言」企画で、ジュエラーのhumさんに取材させていただく機会を得ました。
貴金属/ジュエリーと言えば、占星術の世界では伝統的に牡牛座の管轄とされます。そして、その牡牛座を、これから、革命と変革の星、天王星が7年をかけて運行していく……。貴金属/ジュエリー業界に変化をもたらしたいというhumさんの思いとは……。
というのが、次回の内容。どうぞ、お楽しみに♪


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