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【巨人】岡本和真、キャリアハイ40発も物足りない「あの数字」

2023年シーズンに見た岡本和真の「変化」

自力でのAクラス入りが潰え、2年連続のBクラス入りが濃厚となっている原巨人。

苦しむチームの中、キャプテンで不動の4番を務める岡本和真は今までと一味違った姿を見せた。

昨シーズンまでの岡本は春先、シーズン序盤中々エンジンのかからない傾向にあった。そして徐々に調子を上げ、夏場にピークを持ってくる、まさに“夏男“だった。

しかし今シーズンの岡本は違った。

今シーズンは開幕前のWBCの影響もあり、岡本ら日本代表に選出された選手たちは早めの調整をすることとなる。

WBCに向けた早めの調整が功を奏したか、岡本は春先から好調を維持。4月は本塁打こそなかったものの、安打を量産し、打率.333を記録。

快調なスタートの要因は大きく2つある。一つはWBCに向けた早めの調整。そしてもう一つは、シーズン前の減量だ。

2022年シーズンの岡本は、本塁打30本はクリアしたものの、打率.252と物足りない数字。

それを受けシーズン後、原監督から「減量指令」が下る。減量の狙いは、身体のキレを戻すことにあったという。

迎えた2023年シーズン、成績面だけでなく、目に見えて減量の効果が現れた。ファンの間でも「テレビ越しでも細くなったことが見てとれる」と、ビジュアル面でも明らかな変化も現れたのだった。


キャリアハイの40本塁打「打球方向」にも変化が

岡本の魅力といえば、今シーズンを含め、6年連続30本塁打を記録する程のパワーである。

そして、ライト・センター方向にも強い打球を広角に放つことができることも、岡本の大きな強みであり、魅力であった。

実際、2022年シーズンの本塁打30本の内、18本はセンター方向(左中間、右中間を含む)、8本はライト方向(右中間を含む)の打球である。

しかし、今シーズンの本塁打41本(9月29日時点)の内、実に35本がレフト方向、つまり引っ張りの打球なのだ。そしてセンター方向は11本、ライト方向は3本と、流し打った本塁打が減少している。

一般に、広角に長打を打てる打者というのは高く評価される。対して、引っ張る打球の多い「プルヒッター」は打率が残りづらく、調子の波が激しいというイメージを持たれがちである。

しかし、今シーズンの岡本は9月以降は低調気味だが、それまでは調子の波も少なく、打率は3割前後をキープし続けていた。

今シーズン、岡本和真に「プルヒッター化」という大きな変化が現れたが、これこそが真に岡本の打撃スタイルなのかもしれない。


キャリアワースト?気になる「得点圏打率」

「チャンスでの強さ」を表す指標として、度々、得点圏打率の数値が用いられる。

日本プロ野球において、得点圏打率3割前後を記録すると「チャンスに強い」打者としてマークされる。

ちなみに今シーズンのセリーグでは、阪神・近本が.371、DeNA・牧が.365の突出した数字を記録するなど、現時点で6選手が得点圏打率3割超を記録している。

それでは岡本はどうか。まずは過去の成績から見てみよう。

3割30本100打点を記録し、大ブレークした2018年シーズンの得点圏打率は.342と高水準。また、2020年にはキャリアハイの.347を記録している。

そして、2021・22年シーズンはそれぞれ.283と.274と、まずまずの数字を残していた。

そして今シーズン、打率.286と調子の波の少ないシーズンを過ごしてきたわけだが、その反面、得点圏打率に違和感を覚える。

なんと、今シーズンの得点圏打率は.239と、規定打席に到達したシーズンにおいてはキャリアワーストの数字なのだ。

また、キャリアハイの41本塁打を放っている岡本だが、内28本はソロホームラン。そして、内7本は1塁のみにランナーがいる状況での一打なのだ。

つまり、本塁打は多いものの、チャンスでの一発は6本に留まっているということだ。

ただ、2019年に一度、得点圏打率.257と落とした後、20年シーズンに.347を記録したこともある。

来シーズン、「チャンスにも強い」岡本和真が戻ってくれば、リーグ屈指の強力打線により凄みが増すだろう。

画像出典(https://hochi.news/articles/20230820-OHT1T51283.html)

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