【徹底解説】5,000件以上のESを見てきた現役人事が教える就活ESの作り方(Before/After事例付き)

100名くらいのITベンチャーで採用人事マネージャーをやっている渡邉です。新卒でこの会社に入って、グリーさんやベネッセさんなどをはじめとする300社以上のWebコンサルティングを経験した後、一年前に人事に異動して、現在は全社の採用人事まわりを任せてもらっています。

今回、学生と採用人事向けに「ESの書き方(及び評価のポイント)」についての記事を書いてみようと思います。

この記事を書こうと思った背景

①自身の就活経験

自分は大学時代、テニスサークル、居酒屋バイト、塾講師といったなんとも代わり映えしないテンプレ学生でした。留学やインターンなどの経験もなく、ネタのキャッチーさでは勝負できなかったため、ESの“書き方”で勝負する必要があり、どのように書けば「この学生には会う価値がありそう」と思ってもらえる”伝わるES”になるのかというのをとにかく考えていたのを覚えています。

就活当時で言うと、ES通過率5%以下と言われる某化粧品メーカー(最終前で落ちました)や某食品メーカー(面接5回あると聞いてめんどくさくなって受けませんでした)などにも通過しました。受ける受けないは関係なくてきとーに色んな業界の企業に数十社エントリーしましたが、書類選考はほぼ通過して、結果、某大手IT企業の内定を獲得しました(その後紆余曲折あって今のベンチャーに入社しましたが)。

②新卒採用で学生と関わってきた経験

ベンチャーに入ってからはWebコンサルの仕事をしてきましたが、それと並行して14卒以降の新卒採用にはずっと関わり続けてきたので、おそらく延べ5,000人以上の学生のESをみてきたと思います。

その中で、留学やインターンなどのテーマに依存しすぎていて、”伝える努力や工夫を怠っているES”を山程見てきました。たまにサイレントお祈りされたムカつくといった投稿をしている就活生のツイートを見かけますが、”人事が読みたくなる、思わず会いたいと思ってしまうES”にしようと、ちゃんと考えて作っている学生がどれくらいいるのだろうと疑問を抱きます。

③中途採用も含めて人事になってから感じたこと

人事に異動して他社の人事の方々と交流するようになってわかったのは、皆同じような課題感を抱いていたり、成果を出している優秀な人事は沢山いるけどかなり属人的になってしまっていて、会社としての再現性はそこまで高くなかったり…といった実情があることです。

現場社員も含めて採用に関わる人数が増えてくると、個々人の雰囲気で選考を進めてしまったり、仮にその人の中に明確な基準があったとしても、それが言語化・可視化・共通化されていないケースが増えてきます。会社としての判定基準をしっかり作っておいたほうがそれをベースに一定の精度で判断できるようになる、という意味では書類選考でも色々と工夫できることはありそうだなと感じました。

④個人的な想い

今の時代、内定者ESはWebで手に入るし、就活対策本や講座などもありますが、一企業の人事がフラットかつオープンにESの評価や作り方について徹底的に解説する記事を出しているケースを見たことがなかったので、全部出しちゃうのは面白いかなと思って書きました。

この記事を読んでくれた人が、就活生しても、新卒採用に取り組む採用人事にしても、もっとレベル上がって、より本質的なところに時間をさけるようになるといいなと思ってます。

さて、前置きが長くなってしまったので、そろそろ本題に入ります。

誰に読んでほしいのか

①ESが通らずに困っている就活生
②“なんとなく”で評価してしまっている採用人事

①ESが通らずに困っている就活生

自分と同じようにサークルやバイトなど勝負するネタ自体が弱くて困っている学生、留学やインターンなどのネタはあるけど何故か書類落選してしまう学生の皆さん。サマーインターンの締切は終わってしまったと思うので、これからオータムやウィンターインターンの選考に向けてESの書き方をブラッシュアップする上での参考になれば幸いです。

②“なんとなく”で評価してしまっている採用人事

本来読んでほしい人はどちらかと言うとこっち。

企業として、採用人事としての共通の評価項目をちゃんと持っていますか?個人の“なんとなく”の印象で合否を決めてしまっていませんか?留学経験がある、インターン経験がある、学歴が高いといった表面的なステータスではなく、自社にマッチする学生、ステータスに関係なく優秀な学生を見極めるための仕組みや基準をもっておくべきですが、割と個人的な感覚で合否判断をしてしまっている会社もそれなりにあるのではないでしょうか。

この記事で伝えたいこと

・ESの書き方には答えがある(企業としての評価基準をもっているか)
・ネタがキャッチーじゃなくても大丈夫(ネタの面白さだけで評価しない)
・ネタやテクニックではなく「伝わるESを作るための思考法」をインストールしたい(属人的でない再現性のある採用活動をできるようにする)

※()内は採用人事向けに伝えたいことです

ES書き方の書き方については、Webで調べればONE CAREER外資就活unistyleなどのように「商社」「外資コンサル」「広告代理店」「メガベンチャー」の内定者のES例みたいなものはいくらでも公開されていますが、「駄目だったES」というのはあまり手に入らない印象です。受かった人のESをみることももちろん学びはありますが、あくまで結果論でしかないので「どうして受かったのか」を紐解くことは出来ません

どちらかというと、”駄目なES”と”受かるES”の違いはどこにあるのかを分析してみた方が、具体的にどこに気をつければいいのかが理解しやすいし、自分で作る際にも応用をきかせやすいと考えました。

なので、実際に学生の書いたESを添削した上で、ESの書き方について解説してみることにしました。今回bosyuというサービスでnoteで公開することを条件にネタをもらって添削しました。

数名の学生さんから応募がありましたが、慶應SFCの学生さんのネタを使わせていただくことにしました(Yさんありがとうございます)。

さて、ではES添削をしてみましょう。

慶應SFCのYさんのES(Before)※原文ママ

様々な年齢や育ちの人と関わり、理解し、されるように努めた 。洋服店でのアルバイトでは、倉庫の整理と、スタッフへの働きかけをした。店に倉庫はあったが、入荷の洋服が多いと、収納が面倒なため、段ボールのまま店頭に放置されていた。より良いものを求める私は、この状態を、美観や防犯の面から改善すべきだと考えた。私の問題意識を理解してもらえるように、まずは、スタッフとの関係構築に力を入れた 。その後、倉庫整理のやり方と、利点を示すことで、改善の協力を得た。結果として、全スタッフが倉庫を有効利用するようになり、 店頭が片付いただけでなく、商品が見当たらず、販売できないこともなくなった 。この他にも、幾つものアルバイトでの経験から、様々な人がいて、様々な考え方があることを知った。 そして、分かり合えないことを前提に、普段の会話を覚えて、相手を理解し、相手に合った言葉で自分を表現することで、理解し、協力してもらえた。
(399文字)

さて、どうでしょう。学生さんは自分のESと比較してみてください。採用人事の方はこのESが送られてきたら合格にしますか?

では今度は自分が添削したESを載せてみます。(※因みにYさんとは会ったこともなく、ES以外の情報はもらっていないため、元ネタだけを情報源に添削してみました。)

現役人事が添削したES(After)

洋服店アルバイトで「顧客体験向上と作業効率化を徹底し、売上○万円アップ」に貢献しました。 店舗では、入荷された商品がダンボールのまま店頭に放置されていました。 お客様が乱雑な様子の店頭を見たら気持ちよく買えない、また、スタッフがどこにどの商品があるかわからなくて作業効率も悪いと考え 、私は以下の2つを実施しました。1.自分たちの理想とする店舗や顧客体験についてスタッフ全員で話す 、2.倉庫の在庫整理と感覚的にわかるカテゴリ分類。 2つの施策を行った結果、店員が美観を意識するようになり店頭にダンボールを放置することがなくなり、商品在庫を把握しやすくなり作業効率が上がりました 。また、今まで作業にかけていた時間をお客様とのコミュニケーションに使えるようになり 、結果として月売上が○万円アップしました 。この経験から顧客視点、課題意識、目的意識 をもって仕事をし、周囲を巻き込むことで成果に繋がること を学びました。
(400文字)

Before、Afterそれぞれを読み比べてみて、いかがでしょうか。学生さんは自分のESと比較してみてください。人事の方はそれぞれのESが提出された時に書類を通過させるのかを考えてみてください。

YさんのES(Before)の課題分析

センテンスごとに、どこを改善できそうかを解説していきます。

「様々な年齢や育ちの人と関わり、理解し、されるように努めた。」

⇒具体性がないのでパッと見で、何に取り組んだのかわからない。最初の一文として目に留まる文章になっていない。

〜ここから先は有料コンテンツにします〜

ただ、学生さんからお金を取りたいわけではないので、学生さんはTwitterフォローしてDMくれれば個別に共有します。

有料部分の内容チラ見せ(アジェンダ)

・慶應SFCのYさんのES(Before)添削(センテンスごとにNGに理由解説)
・慶應SFCのYさんのES(Before)を読んでの全体所感
・ESを書く時に注意したいポイント
・現役人事の添削ES(After)の解説
・よくあるもったいないES例(部活、留学、恋愛、ボランティア、大学ゼミなどのパターン別にコメント)
・ESには答えがある、「ESという文法攻略」まとめ

有料パートでは上記のような内容について解説しています。

改めて、学生さんからお金を取りたいわけではないので、学生さんはTwitterフォローしてDMくれれば個別に共有します。

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ワタナベ シンペイ

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ワタナベ シンペイ

ナイル株式会社 社長室 採用人事。新卒入社してWebコンサルタントとしてベネッセ様やグリー様など300以上のプロジェクトに関わってきました。今は採用や広報などをやっています。

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