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"一次面接権"を"第三者"に付与することによって得られる4つのメリット

こんにちは!ポテンシャライトです!

採用パートナーとして採用支援をさせていただいているお客さまから下記のようなお悩みをご質問いただくケースが多いです。

「一次面接官を人事である私が担当しているのですが、面接の工数が多く、他の業務に手が回りません。何か良い方法はありますでしょうか?」

このようなご質問に対して、従来の解決策とはまた異なる視点からアプローチする方法を本ブログでお伝えできればと思います。



1.前提

1-1. 一次面接とは

一次面接
書類選考後に行われる最初の面接であり、選考段階で言えば初期フェーズに該当します。

一次面接と二次面接の違い|特徴や評価されるポイントなどをご紹介

採用企業によって以下のように選考フローは異なりますが、全採用企業に必ず存在する選考ステップです。


<A社>
書類選考→一次面接→最終面接→内定
<B社>
書類選考→一次面接→二次面接→最終面接→内定
                    

1-2. 一次面接にかけるリソース

実際に「一次面接」にはどのくらいの工数や時間などのリソースを費やすことができるのでしょうか?

一次面接通過率の平均は「約30%」と言われております。

つまり、10名の一次面接に対して3名が「合格」、7名が「不合格」になる計算になります(当たり前ですが)。
1回の面接あたりの「面接時間」を「60分」と仮定すると、10名の面接に「420分」もの時間を費やさなければなりません。

また、それ以外にも「面接前の準備」のリソースも視野に入れるべきです。

例えば、書類選考・日程調整・面接の準備・面接後のフィードバックなど、1名の面接に際して「面接前の準備の時間」が必要です。

1名の面接に当たる準備時間を60分と仮定すると、10名の面接に対して「420分」もの時間を費やさなければいけません。つまり、「面接時間」と「面接前の準備の時間」を合わせると、10名の面接に対して「840分」もの時間を費やさなければなりません。

本ブログでは、上記業務における一次面接の「工数を削減する」ためのノウハウを共有できればと思います。

2.一次面接のポイント

2-1. 見極めポイント

弊社は「見極めポイント」として3つの項目を設けることを提唱しています。

1) 価値観
2) 人間力
3) 業務スキル

※詳細はこちらのブログをご覧ください。

2-2. 第三者でも見極められる項目

前項でお伝えした見極めポイント3つの中は、下記の通り2つのグループに分類できるかと思います。

1) 採用企業さましか見極められない項目
2) 採用企業さま以外でも見極められる項目

では、こちらの表をご覧ください。

表に記載の通り、「業務スキル」と「価値観」は採用企業さまの判断次第で「合格」「不合格」の基準を定める必要があるかと思います。ただ、人間力に関しては採用企業さま以外の第三者であっても見極められるかと思います。

改めてまとめると以下になります。

1) 採用企業さましか見極められない項目
 「業務スキル」「人間力」
2) 採用企業さま以外でも見極められる項目
 「人間力」

本ブログでは2)に焦点を当てた提案ができればと思います。

3.新提案(一次面接の権利を第三者に付与する)

ここまでで以下のことがわかりました。

「第三者であっても一次面接で「人間力」を見極められる」

では、その第三者とはどのような立場のどのような人間に依頼するのが適切でしょうか?

3-1. エージェントのRA

1つ目は「エージェントのRA(リクルーティングアドバイザー/企業担当者)」です。
エージェントにより体制は異なりますが、基本的には1企業に対して1名の企業担当者がいます。その方に対して「一次面接の権利」を付与してみてはいかがでしょうか?

RAは採用企業さまの契約〜求人作成〜候補者さまやCAの方々への訴求〜候補者さまのご紹介〜面接対策〜選考のフォロー〜クロージングなど採用企業の入口〜出口まで網羅的に関わっています。そのため、採用企業さまの求めている人物像や、見極めポイントを理解されていると思います。

ちなみに私も前職では、採用企業さまより「一次面接権」をいただき、一次面接代行を実施していたこともありました。もちろん採用企業さまとエージェントのRAとの関係性(信頼関係)にもよるかと思いますが、普段のやりとりや定例MTG、マスクレジュメMTGなどを通して「目線が合ってきた」というタイミングで打診されてみても良いかと思います。

3-2. 採用代行会社

2つ目は「採用代行会社」です。
採用代行会社ごとにより範囲やプランは異なりますが、広範囲かつ中長期的に採用支援を手伝っていただいている「採用代行会社」に「一次面接の権利」を付与してみてはいかがでしょうか?

「採用代行会社」は採用企業さまもエージェントのRA同様に採用企業の入口〜出口まで網羅的に関わっています。そのため、採用企業さまの求めている人物像や、見極めポイントを理解されていると思います。

一部の採用代行会社でも「一次面接代行」のプランがあります。

金銭的余裕があり、面接の工数が逼迫されている採用企業さまはご検討されてみても良いかと思います。

4.メリット

では、第三者に一次面接の権利を付与した場合の「メリット」はどんなことが挙げられるのでしょうか?について本項でお伝えできればと思います。

4-1. 工数削減

こちらは冒頭で課題提起した内容です。
人事の方の面接「工数」を削減することができ、採用マーケティングや歩留まり改善など採用戦術に時間を費やすことができます。
また、第三者で通過した候補者さまもある一定の見極め(主に人間力)がなされているため、選考遷移率も高くなる傾向になるかと思います。

4-2. エージェントとWin-Winな関係になることができる

こちらは「エージェントのRA」に依頼した場合に限り、採用企業さまとエージェントの双方にとってWin-Winな関係になることができます。

なぜなら、エージェントは「数字文化」が強い傾向にあり、「売上目標」「KPI目標」に対しての管理をする強度が高い業界だからです。そのため、何名が一次面接に進み、何名が内定を獲得できるのかをファネル分析のように算出し、日々の行動数値に落とし込んでおります。

※詳細はこちらをご覧ください

エージェントによってKPIの設定フェーズは異なりますが、選考の前半工程(紹介数/書類選考通過数/一次面接調整数/一次面接実施数)にKPIを設定されているエージェントであれば、エージェントのRAにとってもメリットが有るのではないかと思います。

4-3. リードタイムの短縮

昨今の採用市場は激化しており、特にエンジニアは各社取り合いの状況です。そこで重要になってくるのが「選考スピード」です。選考スピードが速い企業は「約1週間」で選考が完結するのに対して、一般的な採用企業のスピード感は「約1ヶ月」とかなり差が出る局面でもあります。

そこで上記「一次面接の権利」を第三者に付与することによって「選考スピード」を速められるのではないかと思います。

特に対面の転職面談を行っているエージェントであれば、転職面談当日にRAが介入し、応募意思獲得〜一次面接実施までを当日中に実施できる可能性があります。それだけでも、約1〜2週間のリードタイムを短縮できるスピード感になります。(書類選考に1〜3日、面接調整〜面接実施まで1週間と仮定)

したがって、書類選考から一斉に始まる転職活動も面談当日に他採用企業さまと差をつけられる、というメリットがあります。

4-4. 書類(レジュメ)だけでは判断できない候補者さまの魅力もレコメンドできる

書類選考時に以下のように考えることはないでしょうか?

「書類だけでは判断できないから、一度会ってから判断しよう」

このような事象においても今回提示した「第三者に一次面接の権利」を活用することができます。

4-3で提示した採用激化の背景も踏まえた上で、候補者さまの取り逃しは防ぎたいですよね?その際に第三者に一度会っていただくことで「書類(レジュメ)だけでは判断できない候補者さま」を知ることができます。

したがって、書類選考合格ラインに満たない方であっても「一度お会いしたほうが良い」理由を文言化していただける上に「候補者さまの取り逃し」を防ぐことができるメリットがあります。

5.実践するためのTips

では、第三者にどのような項目をどのように見ていただくことが良いでしょうか?本項では、そのTipsについてお伝えできればと思います。

まず、「人間力」をより詳細に説明すると、大きく4つに分けられます。

そして各項目に必要なスキルやレベルを言語化することによって採用企業さまとエージェントで数字の共通認識を取ることができます。

以下に参考となるようなシートを作成いたしましたのでご参考にしていただければと思います。

また、各項目の点数を判断するために必要な質問例も作成いたしましたので、ご参考にしていただければと思います。

改めてまとめると、第三者に「一次面接の権利」を付与した後はどのように運用していくのか、については上記シートを活用しながら、点数という共通認識をとって進めていただけたらと思います。

6.おわりに

ここまでご覧いただいていかがでしょうか?

改めて本ブログでお伝えした内容をまとめると以下になります。

・一次面接によって採用担当者さまの工数は多くとられている
・採用企業さましか見極められない項目は、「業務スキル」「人間力」
・採用企業さま以外(第三者)でも見極められる項目は、「人間力」
・第三者の候補は「エージェントのRA」もしくは「採用代行会社」
・メリットは「工数削減」「エージェントとWinWinな関係になることができる」「リードタイムの短縮」「取り逃しを防ぐ」の4点
・運用はシートを活用して、点数で共通認識をとれるようにする

採用担当者さまの工数が多くとられている「一次面接」も第三者に権利を付与することによって時間や工数を削減することができます。是非ご参考にしていただければと思います。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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