テンセントのKey買収合併(M&A)の衝撃と期待

ついさっきビジュアルアーツ(Key)社長・馬場隆博氏のツイートがTLに流れて来た。
それがタイトルにもある「テンセントによるビジュアルアーツ完全子会社化(M&A)」の発表。

思うところがあったので、テンセント・ビジュアルアーツの情報と共にまとめてみる。

M&A・両社について知っている場合は、目次の「今回のM&Aのメリット」まで飛んでください。


まずM&Aって?

そもそもM&Aは「Mergers(合併)and Acquisitions(買収)」の略称です。
簡単に言うと完全子会社化。

メリット

後継者問題の解決
→後継者として親会社(あるいはそのグループ会社)の人材を充てることが出来るため「経営が出来る人がいない!!」という問題を解消することが出来る。
今回は、馬場社長が63歳になり「将来急に不測の事態が起きた場合」を不安視しM&Aを考え始めたみたい。

事業シェア・知名度の向上
→ビジュアルノベルメーカーとして最高の知名度を持つKeyブランドを、テンセントとの協力で世界規模に育て上げる事が出来る。

両社間の強みを合わせる
→ソシャゲ事業で世界最大規模のシェアを誇るテンセントと組む事で、ヘブバンでソシャゲ分野に手を伸ばし始めたビジュアルアーツにかなりの追い風が期待できる

テンセントについて

時価総額60兆円を超えるアジア圏最大・世界TOP20に入る規模のコングロマリット企業。

テンセントが主要株主となっている会社 ()内は主要タイトル

ユービーアイソフト(アサシンクリード)
アクティビジョン・ブリザード(CallofDuty)
RiotGames(LeagueofLegends、VALORANT)
EpicGames(Fortnite)
supercell(ClashofClans)

テンセントの事業

まちづくり
テンセントの事業として最もインパクトがあるのが中国安徽省蕪湖市で行っている街作り。
eスポーツを主要産業とした街を作ろうと計画を進めていて、eスポーツ大学や競技場等の建設も進んでいる。

チートツールの摘発
国家事業でホワイトハッカーの役割を果たす程に技術レベルが高く、アンチチートツールの作成等で大きな実績を残している。

テンセントの主要タイトル

Call of Duty(CoD)
王者英耀
ポケモンユナイト
Apex(モバイル版)
PUBG(モバイル版)
タワーオブファンタジー 幻塔
白夜極光
NIKKE

ビジュアルアーツについて

Keyブランドでのゲーム展開が主要事業。
ビジュアルノベル分野で国内シェアトップクラスのメーカー。

Keyブランドの主要作品

Kanon
AIR
CLANNAD
リトルバスターズ
クドわふたー
Angel Beats!
Summer Pockets
LOOPERS
ヘブンバーンズレッド
プリマドール

今回の子会社化のメリット・デメリット

1.後継者問題の解決
2.事業上のメリット
3.デメリット

メリット

1の「後継者問題」について
誰か一人が立ち上げた会社(特にアニメ・ゲーム業界)の場合、クリエイターがほとんどで経営ができる後継が居ないというパターンが多いため、M&Aのメリットである「後継者を親会社から連れて来て貰える」というのが大きく良い方向に働く。

2の事業上のメリットについて
Keyはビジュアルノベルの一時代を築いたブランドであり、国内トップクラスの有名メーカーだが海外での知名度はまだまだ発展途上。
ヘブンバーンズレッド等でソシャゲ業界に手を伸ばし始めたビジュアルアーツにとって、ソシャゲ分野で世界最大手クラスのテンセントと組む事は大きなメリットが期待できる。

デメリット

ノベルゲーム(ビジュアルノベル)の世界展開
例えば最近だと、アークナイツやブルーアーカイブ等の中韓の企業が提供するタイトルでも所謂「紙芝居形式」でのストーリー展開を行う作品が増えている。
その形式は、日本ではFGOを始めとして7.8年前から流行り続けている形式ではあるが、それと同時に「ストーリーが良くないと退屈ですぐに飽きられてしまう形式」でもあった。
そのため、最近までは海外でその形式が採用された作品が成功する事は少なかった。
しかし、前述した作品が成功を収めた後から後を追うように紙芝居形式の作品が増え始めた。

紙芝居形式とノベルゲームは親和性が高い。
というかライトにしたノベルゲームが紙芝居形式のソシャゲと言ってもいいかもしれない。
国内の紙芝居形式ソシャゲで高評価な2大巨頭が
・TYPE-MOONのFGO
・Keyのヘブバン
この二つな事からも明らかだろう。

そして、私は白夜極光・NIKKE等で紙芝居形式を使い始めたテンセントがこの技を求めているのではないかと危惧している。
これが杞憂で済むなら良いが、中韓で頻繁に話題になる「技術泥棒」が今回も起こるのではないかという不安は拭えない。

国外に対するエンタメ事業を国を挙げて支援する中国に対して日本の創作者支援はあまりに少ない為、中国資本で質の高いノベルゲームを作り始めればいずれ今のソシャゲ業界のように中韓による寡占状態になってしまうだろう。

自分自身、YostarやmiHoYoを始めとする企業によって国内タイトルに拘る必要はないと思いつつあるが、それでも国内でのエンタメ産業が弱ってしまうのは望むところではない。

個人的にはSONY傘下のANIPLEXタイトルとなったFGOのように、国内企業による買収を期待していた。

まとめ

いまいち綺麗に纏めきれなかったが、とりあえずここまで。

この不安がただの杞憂で終わり、ノベルゲームが日本の文化として栄え続ける事を願って。

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