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ざっくり4か月と母乳道

産後4か月です。

仕事も外出もできず、話すことといえば保育園やおっぱいのことばかり。
なんだか自分が話題の引き出しのない人間になっていっているのでは…
という不安感がぬぐえません。
これがアイデンティティのクライシスか…。

ならばしょうがない。
いっそ語り倒してやろうじゃない育児のことをさ!
開き直って今月も綴ってゆこうと思います。

さて息子氏、ますます元気にパワーアップしております。
パワーもスタミナも知力も日ごとに上がってきて
昨日まで通用してた技が今日には効かない、なんてことが多々。


とくに寝返りを覚えてからは本当に目が離せません。

寝返り→もどす→寝返り→もどす→寝返り→もどす…

無限ループに高齢母ちゃんへとへと。

寝返りから気をそらせようとに好きな音楽をかければ
みんなのうたが
ブンバボンボンブンバボン!
ブンバボンボンブンバボン!!

おもちゃを手渡せば
ガシャンガシャンリンリンリンリン!ガッガッガッチリンチリン!シャカカシャカシャシャシャシャン!

子供コンテンツのフルパワーっぷりに心休まる間、皆無…


そんなこんなでたまりゆく疲労の中


ひで吉、母乳やめたってさ。

あ、誤解のないよう言いますと昼間限定です。
それまで完全母乳でやってきたのですが、この度断腸の思いでペースダウンすることにしました。なぜかというと

夏バテの上に母乳にエネルギーを奪われてボロッボロになったからです。


世には母乳がでなくて悩んでるお母さんたちもいますので贅沢な悩みとわかっているのですが、出すぎることに振り回されるのもまた大変なものです。


ここで私の考える、ミルクと比較した母乳メリットデメリットを挙げさせてください。

・メリット
 ミルク代がいらない

・デメリット
 食費が上がる

エネルギー保存の法則、習いましたよね。
ゼロから母乳は作られません。しっかり母体のカロリーを奪っていくのでもう腹が減る腹が減る。
わしゃ井之頭五郎かと思うくらい、とにかく米を食うのでかっつり食費に跳ね返ってくる。ミルク代が浮くのを喜ぶほどには節約になりませんでした。


・メリット
 調乳や哺乳瓶をもちあるく手間いらず

・デメリット
 乳が爆発する


深夜の調乳、大変ですよね。哺乳瓶の消毒、めんどくさいですよね。
母乳には乳首を咥えさせるだけで勝負がつくという絶大な利点があります。

ただそれも常時赤子が吸ってくれてのもの。
勤勉な母乳工場はとどまることをしらず、ちょっとでも授乳の間隔が空いたらたちどころに生産ラインが爆発します。

おでかけ先のカフェで油断こいてのんびりしてたら乳爆発。
こっちのラテが漏れ出して、パンパンになったお胸をフラペチーノで冷やしながらダッシュで帰宅という事案が何度も発生しました。


・メリット
 必殺「パイフィニッシュ」をつかえる

・デメリット
 乳首が伸びる

赤子がギャン泣きしたときの奥義、パイフィニッシュです。
おっぱいの強制終了力はすさまじく、激しく泣いている赤子でも飲みながら寝落ちしてくれます。でも乳首は伸びます。


・メリット
 たくさん食べても太らない

・デメリット
 お酒が飲めない

酒飲みてぇー!



ほかにも生理がこない。体臭が乳臭くなる。自分の体からじゃーじゃー乳が出ておもろい。乳首をくわえる赤子がかわいい。災害時に強そう
などとプチメリットも色々ありますが、コントロールの利かないパイとの格闘に日々疲労がたまってゆくのでもうこれは戦略的撤退しかないなと。


断腸の思い、と言わしめたのはやはり
「母乳への道のりが険しすぎた」ことにあるでしょう。

妊娠中、病院で書かされたバースプランに

 完母・混合・完ミ

という謎の3択がありました。
なんの暗号かと思いましたが、聞けば母乳一本でやっていくか、ミルクを駆使するかの質問のようです。
まったく考えず選びました。

「よくわからんが武器は多いほうがいい。混合だ!」



授乳指導は産後すぐにはじまりました。
産むやいなや看護師さんに容赦なくギュウギュウ乳首を絞りあげられます。

入院中のメモ。この状態で乳首絞られるんですぜ。


母乳はすぐジャージャー出てくるわけではありません。
日に何回も赤子に吸ってもらってはじめて工場が稼働する仕組みです。

めざすは牛。目覚めよ俺のホルスタインッッ!

ということで間を置くことは許されず、2時間おきの授乳地獄です。
入院中はやることが多いのでへとへと。
少し空いた時間で寝ようとすれば

「残念だな!授乳の時間だ!」

と入ってくる看護師さんが鬼軍曹に見えました。(そんなこと言ってない)

そしてこちらが新兵ならば赤子もデビュー戦。
お互いの息を合わせるのも一苦労です。

まだ目が見えない赤子は乳を求めて顔を左右にふるのですが、それがまるでイヤイヤしてるように見えるのです。
今でこそ少々泣かれても

「ンッン~ッ!泣き顔もカワイイねぇ~!」

なんて余裕で構えていられますが、まだ右も左もわからない若輩者。
出ない乳首を吸わされ激高する赤子に自分が否定されてるように感じて心が削られました。

でもがんばって母乳出した。
睡眠時間削って出し続けた。

おしりもずっと痛かった…



そしたらまー出るわ出るわ。

それからはあれよと完母に一直線でした。



まあそんな思い出いっぱいおっぱいなものですから、即断乳ってのも後ろ髪ひかれるなぁ(前髪はない)…と悩むわけです。
そんな時、耳寄りな情報がはいってきました。

この吸われれば吸われるほど乳が出るというシステム、吸われない時間帯をつくれば体が慣れて、そこだけ乳の生産が止まるんだそう。

そう、夜だけの授乳にすれば、昼間の母乳は止まるらしいのです。
体ってすごい!

これだー!
いままで24時間体制だった工場に休みを。
人道的な職場環境を。
そして母に自由を!

息子よすまんな。
これも母ちゃんの体力を守るためだよ。
元気になったらまた歌ったり踊ったりしてやるからな…

と、パイにバイバイをしましたところ


乳が詰まってえげつない乳腺炎になりました。



乳腺炎ってさー疲れたら出てくるんだってさー。
でもさーおっぱい吸わせたら疲れるじゃんー。
でも吸わせなかったら詰まるじゃんー。

進むも退くもバッドエンドの母乳道。試行錯誤の日々であります。

思いがけずえらい長パイ語りになってしまいましたが、ミルクも母乳も、お母ちゃんはみんなエライよねほんと。




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