2023年末アゾリウススピリット

さて。クリ○マスが近くなってきた今日この頃。いよいよ年の瀬のビッグイベント「ラストサン」の開催が近くなってきました。

私としては、TC東京で参加権利は取ったんですが、残念ながら仕事の為に不参加という結論に至りました。いやぁ~。残念だなぁ。。。

※副音声「レガシー準備できてないしね」

という事で、ラストサン本戦で使う予定であったデッキを供養したいと思います。ついでに、その構成になった経緯とかも残せて行けたらと思います。はい。

※いつものように私の個人的な考えによるものです。異論や反論は自由に自分のスペースでなさっていただけると幸いです。

§1 はじめに

12月5日。パイオニア環境に変化がありました。

地質鑑定士は予定調和として、(事前情報もありましたし)カーンがようやく禁止になりました。
発見コンボの影響で緑単信心が煽りを食らってトップティアのグループからは脱落していましたが、更にカーンを禁止にされたことでしばらくの間は緑単信心が復権する事はないでしょう。

そして、密輸人の回転翼機が環境に復活。

最強の機体

これによって、パイオニア環境が動くことになりました。解禁されてひと月も経っていない現状ではありますが、果たしてこのカードが環境をどう変えていくのは非常に気になるところです。

さて、パイオニア環境全体の話は割愛して、スピリットの話に戻りたいと思います。

§2 デッキレシピ

大体ですがポイントをまとめました。
 ①バントスピリットから青白型に変更した理由
 ②青白型に生じた変化
 ③カードの採用/不採用理由について

①バントスピリットではなく青白型にした理由

”密輸人の回転翼機"の存在が非常に大きいです。今まで禁止であった事も考慮すると、このカードが解禁された前後でメタゲームに変化が起きる事は容易に想像できます。では、どのように変化が起きるのか?
「密輸人の回転翼機が強く使えるデッキ」or「回転翼機を無駄なく対策出来るデッキ」この2つが環境に生まれる事となります。

まだ、数戦しかしていませんが、このどちらにも属さないデッキについては、回転翼機によってもたらされるアドバンテージでそこそこに有利にゲームメイクが出来ていると実感しています。

スピリット以外のデッキでどのデッキがどう変化しているかは、残念ながら追っている程時間がないので割愛しますが、早速「ラクドスアグロ」などは結果を残しているように見受けられます。

MO Pionner League 2023/12/11 5-0(拾い物)

さて。ここから本題に入ります。
バント型でも、勿論回転翼機は非常によくフィットしました。
特に"集合した中隊"を打たないといけないバント型でデッキの回転効率を上げる事によって、より"集合した中隊"にアクセスできるようになりました。

※リストを拾ってこようと思いましたが、残念ながらリストのデータがなかった…。

確かに、集合した中隊を打つ事自体はやりやすくなったものの、高尚な否定、集合した中隊、密輸人の回転翼機を各4枚、計12枚も入れてしまった場合、中隊自体のパワーが下がってしまうんですよね。
実際、集合しない中隊が発生する確率が16%くらいと中々に無視できない確率になってしまいました。
現在は研究が進んでいて、2枚の構築だったり、高尚な否定を全抜きするような構成も生まれてきたりと、最適化が考えられている段階にありますので、バント型=弱いと考えるのは早計でしょう。
私も、肌に合うリストが生まれれば戻す可能性は十分にあります。

②青白型に生じた変化

これについては、メタゲームの変化等も同時に考えないといけないポイントではあるのですが、まず大きな変化として、"執着的探訪"を入れなくて良くなった。これに尽きます。

このカードには賛否あるかとは思いますが、青白型のスピリットについては、"探訪によるロケットスタート"が出来るかどうかで勝率が大きく変わってくるデッキでした。
大きな事を言うのであれば、1T目に生物を着地。2T目に探訪を付けて、霊灯の罠若しくはとんずらを構えつつ追加ドローをしていくというのが多くの勝ちパターンであったと考えます。
元々、スピリットというデッキは、線が細く横並びが必要なデッキであり、そんな中でも、相性が悪いながらもラクドス等悪相性のデッキと戦えていたのは、バント型であれば中隊。青白型であれば探訪と上振れを狙う必要がありました。
しかし、密輸人の回転翼機が解禁された事で、青白型の構成は大きく変化出来る事となります。

第一に執着的探訪を使わなくてよくなる。結果的に、探訪のついた生物を守るためのカウンターも同時に抜ける為、デッキの自由度が非常に良くなったというポイントです。私自身、アプローチの入り口はここからでした。

③カードの採用/不採用理由について

さて、前置きが長くなりましたけど、ここで現在使用しているリストを眺めてみましょう。


直近の成績も悪くなく、ラストサン本戦に持っていくとしたらこれを持っていきます。このリストに行きついた理由を忘備録も兼ねて残していきたいと思います。

多分、最初に挙げないといけないのは定番である鎖霊の不採用について。
ご存知飛んでるタッパーでスピリットが処理できない大物を止めるカードではありますが、今回は不採用としました。
理由としては、メタゲーム予測によるものと、回転翼機との相性の悪さです。
単純にメタゲームを考えた時、先ず緑単信心が消えました。結果的に考えられるのは、緑単信心と相性が悪かったラクドスミッドレンジと、ロータスコンボの復権です。
この2つのデッキに対して、鎖霊は非常に弱いカードとなります。
例えば、奇怪な具現デッキや独創力、異形化デッキには確かに刺さりますが、元々スピリット自体これらのデッキとは相性が良く、アトラクサ以外にこのカードが強く使える局面は少ないという判断です。
また、昨今幅を利かせているボロスアグロや、赤単(含むゴブリン)や人間などの増えてきた横並びのデッキに対してもこのカードは強く出る事ができません。結論、元々相性の良いデッキに対して更に強くなるためのカードであって、相性の悪いデッキを相手にしたときに相性不利を挽回できるカードではない為、今回は全抜きという判断となりました。


代わりに入ってきた選択肢が、地底のスクーナー船とスカイクレイブの亡霊です。
先に記載しておきますと、執着的探訪は密輸人の回転翼機とそのまま入れ替えています。ここからデッキの再構築をスタートさせています。

鎖霊が抜けた分、ゲーム展開が全体的に前のめりになる事を考慮して、盤面に直接触れる事が出来るカードであると同時に、相手の回転翼機に対して対応できるカードが必要でした。
そこで白羽の矢が立ったのがスカイクレイブの亡霊という訳です。従来のようにETB能力でパーマネントに対してアプローチがかけられるのと同時に、相手の盤面がある程度並んでいると、殴れない(リスクのある)置物になっていたスカイクレイブの亡霊ですが、回転翼機とスクーナー船という優良な機体が増えた事によって、搭乗員としての役目を持つ事が出来ました。

スクーナー船の枚数については検討が必要だと思います。このカードが発売されてすぐに試しましたが、その時は、緑単信心が全盛期にあり、2T目や3T目に中~大型生物を出されてしまうと、そのまま動けなくなるという弱点がありましたが、現在環境が変わった事によって、3/4のスタッツは非常に頼もしいものとなり、殴りに行ける機会が非常に増えた事はこのカードにとって追い風と言えるでしょう。

また、機体によってデッキ自体の回転率を上げたいという意図がある中で、回転翼機4枚だけでは不足していた部分をスクーナー船で補う事によって、よりデッキの安定感が増したと言えます。

次にカウンターの枚数ですが、現在は6枚としています。
霊灯の罠については、エンチャントの採用がなくなった以上、このカードが高尚な否定を上回る事はなく、全抜きして高尚な否定が4枚になっています。
しかし、飛行生物が場に定着しなかった場合、カウンターとしては非常に弱いものになりますので、枚数の問題ではなく内容の問題は今後も検討の余地を残していると言えるでしょう。


この3枚のスロットはフリースロットだと思っています。放浪皇についても、例えばエラントとジアーダや、天穹の鷲など他にも候補が上がるかと思います。厚かましい借り手を採用している理由は、パルへリオン系のデッキやグルール機体に対してガードを下げ過ぎたくないという理由です。
ここに関しては、メタゲーム予測から抜けるという選択肢もあるかと思います。


最後にアーデンベイル城の採用理由ですが、これは単純に機体の乗組員の供給目的にあります。
神聖なる泉をコントロールしている状態であればアンタップインもできる為、タップインの要素を少しでも減らしたいという理由からこのカードを採用しています。
正直、目的を考えればミレックスでも良いとは思っていますが、あちらの場合はブロッカーになる事が出来ない為、時間稼ぎもできるという観点からアーデンベイル城を採用しています。
但し、幽体の船乗りをコントロールしている状態だと、この能力よりも船乗りのドロー能力を優先する為、最終的には抜ける選択肢になってくると思っています。

不穏な投錨地は今回不採用としています。理由としてはタップインが非常に大きな問題であるという事。
能力を鑑みれば十分に使用に当たるカードではありますが、このカードが出て強いタイミングは、盤面で勝っている時に押し込むためのカードであると考えています。
では、そのタイミングとは何ターン目なの?という事を考慮すると、色マナは出なくとも、アンタップインですぐに動く事が出来る変わり谷の方がこのデッキに合っているとの判断です。特に変わり谷についても、回転翼機に乗る事によって飛行クロックになりえる存在であるという事はプラスのポイントです。
フロストドラゴンの洞窟やストームジャイアントの聖堂という選択肢も勿論あります。どのカードも一長一短のメリット/デメリットを有しているカードなので、その時々に合わせたチョイスができると良いかもしれませんね。

1T目で且つ飛行生物を持っていないでスタートした場合にはとても強いカードではありますが、それ以外だとタップインによる1ターンのロスがスピリットにとっては致命的であると現段階では考えていますが、例えばこれで結果が出た場合には手のひらドリルをする準備は整えておきますので、是非チャレンジしてみてください。

§3 まとめ

という表題にしていると、「サイドボードは!?」という話になりますが、サイドボードは正直な話をすると、環境によって大きく変化する為、今回は言及しません。

ただ、ゴバカーンへの侵攻や婚礼の発表は今まで以上にとても強いカードとなりますので入ってくるでしょう。
また、スカイクレイブの亡霊もメインサイドを合わせて4枚というような構成になってくるかもしれません。
私の場合は、横並びのデッキが嫌すぎて至高の評決をサイドボードに忍ばせています。
機体が並んでいる状態で、変わり谷や婚礼を持っていれば、全体除去を自分から打ったとしても容易にリカバリーする事が出来ます。

以上のように、探訪に依存していた構築から、大きく選択肢が増えた事によって従来の青白型は大きな変化が出来るデッキとなりました。
最後になりますが、執着的探訪が入っている従来のデッキも弱体化した訳ではありません。あくまでも別の進化を遂げるチャンスが生まれたというだけです。
密輸人の回転翼機によってもたらされた効果は、上振れがなくなる代わりにデッキの動きの平均値をより安定化させているものであり、探訪が入っている形での上振れが起きれば容易に負けてしまいます。

なので、自分が目指したい動きは何なのか?という事を考慮してデッキやカードを選択するのが良いという訳です。
青白スピリットというだけでも、探訪型なのか、機体型なのかでプレイングも戦い方も大きく変わる為、試すのには本当に楽しい時期であります。

勿論、これから環境が変化していく中でもボコボコにされて心が折れてデッキを解体する未来もあると思っていますので、忘備録としてこのnoteを書きました。ここまで読んで頂いてありがとうございました。

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