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ノルウェー3泊6日ひとり旅 ~序章・旅の始まり~

2023年5月。ひとりノルウェーへと向かった。

ノルウェー行きを決断したきっかけは、実に不純。失恋したからだ。
マッチングアプリで出会った人と数回会い、素敵な人だと感じていたが、自分の至らなさであえなく終わった。

会話をする中で、自分にはこれといって今楽しんでいることがないことに気づいた。過去の話しかできないのだ。おれは今何がしたくて何をしているのか?自分に問いかけるにつれわからなくなっていく。すっかり自信も失ってしまった。

何がしたかったっけ?
人生を立ち止まって考えてみた。むか~し立てた目標を思い出した。「30歳までにオーロラを見にノルウェーに行く。」「フィヨルドを見てみたい」

そういえば、現在30歳。漠然とした不安や英語がもっと話せるようになったら、とか、いろんなできない理由を見つけて先延ばしにしていた。
惰性で続けてしまっている今に安定という居心地のよさを得て失敗を避けている。不安はないが心躍る事もない。そんな現状に薄々気づいてはいた。
Twitterで一人海外旅行したいなとつぶやいてみた。少し前に北欧旅行をした友だちが、ノルウェーは良かったとコメントをくれた。
ここで行動しなければ、一生変われない。そんな気がした。一人でノルウェーに行くことを決断した。2023年の3月のことだ。

職場の人事異動発表がたまたま7月に変更になった。慣れた部署で休みも取りやすい状況が続くなら、今しかない。となると、まとまった休みが取れるのは、5月のゴールデンウィーク。時期的にオーロラは難しいが、フィヨルド観光ならできるだろう。カレンダーを見ると、5/3~6が休みではないか!有給を少し加えれば、いける。
飛行機のチケットは?調べると、日本からの直行便はない。格安チケットは仁川、ドバイで乗り継ぎがあるらしい。これはさすがに不安要素が大きい。少し高くなるが同じ航空会社でドイツ・ミュンヘン空港での乗り継ぎの便を見つけた。乗り継ぎに不安はあるものの、乗り越えられる気がした。いける。
フィヨルドはどうやって見よう?調べていると、ツアーコンダクターはいないが、フィヨルド観光をするための移動手段をまとめて購入できるチケットがあると知った。宿泊する都市からフィヨルド観光して、1日で戻れる。これもいける。
日本とノルウェー・オスロ空港の往復便を購入するとなると、フィヨルド観光のスタートを、首都オスロではなく、西部の街ベルゲンに設定する必要がある。旅行の日程的に、飛行機移動が必要になる。異国の地で国内線に乗り換えるというミッションが発生したわけだ。いけるのか?と国内線のスカンジナビア航空のホームページを見ると、日本語で予約ができそうだった。予約さえできてしまえば、いける。
パスポートは?2015年にパスポートをとった。どこにしまったかも忘れていたそれを探し回った。有効期限は2025年。10年で取得していた当時の自分に感謝した。いける。

決めてしまえば、早かった。
そして、予約をしてしまえば、退路を断たれる。行くことしか考えなくて済むようになる。不安だからどうしようではなく、不安をどうやって乗り越えようかと考えられるようになるのだ。

残り1ヶ月間、細かいこと(海外旅行保険、ホテル、観光スポット、持ち込み可能荷物、変換プラグ、、、)を調整し、時にわくわくしながら、時に不安になりながら、出発の日を待つのであった。


自分のためだけに作った旅程表

※序章は、試しにドキュメンタリーテイストの文体にしてみました。次からは普通の文章です。あしからず。


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