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【意識したい】パワーポイントを作成依頼する際に知っておきたい8つのルール

みなさんこんにちは。
資料デザインのリサーチや分析に取り組むパワーポイントのスペシャリスト、パワポ研です。

以前の記事で、パワーポイント作成代行業者をいくつかご紹介致しました。

いずれの企業も負けず劣らず優れた作成技能を持つのですが、その能力を最大限発揮してもらう(そして、コストパフォーマンス良く・素早く納品してもらう)には、依頼側にもノウハウが必要ということをこの記事ではお伝えします。

というのも、お察しの通り「テキトーな依頼」では代行業者さんは決して十分な能力は発揮できません。当然ですよね。これは何もパワポ作成だけに当てはまる話ではなく、例えばソフトウェア開発ならベンダーさんにこれでもか、というぐらい要件定義をして、そしてプロジェクトの進捗を逐一管理しなければなりません。そのために、プロジェクトマネジメント専門の企業が仲介することもあるほどです。

上記のような事象は誇張ではなく、パワーポイント作成の現場でも起きがちです。なので、依頼主は「正しい依頼の仕方」を身に着けることが肝要です。なお、誤解を招かないように記載すると、本記事では「依頼する際のチェックポイント」ではなく、「依頼の際の考え方」について焦点を当てて記述します。なぜなら圧倒的に「考え方」の方が大事だからです。

なお、なぜ「考え方」の方が大切なのかは、記事を読んでいただければわかります。細かい話をすれば、例えば依頼の際のチェックポイントには、フォントの体裁ですとか、特徴的な色使いですとか、注意しなければいけないポイントは山ほどあります。しかしその全てを理解でき指示できたとしても、受注者側が完璧に履行でき、そして求める結果になるとは限らないのです。

ということで、以下基本的な正しい「依頼の際の考え方」について記載します。これを理解した上で代行業者に発注すると、発注者側・受注者側共に良い結果を得られるはずです。

1. 依頼したものが「完璧に」実行されても、「ベスト」にはならない

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まず第一に、依頼者側はプロのビジネスパーソンかもしれませんが、プロのデザイナーではないことを自信で理解しなければなりません。なので、そのビジネスパーソンが頭に思い描くイメージや、あるいはその詳細な指示がデザイン上でベストではないことを理解しておきましょう。さもないと、デザイナーが「よかれ」と思ってやったことを頭ごなしに否定することになり、再度修正の指示を出した挙句、出来上がったものはデザイン的に今一つ、ということになります。その場合は、まずはそのデザインの意図をデザイナーに聞いてからでも、変更指示は遅くはないでしょう。

2. 依頼者側で修正した方がよいポイントは絶対にあるので、完璧を求めない

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依頼を出し、それが返ってきた場合には「ここをこうして欲しい」と思うことも多々あると思います。異なる他人が一つの目標に向かう際には、認識の祖語はどれだけ細かく説明や議論を行ったとしても必ず発生します。

もしイメージと異なり、修正の必要があるアウトプットが出た場合、「細かく指示をして修正をさせる」か「自分でチャチャっと直すか」の二つの選択肢があります。そして、後者の「チャチャっと直す」方が速い場合も多分にあるでしょう。もしかすると、説明が全然うまく伝わらないデザイナーの方依頼をしてしまうこともあるかもしれません。そういう意味では、何かを依頼した場合に、「完璧」を求めるスタンスは非効率と言えます。

なお、修正が発生するような場合に備えて、依頼者側は、修正のスキルを持っておくべきです。何も絵画の修正をするというわけではなく、たかだかパワーポイント作成です。デザイナーレベルは求められないので、ビジネスパーソンとして最小限のスキルを持っておけば十分です。

3. 依頼の前に、一度自分でスライドのイメージをしておく

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さて、パワーポイントの資料作成を依頼する場合、どのような依頼方法をみなさんは採用しているでしょうか。例えば、ワードのレポートを渡して「なんかいい感じにまとめておいて」とか、そういった依頼の方法ではおそらく(まさか)ありませんよね?

社内で部下に依頼する際は、もしかするとそういうお願いの方法でもよいかもしれません。なぜなら、そのパワーポイントがどういう使い方をされ、なんのために作成され、そして守らなければ様式は何か、ということを少なからず共有しているからです。

しかし外注先、この場合はパワーポイント作成業者は違います。与えられたものから推測するしかないのです。そのため、依頼主側が丁寧に説明する必要があります。

その際に、依頼の詳細(要件定義書)のようなものを書くはずです。その時に、「こういうアウトプットだったらいいな」ということを、ぼんやりとイメージするでしょう。そういうものを基に、作成業者と「どういうものを作り上げるか」を議論すると、手戻りなくアウトプットが作られる確率がぐっと上がります。

4. 実際のパワーポイント作成に入られる前に、「どんなアウトプットになるか」というイメージをすり合わせる

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上記でイメージした「こんなアウトプットだったらいいな」ということを作成業者とすり合わせます。この工程がない場合、デザイナーはデザイナー自身が思う「ベストな」アウトプットを作りますが、それは依頼者側の求めるものと乖離が大きくなります。なぜなら、お互いが持っている前提が異なるからです。その前提をすり合わせ、そしてその前提に基づけば「こういうアウトプットになりそうです」というところまでデザイナーと詰めておけば、これも手戻りが出る確率は大きく減るでしょう。

なおこの際、できればホワイトボードなどでスライドイメージを簡単に書くなどのレベルですり合わせたいですね。どうしても文章だけですとイメージとは異なってしまうので。

5. 細かい指示をするよりも、「これを参考に」というファイルを共有する

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冒頭に、フォントや色の指定など細かい所……という話をしたと思いますが、実際のところそれを細大漏らさず指示するのは不可能です。もちろん、ある程度は指示できるとは思いますが、どうしてもデザイナーの裁量に任せなければいけない部分は発生します。逆に、細かい所をデザイナーが逐一確認してきたら、それこそ依頼者自信が作成する場合と工数は変わらなくなってしまいます。

お互いの無用な手間を防ぐ有力な方法の一つに、「全く別のパワーポイント資料を共有しておく」という手があります。例えば、企業なら以前作成した別の資料があると思います。内容はさっぱり異なると思いますが、それを渡しておけば、デザイナーはそれを参考にしながら「それっぽい」資料を作成することはできます。

もちろん、共有の際には重要事項のサニタイズ(消去)は忘れずに。

6. 外せない指示は「極めて具体的に」する

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さて、ここまでで「ある程度」はデザイナー任せにしなければならないし、した方がよいということが分かったと思います。しかし、どうしても「ここは譲れない」という部分はあるはずです。例えば、「社長の文言は絶対にセンター寄せで32 pt以上にしてくれ」とか、「この協力企業のロゴは、アルファベット順ではなく持ち株比率順にしてくれ」とか、デザイナーが絶対に分からない拘りは(合理的かどうかはともかくとして)一つや二つあるはずです。

そういうものを後から修正依頼を出したり、あるいは自分で修正するのは面倒なので、ワードなどで構いませんので細かく指示しておきましょう。デザイナーもそれは決して嫌がりません。

7. 複数回の修正は発生するので、納期の余裕を見る

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ここまで丁寧に依頼をしても、どうしてもイメージからずれることはあります。なので、パワーポイント資料作成を外注する際は、納期の余裕を見て行うことが肝要です。それが嫌なら、自分の手で作成するか、あるいはある程度の工数まで進んだところで打ち切って、自分の手で最終修正をかける、などするほうが無難です。

プレゼン前日にとんでもないものが出来上がってくる、ということは珍しくはありません。一旦自分の手を離れたボールを、そこまで信頼するというのはあまり得策ではありませんね。

8. 依頼を受ける方も人間。気持ち良く仕事が出来れば、良いものが仕上がる

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最後に、作成業者も人間です。たまに、「ベンダーだから」「金を払っているから」ということで無理難題を押し付けたり、無茶な物言いをしたりする人がいますが、トータルで見ると絶対に損をします。馬力で済むような仕事なら、ムチで叩けば前に進むかもしれませんが、ことデザインを依頼しているので、作成者側のモチベーションというのはアウトプットに影響しないわけがありません。

まとめ

上記8つのルール、ご理解いただけましたでしょうか。決して無理なルールとは思いませんので、依頼の際は一呼吸おいて上記を思い出してから、業者さんにメールや電話で依頼してくださいね。

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