古庄伸吾 / 食のクリエイティブディレクター

食のクリエイティブディレクター。全国の食のプロのみで商品企画開発&ブランディングデザイ…

古庄伸吾 / 食のクリエイティブディレクター

食のクリエイティブディレクター。全国の食のプロのみで商品企画開発&ブランディングデザイン&プロモーションなどチームを構成しサポートします。Makuakeパートナー&STUDIOエキスパート。PREO Inc.代表。本社は熊本県西原村。

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最近の記事

「不味いお土産」はなぜ生まれる

食のブランディングを支援している仕事柄、地方をまわると必ず道の駅やお土産屋に立ち寄ります。 そこには趣向を凝らしたパッケージの商品がずらり。昔に比べて地方の隅々までデザインが染み渡ったなぁ、と感慨深くなります。20年前、デザインの世界を目指したのはこういった売り場を見て「もっとこうすれば売れるのに…」とか「何でもっとこだわらないの…」とか思っていて、この世の中はデザインでもっと楽しくなると信じていたから。 そんな一昔前はデザインさえ良ければ売れるのに!という商品が多かった

    • デザインは地域を変える ※ただし条件がある

      昔に比べて世の中に良いデザインが増えてきました。 私がデザインに興味を持ち始めた30年前は都会とローカルのデザイン格差が激しく、その格差を埋めたいと課題意識をもってUターンし地元で起業したデザイナーさんも多かったのではないでしょうか? それが今ではネットで多彩な事例を見れる事も理由の一つなのか、ローカルの隅々まで気の利いたデザインが増え、以前感じていた格差は全くありません。 又、フリーランスが増えた事も要因なのかなと思います。 独立コストも限りなく少なくて済む時代です

      • 地域にディレクターって必要?

        地域(ローカル)にディレクターが必要だと言われ始めてどのくらい経つでしょうか。昔に比べたら地域で活躍しているディレクターは増えている気がします。しかもここ数年はこのテーマで書籍が出たり、トークイベントが開催されたりと盛り上がっている感じも。現場感として実際の所はどうでしょうか?少し考えたいと思います。 そもそもの背景 そもそも地域にディレクターが必要なのはなぜでしょうか? 昔は情報の流れも今に比べればそこまで早くなく、地域経済のみで回していける環境でした。地元の商店街や

        • 地方に食専門のデザイン事務所をつくった話

          「地方」って言葉あまり使わないようにしてます。 でもタイトルではあえてネガティブな印象をもたせてみました。 「地方」=田舎、人が少ない、遅れている、お金がない…そんなネガティブに溢れている言葉であり、その反動で地方で何かチャレンジするとそれだけで「頑張ってる」と捉えられることに違和感を覚えます。 どこに住んでても置かれた環境で最大限自分のやるべきことをやってる人たちばかりだと思うんです。この記事もそんな生まれ育った土地で「あったらいいな」というパーツを黙々と埋めていっているデ

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        • ブランディング研究所
          4本

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          あの日ぼくはカフェを潰した〜「みらいの食券」に込めた想い

          新型コロナウイルスが猛威を奮う3月上旬、とある決断をしました。 「苦境に立たされてる飲食店を手助けできるサービスを開発する」 PRプランナーの友人に相談しプレスリリースを出すと共にオンラインで開発に携わってくれるチームを編成。「みらいの食券(当初はTicketimeという名称)」開発チームが爆速で立ち上がりました。 様々なメディアに紹介された反響は凄まじく「飲食店を支援したい、でも自粛要請で行くことが出来ない」というジレンマを抱えていた多くの人々に共感していただきました

          あの日ぼくはカフェを潰した〜「みらいの食券」に込めた想い

          STUDIOのブランディングを支えるもの

          先日STUDIO代表の石井穣さんとコミュニティマネージャーのMaayaさんをお招きして福岡〜熊本〜宮崎の3箇所を巡る公式ワークショップ九州ツアーを開催しました。 福岡イムズ地下の「Garraway F」で代表石井さんの挨拶から九州ツアースタート!まずはSTUDIOを作ることになった経緯と簡単な機能紹介。 バトンタッチして講師は「gaz」の吉岡ヤスさん、撮影は三吉アキさん。 軽快にデモサイトが出来ていきます。 会場は超満員!皆さん真剣に聞き入ってます。 今回ツアーで回れな

          STUDIOのブランディングを支えるもの

          「価値を上げる」=ブランディングって本当?

          最近SNSを流し読みしていた時に「ブランディングは価値を上げること」といったタイトルの記事が目に留まりました。 「…ん?」 と、どこかに違和感を感じながらも後で読めばいいやとスルーをして結局その記事が見当たらないというよくあるパターンでモヤモヤしてます 笑 でのこの違和感、初めての感覚ではないんですね。 ブランディングについてお客様から相談をいただいてる時にも感じることがあります。それは、 「ブランディングで価値を上げていきたいんです」 というよく聞くフレーズ。 こ

          「価値を上げる」=ブランディングって本当?

          30年前のチーズケーキとブランディングディレクターの仕事

          昔からチーズケーキが好きでした。 甘いものはあまり食べないのですがチーズケーキだけは別で、カフェを経営してた頃も毎日せっせと仕込んでいました。カフェを閉めたあともチーズケーキの専門店を開く計画を立てるほど(頓挫しましたが)。いまだにあちこちのチーズケーキを取り寄せては家族と楽しんでいます。 そんなある日、とある企業からリブランディングの依頼がきました。 地元でお菓子を製造している会社で、企業フィロソフィーから商品のブランディングまでお願いしたいとの事なので中々の大仕事で

          30年前のチーズケーキとブランディングディレクターの仕事

          ブランディングの正体〜Minimalから学ぶ「こだわり」と「顧客体験」

          あなたは今までに心を捉えて離さないようなブランド体験をしたことがありますか? 一瞬でその商品やサービスのファンになり、暇さえあればネットで情報を集め、頼まれてもいないのに周りに宣伝してしまう。否定的な意見を見つければ「いや、そうじゃない」と憤慨し、そのブランドに代わって反論する。 一般的にこのような人たちをロイヤルカスタマーと呼びます。昨今ブランディングの世界では顧客をファン化させ、如何にこのロイヤルカスタマーに育てるか、つまりCX(カスタマーエクスペリエンス=顧客体験)

          ブランディングの正体〜Minimalから学ぶ「こだわり」と「顧客体験」