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コンプライアンスに留意したシン•浦島太郎の結末【出鱈目物語#2】

今宵の創作読みきかせ物語。寝ぼける前に話し始めた結果、独特な発想ができず苦しんだ第二夜。

昔々あるところに、悪っ子で有名な少年が海辺に住んでいました。ある日少年が小亀を積み重ねて遊んでいると、その様子をとある同級生のお母さんに撮影されYouTubeで拡散されてしまいました。すると、動物愛護団体から「学校での動物教育の不足」が訴えられ、とうとう第三者委員会まで発足。事態は大事になってしまいました。

反省した少年は、これまでの行動を後悔し、せめてものの償いとして、毎日海へ出て、そこにいる亀の甲羅を綺麗に拭くことにしました。

ある日、いつものように少年が亀の甲羅拭きをしていると、町の人気者、浦島サトルさんがやってきました。(えっ、太郎じゃないの?と思ったそこのあなた。日本の昔話の主人公の名前の基本は「太郎」という時代は終わりました。今回の物語の主人公は、この作り話に少なからずインスピレーション与えてくれたであろう、サンシャインさんのお名前を拝借しています。引用元ははっきりさせておかねばならぬので、先に伝えておきます。)さて、サトルさんは少年の行動にえらく感動し、自分も手伝いたいと申し出ました。そして彼らは一緒に活動し始めました。

そのうち活動は甲羅拭きに留まらなくなり、浜辺に流されてきた小亀を大きく育ててから海に戻すプロジェクトまでにいたりました。2人はシン•亀の海という保護施設もつくりました(I love 動物園シン猫の森よりインスピレーション)。

ある時沖から大きな亀がやってきました。その亀は2人に近付くとこう話しかけました。「あなた達のおかげで、何匹もの小亀が私たちの住処である竜宮城に戻ってこれました。亀の世界では、大変少子化に悩まされているので、本当に助かりました。お礼に竜宮城を案内します」と。
するとサトルさんはこう言いました。「小亀さん達からエネルギーをもらっているのは僕達の方です。お礼をしなければならないのは僕達です。千葉にもホテル三日月という温泉施設があり、そこにも竜宮城と呼ばれる温泉プールがあります。ぜひご案内させてください。」と。

サトルさんは大亀とたくさんの小亀を車に乗せてホテル三日月に向かいました。そして受付で亀と一緒に温泉プールに入りたいこと。そのために塩分と水温を調整してほしいことを伝えました。受付のスタッフさんは、これまで亀の受け入れはしたことがないと戸惑っていましたが、サトルさんの熱意に押され、上と掛け合い、来場者の少ない毎週火曜•水曜をカメさんDayにしてくれることを約束してくれました。

次の火曜日、サトルさんと少年は早速カメ達と竜宮城に向かい、一緒に何周も温泉内を泳ぎました。亀の泳ぐスピードは、陸での動きから考えられないほど速く、本日カメdayとは知らずに入浴に来た人間のお客さん達が、ギャップ萌えしてしまうほどでした。そして口コミが口コミを呼び、SNSでは「私も亀さんと一緒にお風呂で泳ぎたい」という投稿が殺到。そこでとうとうホテル三日月は、オールカメDay🐢としました。

そんなこんなで、あの大分県の別府にある地獄温泉のワニ風呂に勝る知名度となったホテル三日月。今では世界中から観光客が押し寄せる大名所となりましたとさ。めでたしめでたし。

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#浦島太郎 #コンプライアンスに留意した物語
#竜宮城 #サンシャイン池崎 #Iloveみんなの動物園 #ホテル三日月
いろいろ言いましたが、トップ画像の亀さんは、とある大分の温泉宿で撮らせてもらったものです。笑


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