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【趣味の話】1月末から、漫画が好きな人たちはずっと落ち着かない(たぶん)。

趣味の話。漫画のはなし。

青いガーベラ

1月末からSNS上でショックが広がっている「セクシー田中さん」にまつわるあれこれ。

漫画が大好きな人間の端くれとして、動揺せずにはいられない。

私は幼少期から少女漫画大好きっ子だけど、芦原先生の作品にはあまり触れてこなかった。砂時計をちょろっとかじり、Pieceの最初の方だけ読み、ブレッド&バターもちょっと読んで、セクシー田中さんは未読。※なので大きなことは言えない。

今回のことも、先生ご自身が彗星のごとく突然Xアカウントを開設し、長文を掲載された時に初めて事態に直面した。

「へえ、そんなことがあったんだ」

と言う程度の認知。ドラマも見ていない。

が、Xで長文を読んだほんの二日後。

作者急死のお知らせ。

いやいやいやいやいやいやいやいやいや。

どうして? 


椿

そこからニュースなどを見守ること数日。

公式には情報らしい情報は何も発信されず、追悼文のようなものが少しと、昨日、小学館内で社員向けに説明が行われたニュースのみ。

なんで?

梅が綺麗ですね

公式には情報発信がなく、しょうがないのでSNSに垂れ流されている同業者(漫画家さんたちや脚本家、それも当事者ではない人)のつぶやきを読んだり、集めたりするのみ。それだけが状況を理解する方法。

この事件が勃発する直前まで更新されていた、小学館で少女漫画編集をされている畑中雅美さんのツイートも止まってしまった。漫画家志望の人とかから匿名で受けたお悩みに全力回答している読み物としても面白いやつ。

小学館プチコミック、flowersなどの少女漫画誌のプロデューサーである彼女は当事者中の当事者だからしょうがない。

でも私はなんとなく感じている。

現場で漫画を支えていた編集者たちの熱さを。

畑中さんの「漫画家になりたいなら、売れたいならこれやってみて」のアドバイスの具体性、努力の方向性へのアドバイス。共感力。どれもこれもとても心がこもっていた。

(それとは別に小学館の対応の酷さを掘り起こしてツイートする漫画家さんも多いのだけど、どれをどう分析すればいいのか現状はわからない)

小さな花の美しさ。四季桜

何も情報がなく、数多くの人の怒り、悲しみ、困惑だけが発信されて、本当のことなど何もわからない。

ただ、今が転換期なのかしらと感じる。

それは例えば昨年、仕事でテキストを書くために「言文一致体」の歴史を調べているときに学んだこと。

「物語が自分の格を高めた歴史」。つまりは明治初期まで「漢文こそが正式で、小説とか物語は下級のもの」という認識があって。

でも海外では政治小説を使って啓蒙が行われていると知り、「小説ってそんな高尚なもの?」と言う認識が生まれ、坪内逍遥が小説神髄で「小説の芸術性」を解き、二葉亭四迷が初めて口語体っぽい小説を作り、数十年を経て夏目漱石で完成を見たやつ。

いろいろなものを乗り越えて、初めて小説の地位は向上した。

きっと漫画も同じなのだ(ソースはありません)。

今、漫画というコンテンツがなければどこも成り立たないはずなのに。なぜが地位が低い(ように見える)。

でもそろそろ、本当のことがわかりかけている(のかもしれない)。

何も断言はできないのだけど。私は漫画が大好きで、真っ白な紙の上に世界を生み出せる人々を尊敬している。
ただ、それだけ。

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