規格外GUY

待てども待てども出て来ません

「!!来店➡注文してから30分は経っているんじゃないの!!?」

と、家内がやや切れ気味

我々の座わるカウンター席の前の大きな鉄板の上に

車の安物のホイールキャップが置かれています

  私も空腹でイライラしかけたころ

店員の兄さんが来ました!

熱された蓋代わりのホイールキャップを持ち上げ、

壁にかけてあった左官屋が使うコテを手に取り ソフトボール

サイズの牛肉球を一気にぶっ潰すジュ~~ッ!!

あの~ハンバーガー屋でハンバーガー頼んだだけなんですが・・・

          しかし 良い匂いだ~

---全てが規格外・・・いや・・・規格GUY・・・いや規格外GUY---

---肉の焼ける素敵な香りに素敵なダジャレさえ湧き出る私---

「あ~腹減ったな~」家内の方をチラッと確認すると

こちらは”!!腹減ってんだよ 早くしろよ~!!横顔”

        「・・・・・・・・」

数分後ようやく私たちは食事にありつけました、が

      何か家内まだムッとしてますわ

   丁度そこへ別のドデカい黒人の店員の兄さんが大声で

  「今日はわたしのぉ~誕生日ぃ♡」

「自分に誕生日プレゼントあげますぅ~♡」

と言って店内のジュークボックスにしなしなと歩いていき

コインをいれ ローリン・ヒルの ”Doo Wop (That Thing)” をかけ

おもむろに曲に合わせてカウンターの向こうで歌いだしました

・・・めめめめちゃくちゃ上手い!!!!!!!!!!歌唱力抜群!!!

それを聴いたら家内の御機嫌も一気によくなりました~!

すると向こうのホイップクリームとイチゴたっぷりのパンケーキ食ってた

ラテン系中年女性客がローリン・ヒル顔負けの歌唱力で歌いだしました!!

あ~ぁ!!!映画のワンシーンのようだ!!全てが奇跡的に素晴らしい!!

調理の仕方も、店員の自由な行動も、表現の正直さも、市民の表現に対する

意識の高さも・・・色々ウチの国じゃ到底かなわねぇ~・・・クゥ~

              羨ましい!

          敗北宣言を出した私でした

・・・ニューオーリンズのとある個人経営のハンバーガー屋での

           出来事でした




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