<和菓子の話 全国銘菓展>

<和菓子の話 003>
承前)本和菓衆が生まれるきっかけとなったのが毎年春に開催される「全国銘菓展」
すでに70回をゆうに超え、日本で最も歴史ある百貨店催事のひとつです。
三代もしくは60年以上の歴史を持ち志高く地域で頑張ってるお菓子屋さんの集まりである全国銘産菓子工業協同組合が主催し、日本橋三越の春の名物催事でもあります。

そんな催事もその長い歴史の中で全然集客できない時期がありました。
それがちょうど10〜5年くらい前のことです。

そのずううっと前、今からもう四半世紀以上前のこと、大学に入学したての18歳の春
私は日本橋三越の売り場に立っていました。
電車の乗り方もわからない、開店前にお店にどうやって入ったらいいのかもわからない、
お店で何をしたらいいのかもわからない
無い無い尽くし、ないない三三七拍子の状態で
とりあえず行って来いと放り出されました。
販売が優先で大学のオリエンテーションも出させてもらえず、
健康診断みたいなんもスルー、単位って何のこと?
授業って自分で選ぶの??
早速、大学生活の出だしから出だしからつまずきました。
親父の無茶振りのおかげで卒業するのが少しだけ遅くなっちゃいました。(言い訳)

何が言いたかったというと、私はかなり長い間全国銘菓展を定点観測し続けてきたのです。
おそらく現在いる会員さんの中では確実に一番長く売り場に立っています。
そして、徘徊癖があるためいろんなお店の変遷も見続けてきたと自負しております。

はい、6〜7年前が一番ひどかったです。
ただ、そんな中にも面白くなりそうな萌芽はあったのです、確実に。

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