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自社らしい広報PRを見つけるために大切なことって?超実践的な課題に挑む「勝手に広報塾#1」開催レポ

自社が、社会に理解され、信頼関係を築き、最終的にファンになってもらうには、広報PRが必要不可欠。

しかし広報への考え方や手法は、企業や人によってもバラバラで、何が正解かは、正直わからないですよね。

試行錯誤をしながら走っているPRパーソンだからこそ、ナレッジをシェアし合い、スキルを高めあうためのトレーニングが大切なのではないでしょうか。

そんな課題感をもった若手PRパーソンが集まり、企画したのが「#勝手に広報塾」です。
2019年2月19日、第一回「#勝手に広報塾」を、株式会社ismで開催。
学生さん、NPO、企業の方など、幅広いセクターの広報PRパーソン30人が集まりました。

広報塾では、座学で一方的に学ぶセミナーではなく、より実践的な広報スキルを身につけていくことを目指しています。実際の企業(以下、モデル企業)、経営者からお題を出してもらい、各グループでPR施策を考え発表し、その場でレビューがもらえます。

「勝手に広報塾」の運営メンバーでもあるLiB広報の岡田が、現場をレポートしました。

実践的なトレーニングを通し、自社らしい広報の在り方を見つけよう

初めに、主催者の鈴木(写真右)が広報塾について説明をしました。

鈴木:
私はこれまでTHE BRIDGEブロガーとして、多くの企業の広報さんにお会いしてきました。そこでよく「どうすればメディアに取り上げられますか?」という質問を受けていたんです。

自社のサービスを広める手法の一つとして「メディアリレーション」は欠かせないけれど、メディアに取り上げられることがゴールではないですよね。

自社の方向性や事業戦略をきちんと知った上で、「どんな人たち」に「どんなメッセージ」を「どのように伝えるか」を考え、実行していくことが重要です。

広報塾では、広報ナレッジのシェアと、実践的なトレーニングを行います。モデル企業の課題に対する広報施策を、他社の広報さんと一緒に考えることで、自社らしい広報の在り方を見つけていってほしいと思っています。

「腹が空いては戦ができぬ」ということで、おにぎりの用意もありました。

広報はパブリックリレーションズ(PR)の一つの手段

続いて、約5年以上、さまざまなフェーズの企業の広報を担当している吉田から、広報の基本についてレクチャーがありました。

吉田:
たまに、広報とパブリックリレーションズ(Public Relations)を混同されている方がいらっしゃるので、整理をします。

広報…広く報せること
PR…ステークホルダーとの良好な関係を築くこと

広報はパブリックリレーションズ実践のための「発信」を担う業務の一部分に過ぎません。一方的に伝えるのではなく、相手と適切にコミュニケーションを取りながら関係を築いていくことが大切です。

関係性を築いていくためのコミュニケーション手段も、とても多様化しています。
マスメディア(新聞・雑誌・ラジオ・テレビ)だけでなく、ブログやSNS、オウンドメディア、ときには手渡しで贈り物をわたすことなども、立派な「コミュニケーション手段」の一つですよね。
「どんな人たち」と「どのような関係」を築きたいのか。
そのための手段は、「メディアリレーションズ」だけではないことは一目瞭然です。

でも、いきなり会社で実践しろと言われても簡単ではありません。そこで、今回は”筋トレ”をするいい機会にできればと思います。

グループワークでモデル企業のPRストーリーを考える

いよいよ実践。6つのグループに分かれ、モデル企業(今回は「株式会社ism」)の課題をから広報施策を考えます。

まずは広報施策を考える上で大切な、ストーリーづくりについて鈴木から説明がありました。

鈴木:
現在、この社会の中にはものすごい数の企業や商品、サービスがあります。その中で他社と差別化し、ターゲットに関心を寄せてもらうためには、自分たちが伝えたいことをストーリー化して、相手に届けることが重要です。

◆ストーリーの作り方
1.「4W」を整理すること
・誰に(Who)
・何を(What)
・いつ(When)
・なぜ(Why)
どんなステークホルダー(Who)に、どんな印象(What)を、いつまでに(When)持ってもらいたいのか。それはなぜなのか(Why)を整理することが最初のステップです。

2.現状と目指す未来を言語化すること
現状・課題:ターゲットのステークホルダーとの関係性
目指す未来:ターゲットのステークホルダーとどんな関係性を築きたいのか
施策:そのギャップを埋めるためにどんな手段が有効なのか

現状と目指す未来を言語化した後、どこで(Where)、どうやって(How)の手段をつくっていきます。

◆今回のお題:「ism campusの新料金プランを広める」
このお題をもとに、約1時間のグループワークを通じて実際の広報施策を考えました。

「自分たちがismの広報PRパーソンだったら?」という視点で、グループごとに楽しく真剣に話し合いました。
細かな疑問は、ism代表の鈴木に直接質問をし、アイディアを膨らませました。

広報歴や所属、業務で行っている広報PR手段が違う参加者同士だからこそ、これまでなかった新たな気づきが生まれているようでした。

ワーク後は、グループごとにどんな広報施策を考案したかを発表。
同じお題・時間でも、考え方のプロセスやアウトプットの内容が異なり、刺激的でした。

発表後は鈴木から、「これはどういうこと?」「こうしたらもっとターゲットに届くのでは?」というフィードバックが。
広報施策を考えても、なかなか社内で気軽に壁打ちする相手がなかなかいない……。という方もいるのではないでしょうか。

経営者から実際の経営課題に対するお題を出してもらい、それについて他の広報PRパーソンと共に、広報施策を考えられる。さらに、経営当事者から具体的なフィードバックがもらえる。広報スキルを鍛錬していくにはもってこいの塾だと思います。
(経営者・記者・編集者を経験している鈴木の率直な指摘や提案は、とても明快でした)

自社らしい広報の在り方と、自分の広報スキルを見直せる「広報塾」

第1回「#勝手に広報塾」開催後、参加者に感想を聞くと「自社のPR力を相対的に見ることができた」「他社の広報さんと一緒にストーリーを作ったことで新たな知見が得られた」という声をもらいました。

広報塾は、ナレッジの共有や実践的なトレーニングをする「学びの場」だけでなく、広報PRパーソン同士が、お互いを「応援しあう場」でもあると感じました。
自社らしい広報の在り方に正解はありません。自社の方向性を理解した上で、施策を考え実行し、改善を繰り返していくしかないと思います。
多様な方との対話を通し、色んな引き出しを得ることは、その改善スピードの向上に大きく役立つのではないでしょうか。

次回の広報塾は、4/17です。
実践的な課題に広報PRパーソン同士で取組むことで、広報スキル向上のスピードを上げていきましょう。

申込みURL:https://connpass.com/event/125818/

次回お会いできますことを、楽しみにしています!

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