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バケツと水の話

サービスの運用をしているとよくバケツと水の話が出てくる。

バケツ=サービス
バケツの穴=サービスの改善内容
水=ユーザー

バケツの穴を塞ぐ前に水を入れても、水はバケツの穴から出て行くのでまずはバケツの穴を埋めようというものだ。

バケツと水の話は数字を見て判断することができる。

極端な例で説明すると
新規ユーザーの流入数が毎日1000人あるサービスの翌日継続率が20%の場合、翌日は200人しか残らないので新規ユーザーの獲得を行う前にまずは翌日継続率を上げる必要がある。


しかし、これをベンチャーの新規事業の立ち上げの時に用いるのは良くない。

新規事業の立ち上げ期はユーザーが少なく、バケツの穴が本当に穴なのかをが分からないからだ。

例えば100人の利用しかない場合、どこにサービスの穴があるかが分からず、自分たちで仮説を立てて改善するしかない。

しかしその改善も本当にバケツの穴を塞いだのかをユーザー数が少なく検証できない。

新規事業ではユーザーが初期に抜ける覚悟で水を貯める必要がある。

そこで明確なバケツの穴を見つける必要がある。

この順番を間違うと、改善がバケツの穴を塞ぐものではなく、バケツの形を変えていて水が入りにくい形になっている可能性もある。

なので以下の手順で進める必要がある。

新規事業における手順

1)まずは水を貯める(広告を使う)
2)抜けていく水の箇所を見極める(数字から仮説を立てる)
3)抜けた水の人にインタビューをする(仮説の検証を行う)
4)2と3を踏まえて、改善する内容を決める

水を貯めないことにはなにも進まない。

ベンチャーで資金が少ない中、
水がドンドン抜けて行く覚悟で水を貯めれるか?

ここを理解し、苦しい中やりきることが大切だと感じる。

一方でユーザーの少ない中、実装後の検証もできない改善は本当に無意味なのでやめた方がよい。

まずは水を貯めることから始めよう。

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