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システムトレードに優位性はあるか考える

~特定のトレード手法に優位性があるかどうかを判断するためのフレームワーク①~

BBBです。

システムトレードに優位性はあるか?

この結論を真っ先に書くと
「そんなもん状況によるわ、このすっとこどっこい」
となります。
システムトレードとそれ以外の手法の間にジャンケンのようにシンプルな強弱関係があるわけではありません。
状況によって優位であるかどうかは常に変化します。

今日は、特定のトレード手法に優位性があるかどうかを判断するためのフレームワークについて
個人的に考えたことを書いていきます。

▼優位性についての考えが人によってバラバラ問題

「優位性」で辞書を引いてみましょう。

別のものを比較して、優れている点や性質のこと。

Weblio辞書

とあります。

たとえば「取引を24時間行う」という観点で裁量トレードとシステムトレードを比較すれば、完全にシステムトレードに優位性があります。
裁量トレードの場合はトレーダーが売買できる環境にいるときしかトレードできませんが、システムトレードであれば人間が仕事をしていようが寝ていようがトレードし続けてくれます。
儲かるかどうかはさておいて、1分に1度Buy/Sellを繰り返すトレードはシステムトレードだったら楽勝ですが、人間が行うのは至難の業です。

そういう話をしているんじゃないと突っ込まれそうですが、優位性という言葉が独り歩きしている感があるのでまず書かせていただきました。

わかっています。
多くの人がシステムトレードの優位性を語るときには、

・裁量トレードに比べて
・稼げるかどうかという観点で

という2点を思い浮かべているのではないでしょうか。
ですがこれではあまりにもゆるふわ過ぎます。
こんな原宿で売っているわたあめよりもあまあまでふわふわした前提で話をしていたのでは
人によって話が食い違ってしまうのは当たり前です。

▼優位性の有無を判断するためのフレームワーク

ここで必要になってくるのが優位性を考えるための前提条件の設定です。
システムトレードが(システムトレードに限らず特定の取引手法が他の取引手法に比べて)有用かどうかは、
「どんな人が」「どのアセットで」「どのような手法で」「どの期間で」「どのような観点で」(どのような)トレードを行い、「他のどの手法と比較するのか」
の条件によって柔軟に変化します。

①「どんな人が」
②「どのアセットで」
③「どのような手法で」
④「どの期間で」
⑤「どのような観点で」
⑥「他のどの手法と比較するのか」

です。
これをそれぞれ定義しないと話が前に進みません。

多少の前後はありますが、基本的には①から順番に定義づけを行っていけば
どのようなトレードに優位性があるかが判断しやすくなるフレームワークになっています。

①~⑥の条件によって優位かそうでないかは変わってきます。
仮にそれぞれの条件で3通りのパターンが存在するとしたら、3の6乗で729通りの優位性の有無を考えることができます。
まさに「そんなもん状況によるわ、このすっとこどっこい」です。

また全然関係ない話なのですが、日常生活の中で「目的は?」「定義は?」とか言い出すタイプのトレーダーはマジでモテません。
モテるのは「ボクは“相場の声”を聞いて“自然体で”トレードしている。その秘密を君だけに教えてあげる」といって近づいてくるイケメントレーダーです。
全然関係ない話終わり。

ここで終わってしまうとつまらないので、せっかくなので1パターンだけ例示します。
これを読んでいただいている方はぜひご自身でも使ってみてください。

▼フレームワーク使用例

私が使った例は以下のパターンです。

①「トレードのことを何も知らなくて普通に働いている社会人が」
②「ビットコインで」
③「スイングトレードの手法をベースに」
④「2017年以降の期間で」
⑤「年利50%などの大きな利益を目指すという観点で」
⑥「裁量で行うスイングトレードと比較するのであれば」

システムトレードには優位性があるのではないか?と考えています。
あくまで私個人の意見です。

フレームワーク使用例はこんな感じです。

①「どんな人が」

裁量で10億円稼いでいる人が、という前提があったら裁量のほうが稼げるに決まっています。
ここでは間口を広げて物事を考えるために「トレードのことを何も知らない人が」と定義します。
トレードのことを何も知らないの基準は、ロング・ショートと言われても「何が長かったり短かったりするの?」
となるぐらいの人のことを指します。
また相場に張り付くことは難しい普通に働いている社会人であることも条件に付けくわえます。

②「どのアセットで」

特に重要な項目です。ようするに取引する銘柄です。
ドル円なのか、S&P500なのか、ビットコインなのか、みたいな話です。
どのアセットでの話なのかでまったく話が違ってきます。
何でも良いのですが、①の前提にのっとり、少額から行うことができるため他に比べるとハードルが比較的低いビットコインにしましょう。

③「どのような手法で」

一口にシステムトレードと言っても様々な手法があります。
1秒間に何回も売買するような高頻度売買であったり、数日以上ポジションを保持することが多いスイングトレードだったり、
通貨間の価格差を収益源にするアービトラージだったりと様々です。
ここでは①②の前提がありますので、ビットコイン初心者が最もとっつきやすいスイングトレードを考えます。
なお、とっつきやすい≠稼ぎやすい、です。

④「どの期間で」

どの期間を切り取るかによって結論は異なります。
②でビットコインを取り扱うと決めたので
2017年以降とします。

⑤「どのような観点で」

ビットコインの値動きの幅は非常に大きく直近1年間では36万円~128万円という非常に広い範囲で動いています。
ここから収益を得るので、目標の年利は50%とします。
なお、目標から逆算して計画を立てるのは一般的なPDCAの考え方ですが、
トレードでこれを行うと碌なことにならないのでやめたほうがよいです。

⑥「他のどの手法と比較して」

③であげたシステムトレードの手法と何を比較するのかです。
当然③であげたもの以外のシステムトレードとの比較も比較対象になります。
純投資(ガチホ)も立派な投資手法なので比較対象の選択肢になります。
ここでは裁量で行うスイングトレードを引き合いにだすことにします。

さて、賢い皆さんはお気づきの通り、ここではシステムトレードに優位性があるかどうかを考えるための土台になる①~⑥の諸条件の設定方法を説明しているだけです。
①~⑥の条件で、なぜシステムトレードに優位性があるのか/ないのかを考える上での「なぜ」の観点がぽっかり抜けています。

「なぜ」についてですが、ここから書くのはもう面倒くさくなってきました。
バックテスト結果を論拠にすればいいんじゃないの?という意見はあると思いますが、それだと微妙だと思います。
また今度書きます。

特にこれを読んでくださっている人が多いだろう仮想通貨トレードをやっている人の周りには、なんだかよくわからないけど美味しそうな話がたくさん転がっていると思います。
この記事をある手法や商材が本当に他のものに比べて優れているかどうかを考える上での材料にしていただけると嬉しいです。

とりあえず私はここからイケメントレーダーを目指してがんばります。
無造作パーマにしてアンニュイな空気感を出しつつ、森の中でタピオカを飲んでいるTikTokをあげるとか、まずはそういう基本的なところから始めていこうと思います。

BBBでした。

読んでいただいてありがとうございます!