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デザインの品質に責任をもつ 〜デザインマネージャーのお仕事12

デザインマネージャーってどんなお仕事しているの?・・・を紹介する連載シリーズ。第12回のテーマは「デザインの品質に責任をもつ」です。

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12.デザインの品質に責任をもつ

体験を含めたすべてのデザインの品質に責任を持ちます。UIやビジュアル・グラフィックなど、いわゆる見た目のデザインの品質を保つため、デザインの大原則 (Principle) や、より具体的なデザインルールを定めるなど、レギュレーション策定を行います。またプロダクトを使っているあいだだけではなく、利用前・利用後のことも考慮し体験をもデザインします。

「品質=クオリティ」ってすごく幅広いというか、様々なものに適用できるので、まずは具体的なものからお話しさせてください。

デザインの品質をマネージメントするために、一番はじめに「デザインルール」「スタイルガイド」「デザインシステム」あたりを思い浮かべるかたが多いと思います。ひとつのプロダクトにおいての一貫性を担保するためのルール作りです。

極端な例をあげれば、プロダクトのメインとなる色がミドリなんだけど、ページによってビミョーに異なるミドリが使われている・・・なんてことは最悪なわけです。そうならないためにも、具体的な緑の色番号を定義しておく必要があります。
色以外にも、ボタンやナビゲーションといったパーツや、フォントサイズやフォントファミリー(文字の大きさや種類ですね)、表記ゆれ、インタラクションなどなど…こういったものがバラバラであると一貫性がないことでのユーザビリティの欠如や、ブランドの毀損にも繋がります。「デザインルール」の定義は品質向上の第一歩になると考えます。

デザインが始まる前に、デザインの方針・方向性をきちんと定めてデザイナーに周知させることもデザインマネージャーの役目です。
例えばスマートフォンアプリではiOS向けの「Human Interface guideline」、Android向けの「Material Design」というガイドラインがすでに定義されています。これをどのようなスタンスでフォローしていくかを決めることが大事です。
・iPhoneとAndroid、それぞれのガイドラインを完全にフォローする
・基本的なナビゲーションなどについてはフォローしつつも、他ではオリジナリティを出していく
・iPhoneとAndroidでほぼ同じデザインにする
・・・このようなデザインの方針・方向性が、デザイン中やデザイン後にぶれてしまうと、品質の低下を招くことになりかねません。

デザインやプロダクトに対して、ユーザビリティーテストなどを通じ検証することも、品質向上の手段です。どの職種の人がテストを実施するかは、組織によって変わってきますが、デザインマネージャーとしては常にデザインやプロダクトが良くなるよう、促していくことが大事です。

そしてプロダクトを使う前・使っている最中・使った後の体験(エクスペリエンス)を設計することもデザイナーの役目です。ただやみくもにデザインをしていくのではなく、ユーザーインタビューを実施し本質的な欲求(インサイト)を理解した上でデザインすることで、体験の品質を保つことができます。

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デザインマネージャーのお仕事・第12回は「デザインの品質に責任をもつ」というお話しでした。
デザインマネージャーのお仕事紹介シリーズは、noteのマガジンにまとめています↓ご興味があれば他の記事もご覧ください。


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