【補瀉の手法】(6)開闔

 開闔とは抜鍼時の手技で、鍼を抜いたときに穴を抑え塞ぐ手技(闔)と、抑えずに開く手技(開)を使い分けします。

 多くの書には次のように解説されています。

①闔

 補の手技に分類され、「すばやく抜鍼して、急いでその穴を按じ閉じる」

②開

 瀉の手技に分類され、「ゆっくり抜鍼して、穴を広げるようにして閉じない」

 単純に経絡の虚を補うというのであればこれでいいのですが、よりよい治療(早く治る・よく治る)を望むのであれば、手技も細やかに分類して意味づけし、病態に合わせて組み立て、使い分けるようにします。

 開闔という手技は、虚実に限らず、気が至った後、その気をどのようにしたいかで使い分けられます。

 「開」という手技は穴を開くことにより、集めた気を体外に漏らします。ですから、実の中でも泄すべき実の多い陽実(外邪)に用います。逆に実でも内傷からくるもので停滞や熱の少ないものや、陽虚に傾いたものには必ずしも必要がないかもしれません。

 「闔」という手技は穴を閉じることにより、集めた気を体外に漏らさないようにします。特に元気の虚(陽虚)のときなどは、気を漏らさないように慎重に用いるべきでしょう。また実のときでも、陰実など、外に気を泄す必要がない、もしくは泄さない方がいいときは、鍼孔を閉じなければいけません。

 経絡治療では実に対する「瀉」の手技の中に、「瀉」(もらす・泄す)と「寫」(うつす・移す)があるといわれています。「瀉」は主に泄すべき実の多い陽実(外邪)に用い、「寫」は陰陽の偏在がある陰実に用います。

「開闔」という手技は、この瀉と寫の使い分けにも大きな役割をしています。泄する実邪は鍼孔を開き、陰の分から陽の分に移すだけの実は鍼孔を開きません。

 祖脈・脈状をみてその虚実の程度を推し量り、手技に反映して欲しいと思います。 

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