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【補瀉】誤治をしないために

 経絡治療を勧めるポイントの一つとして「鍼が浅い」ということがあげられます。浅く刺さないということは、気胸・折鍼などの事故が少ないということです。

 また鍼が浅いと刺激が少ないので、鍼が苦手な人、初めて受ける人にも安心して受けてもらえます、というのも売りの一つです。

 浅くて本当に効くのか?という人もいますが、筋肉や神経を刺激するのではなく、気の流れを改善するために経穴・経絡を目標に治療するので、深く刺す必要が少ないのです。

 しかし、浅いから安全ということではありません。浅い鍼が経絡や気に作用するのなら、気の流れがうまく整えば諸症状が改善しますが、整わない、もしくは乱れるようなことをすると、症状を悪化させたり、予期せぬ症状が出てきたりします。

 気を操作するというのは難しいので初心者には少ないのですが、すこしできるようになってくると予期せぬ事態に遭遇します。

「浅い置鍼で、腰が抜けて起き上がれなくなった」

「本治法をしたら、動悸が止まらなくなった」

「治療後、のぼせ上がって、頭がガンガンする」

 これらはやや気が動かせるようになったものの、操作が十分にできない人に多く起こります。暴れ馬にのるようなもので、馬の力を生かし切れていないのです。しかし上級者でも、気に敏感な患者さんや、難しい症状をみる時には起こすことがあります。

 細心の注意を払わなければいけないのは、初診の患者さんです。はりに対する感受性や、証の取り違い、見落としなど、把握できないことも多々あります。そうならないためには、次のことに気をつけてください。

①強い刺激を避ける
 深さ、はり数、刺激は、なるべく少なめ、軽めから。様子をみながら増やしていきましょう。

②上半身の刺激は少なく
 特に上半身への刺鍼、置鍼は少なくしましょう。のぼせて、動悸・ふらふら・吐き気・頭痛などの症状が出ることがあります。

③8分の治療を心がける
 我々の仕事は患者さんのつらい症状を取ることですが、症状をとることに一生懸命になるあまり、やり過ぎて悪化させてしまうことがあります。初診の患者さんは、あとからどのように変化するかわかりません。手を抜くのではなく、控え目にして様子を見ましょう。

 



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にしずか Labo

『図解よくわかる経絡治療講義』の著者、大上勝行による電子研究所。電子書籍・ビデオ配信などにより、鍼灸・古典医学・経絡治療・東洋医学の情報配信を行います。
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