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いまさら聞けないデジタルサイネージ用語集

ここ数年ですっかり普及したデジタルサイネージ。
導入検討のために調べたり、業者と話したりして聞き覚えのない用語が出てきたことはないでしょうか。
「そのくらい知ってるよ!」という内容も混ざっていると思いますが、もしかしたら間違えて覚えているかも?
是非おさらいも兼ねてご覧ください。

※順次更新していく予定です。

デジタルサイネージ全般

・デジタルサイネージ
屋外看板やポスターに変わる新しい媒体として現在高い注目を浴びている、デジタルの看板を総称して「デジタルサイネージ」と呼ばれています。
なので「LEDビジョン」「液晶ディスプレイ」「プロジェクター」全て「デジタルサイネージ」となります。

・STB
STBとは「セットトップボックス」の略称で、デジタルサイネージに映像を送るための機材を指します。
大まかに言えば「小型のパソコン」で、OSもAndroid、Windows(まれにLinux)の製品があります。
CMSをインストールしてネットワークと繋ぐ(有線かWi-FiかSIM)ことで、オンラインで遠隔から映像とスケジュールの更新が可能になります。
製品により性能、大きさが異なりますので流したい映像や機器構成に合わせて選定する必要があります。

・CMS
CMSとは「コンテンツマネジメントシステム」の略で、プログラムなどの専門的な知識や、面倒で手間のかかる作業をしなくても、管理画面を通して動画や画像、テキストなどを登録・更新できるシステムの事です。
近年はクラウド型のソフトが主流で、複数のデジタルサイネージを一つのアカウントで一括管理することができます。

・コンテンツ
デジタルサイネージで放映する映像、画像、文字などを総称して「コンテンツ」と呼びます。
デジタルサイネージの大きさや向き(解像度)に合わせたコンテンツを作成する必要があります。

・スタンドアローン型
CMSを使わずにデジタルサイネージ本体に内蔵されたメディアプレイヤーやDVDプレイヤーを使って運用するデジタルサイネージを指します。
ランニングコストがかからないため、滅多に映像を変えなかったり、細かなスケジューリングが必要ないとき、試しに導入してみるときなどに用いられます。

・マルチディスプレイ
マルチディスプレイとは、複数のディスプレイを繋げて一つのディスプレイのようにコンテンツを放映したり、逆に一つのディスプレイを分割表示して複数のコンテンツを放映することを指します。
大手ファストフード店のレジ上にある横並びの液晶ディスプレイや、銀行や商業施設にある田の字型に組まれた液晶ディスプレイがイメージしやすいと思います。

・インタラクティブサイネージ
一方的に映像を放映するだけでなく、視聴者の動きを検知し映像が変化するサイネージを指します。
検知には主にタッチパネル、カメラ、赤外線センサーなどが用いられます。
案内マップや多言語表示に使われることが多いです。

・タッチディスプレイ(タッチパネル)
スマートフォンのように指で触れて操作ができる機能。
タッチを感知する方式に種類があり、「赤外線式」「静電容量式」「抵抗膜式」などがあります。この方式によって「手袋越しでも反応する」「誤入力しづらい」「屋外利用可能」など特徴が異なります。
一口に「タッチディスプレイ」と言っても設置場所や用途により選ぶべき製品は異なります。

・屋外用
デジタルサイネージは名前の通り機械なので、基本的に屋内専用です。
屋外用のデジタルサイネージは防水・防塵のケーシングがされており、また直射日光の明るさに負けないよう高輝度に作られています。
そのぶん屋内用に比べて値段が高い、重量が重い、分厚い、ベゼルが太い、製品が少ない、などの弱点があります。

・輝度
輝度とは光源から出る光の強さを示す言葉で、単位をcd(カンデラ)と呼びます。
一般的なテレビや液晶モニターの輝度が300~450cd程度で、屋外用のLEDビジョンは3000~6000cdほどあります。ロケーションに合わせて製品の輝度を選びましょう。

・ルーメン
lm(ルーメン)は光源から出た光の量を表す単位で、プロジェクターの明るさを示すときに使われます。
単位が違うため輝度(カンデラ)とそのまま比較はできません。
また光そのものではなくスクリーンや壁に映った映像を見るため環境に左右されやすいのも特徴です。

・HDMI
モニターと配信機器を繋ぐ現在主流の規格です。ご家庭のテレビをBlu-rayプレイヤーやゲーム機と繋ぐときに使っているケーブルがHDMIケーブルです。
ほとんどの機器・モニターが対応しており製品も多いので使いやすい規格ですが、長距離接続を行うと信号の減衰によりエラー(ノイズが混じる、映らないなど)が起きやすくなります。
専用の光ファイバーHDMIケーブルを使うか、延長機(エクステンダー)を使うことで長距離接続が可能になります。
データが大きくなるほど減衰もしやすくなるので、特に4K配信を行う場合はケーブルにも気を付ける必要があります。

・LANケーブル
有線でインターネット接続するときに使用するケーブルのことです。CAT(カテゴリ)という基準があり、最大通信速度と伝送帯域が異なります。
数字が大きいほど高性能・高価格になりますので、用途にあったCATを選んだ方がお得です。
Wi-Fi(無線LAN)と比べると通信速度が速く、また接続が安定しているという利点があります。

・Wi-Fi
「モデム」と「ルーター」という機器を使って無線でインターネットに接続する技術です。モデムに繋ぐ有線LANは必要ですが、数十メートル以内のパソコン、スマホが無線でインターネット接続できます。
複数の機器へ同時に接続できるのが大きな利点ですが、壁や床など障害物をがあると電波が弱くなるという弱点があります。

・AR
「Augmented Reality」の頭文字で、日本語では「拡張現実」と翻訳されます。
スマートフォンなどのカメラを使い、カメラに映る現実の世界にコンテンツを投影することで「そこにない物がある」ように見せる技術です。近年では「Pokemon GO」が最も有名でしょうか。
アパレル店でカメラで映したお客様に洋服を投影し、気軽に試着を試せるサービス等に活用されています。


LED関係の用語

・LED
LEDとは「Light Emitting Diode(ライト・エミッティング・ダイオード)」の略称で、「発光ダイオード」とも呼ばれます。
「青色LED」を開発した日本人科学者が2014年のノーベル物理学賞を受賞したニュースも話題になりました。

・LEDビジョン
LEDビジョンとは三色のLEDを利用したフルカラーディスプレイを指します。
LEDビジョン以外にも、呼び方として「LED表示機」、「LEDディスプレイ」、「LED看板」、「LEDモニター」などがありますが、プロテラスでは「LEDビジョン」で統一しております。
液晶ディスプレイと違いカラーフィルターを通さず発光するため、輝度が高く消費電力も少ないという特徴があります。

・ピクセル
赤・緑・青の3色ひとかたまりを1ピクセルと呼びます。このピクセルが集まってLEDビジョンを構成しており、画面を近くで見ると点描のようになっていることが分かります。
街中で見かけるLEDビジョンで、黒い点が見える場合は何らかの原因でピクセルが不点灯になっている、というわけです。

・ピッチ(ピクセルピッチ)
ピクセル同士の間隔を指します。これが狭い(密度が高い)ほど高画質(高解像度)ということになりますが、ピクセル数が増えるため価格も高額になります。
一般に「ピッチ数×1.1m」が最適視認距離(10mmピッチなら11m)となります。

・半減期
LED素子を封入している樹脂は、熱や紫外線などの要因でくすみ、光量が減少していきます。
輝度が初期の半分になるまでの時間を「半減期」と呼び、LEDビジョンでは約5万時間と言われています。
設置環境(寒暖差、風塵、塩害など)と放映コンテンツにより半減期は異なりますので、目安として捉えてください。
実績では10年、15年と点灯しているLEDビジョンもあります。

・砲弾型
名前の通り砲弾型に成形された樹脂にLED素子を仕込んだ物です。イルミネーションに使われる電飾をイメージすると分かりやすいかと思います。
LEDビジョンの初期には使われていましたが、樹脂が大きくピッチが広くなる(16mm)ため近年はあまり使われていません。

・SMD
Surface Mount Device(表面実装)の略称。光の三原色(赤・緑・青)の発光ダイオードを四角い球に埋め込み、その球を基盤の上にハンダ付けする方式です。
近年主流となっている方式で、基本的に「LEDビジョン」と言った場合にはSMD方式の物を指します。

・GOB
Glue On Board(グルーオンボード)の略称。LEDビジョンの表面に特殊な樹脂をコーティングすることによりピクセルの欠けを抑制したり、頑強にすることができます。
GOB加工したLEDビジョンは人が上に乗っても大丈夫なので、床用LEDビジョンとして使うこともできます。別途でタッチセンサーを組み込めば「踏むと映像が反応するLEDビジョン」を作ることができます。

・COB
Chip On Board(チップオンボード)の略称。アルミ基板に直接LEDチップと配線・樹脂を貼り付けることで高輝度と放熱性能を実現する方式です。
通常のLEDパネルより高価になるためまだあまり設置されていない製品です。

・Mini-LED
通常のSMDチップに対して4 in 1(2×2)のminiLEDチップを実装したものです。耐衝撃性が高く、色の均一性、コントラスト、色域に優れています。リフレッシュレートが高いためカメラで撮影しても走査線が出づらく、映画撮影の背景にも使われ始めています。


液晶ディスプレイ関係の用語

・グレア ノングレア ハーフグレア
液晶ディスプレイの表面にあるフィルムの処理についての違いを指します。
グレアは「光沢液晶」とも呼ばれ、コントラストが明瞭で鮮やかなのが特徴です。ただし外光が映り込みやすく、また画面が傷つきやすいというデメリットもあります。
ノングレアはグレアと比べコントラストが不明瞭で白っぽく見えてしまいます。しかし映り込みが少なく、またグレアに比べて画面も傷つきにくく拭き掃除などもしやすいという特徴があります。
ハーフグレアはその名の通り、グレアとノングレアの中間のような特性があります。
デジタルサイネージとして使う際にはグレア液晶を選んでしまうと照明が映り込んで視認性が悪くなってしまう可能性があります。

・ベゼル
ベゼルとは「枠」や「額縁」を指す言葉で、液晶ディスプレイでは外枠部分のことを指します。「フレーム」とも呼ばれます。
骨格にあたり、映像の表示されない領域なためベゼル幅が太いと不格好に見えます。逆にベゼル幅が細い(狭ベゼル、スリムベゼル、ベゼルレスなどと呼びます)とディスプレイサイズが大きく見えたり、マルチモニターした際に繋ぎ目が気にならないなどのメリットがあります。
ただしベゼル幅が細くなればなるほど衝撃には弱くなります。

・VESA
VESA(ビデオ エレクトロニクス スタンダーズ アソシエーション)とは液晶ディスプレイの背面にある金具を取り付けるためのネジ穴の間隔を指します。
「200×200mm」のように表記し、ディスプレイが大きくなるほどVESAも大きくなります。
金具を購入する際には耐荷重だけではなくVESAが合致しているかを確認しなければなりません。

・天吊り
天井にパイプを固定し液晶ディスプレイを取り付ける設置方法を「天吊り」と呼びます。
細かな角度調整ができる物や、1つの金具で複数台の液晶ディスプレイを取り付けられる物など様々な製品があります。
天井の内部に入ったり、重さに耐えられるか確認したりと、専門の知識が必要なので必ずプロに取り付けてもらいましょう。

・壁掛け
壁に金具を取り付け、固定する設置方法を「壁掛け」と呼びます。
薄型で角度調整ができない物、パンタグラフ状に伸縮して細かな位置調整ができる物、マルチモニター用に複数台固定できるようになっている物などがあります。
壁の耐久性の確認や、支柱に沿って固定する必要があるためプロに取り付けてもらうのが安全です。

・スタンド
自立式のスタンド金具に液晶ディスプレイを固定する設置方法を「スタンド」と呼びます。「液晶スタンド」「モニタースタンド」「ディスプレイスタンド」などと呼びます。
イーゼル型、キャスター付き、上下昇降機能付きなど様々な製品があります。
組立式家具のような感覚で取り付けられ、工事も不要なので導入が非常に簡単です。


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