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0364 - おしごとわたしごと初開催(つづきのつづき)

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これまた前回のつづき

イベント「おしごとわたしごと」の初回は想定以上の賑わいで成功したと思う。もちろん反省点も多く「もっとこうすれば良かったな」や「もっとこうしたほうが有意義な時間になるな」という発見については次回開催に活かしていきたい。

さて、イベント自体は17:30〜18:30の1時間で終わったのだが、すぐ帰る高校生は少なく、むしろ「もっとお話聞かせてください」といった面持ちで積極的に大人に声をかけてくる子が半数以上を占めていた。(*最後の生徒が帰宅したのは20:00だった)

かくいう自分も、数名の子から順番に声をかけてもらい、本編終了後のアフタートーク的なカタチでコミュニケーションを楽しませてもらった。

そのうちの1人、某高校の女子生徒さんとのやり取りが特に印象に残っている。

彼女は、将来は障がい者をサポートする仕事を希望しているとのこと。具体的に何をする(何ができる)まではまだ考えられていないが、ハンディキャップ(または強い個性)を持った人たちが、社会の中で理不尽さや不便さを感じずに生きていけるよう、手を差し伸べたりチカラになったりできる仕事をしたいのだそうだ。まさに、数年後の社会に誕生する天使の卵さんだ。

僕の仕事の肩書き(クリエイティブディレクター)や、プロトペラが掲げている「企画会社」という事業形態に興味を持ってくれたようで「それってどんなことをしてるんですか?」とストレートに質問された。

ざっくり答えると「何をするか考えて、考えたことをカタチにする会社」だが、これではざっくりしすぎている。

もう少し具体的に言うと「目的は何なのかを明確化する」「いつまでに何をするかを明確化する」「提供する商品やサービスの価値を再定義する」「その価値はどんな人のどんな嬉しい(楽しい)を生むのか考える」「その人に届くカタチ(手段)を考える」といったもの。

ただ、このまま説明しても高校生にはピンと来ないだろう。なので、この子がなりたい「障がい者サポートで例えてみるとね」という方向で説明してみた。

障がい者の方々をサポートする方法は、直接的な介護やサポートだけではない。

こういう状況で困っている人がいるんですと幅広く知ってもらう記事や発信を行う記者やライターになることもサポート。そういった記事を載せるメディアに関わって「多くの人に現状(現場の声)を知ってもらう機会を作る」こともサポート。建築会社に勤めてバリアフリーの施工を行うのもサポート。行政に入って障がい者に優しい仕組みや制度を作る(運営する)のもサポート。

間接的にでも「こういう人に喜んでもらいたい」と思って出来ることは沢山考えられる。で、そういう「何ができるかな」や「何をしようかな」を明確化するのもプロトペラの事業の1つなんだよと説明してみた。

すると、その子の表情が「わあー」と明るくなり「そういう視点は全然無かったので、いろいろ知れてすごく嬉しいです。自分には何ができそうかを考えてみます。今日は来て本当に良かったです」と、こちらからすれば最高すぎる言葉を頂戴した。むしろ、来てくれてありがとうと声を大にして言いたいのはコチラである。

何かを考えたり決めたりする際に、些細なことでも「知ってるか知らないか」で得られる(導き出せる)結果の差は大きくなる。ほんのちょっとの「新しく知った事」が何かの突破口になったり、大きな成果に繋がるきっかけになることは多々ある。なので、多彩な人と話すのって大事だし、本を読むのも大事だし、様々な経験をするってのも大事。もちろん、何か1つを突き詰めたり、長く続けることで得られる事もある。要するに「今の自分には無い知見に触れる」ことは、未来に向けた可能性を着実に広げてくれる。

この彼女が今回「おしごとわたしごと」に足を運んでくれたという小さなきっかけが、未来を良い方向へ大きく動かす流れに繋がれば、こんなに嬉しいことは無い。

やはり「大人と学生が交流する機会」は地域の今後を作る上でも重要だなと強く感じた。人それぞれ、必要となる要素も人それぞれ。絶対の正解が無い分、学生が今のうちから少しでも多くの人と交流できる場として「おしごとわたしごと」が長く続いていけるよう、引き続き頑張っていきたい。

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