見出し画像

0363 - おしごとわたしごと初開催(つづき)

t= 5 d= 5

前回のつづき

今回「おしごとわたしごと」では、参加してくれた高校生には入場時にアンケートに協力してもらった。全部で4項目。

【質問1】
いま、どんな仕事に就いてみたいと考えていますか?

・公務員
・教員
・医療関係
・サラリーマン
・経営者
・その他(未定含む)

【質問2】
将来、どこで働きたい(生活したい)と考えていますか?

・地元(掛川周辺)
・静岡、浜松くらいの街(県内の都市部)
・名古屋、東京などの大都会(日本の都市部)
・海外

【質問3】
今日のイベントで期待していることは?

・働いている人の考えていることを知りたい(想い)
・働いている人がどんな生活をしているのか知りたい(給料、生活)
・働いている人の仕事の内容(どんな仕事)
・地元の良さについて知りたい(自分が知らない世界を知りたい)
・逆に、高校生のことをもっと知ってほしい

【質問4】
いま、恋をしていますか?

・はい
・いいえ
・ないしょ

で、実際に回答してもらった結果がコチラ。

質問1、どんな仕事に就いてみたいかについて、公務員が数名いるのは予想できたが「サラリーマン」がゼロというのは意外だった。親から「ちゃんと勉強していい会社に入りなさない」と言われていれば、サラリーマン=会社員を選択する生徒もいそうなものだが・・・と書いていて気づいたのだが、もしかしたら「サラリーマン」て書き方が悪かったのかもしれない。素直に「会社員」て書けばよかった。次回へ向けた反省点が1つ増えた。

医療関係を選んだ子の1人は「看護師」と答えてくれた。そうなりたいと思うきっかけを尋ねたところ、お母さんが看護師で、人の役に立つ仕事なんだなと小さな頃から身近で見ていたからとのこと。親の姿に憧れを持って同じ職業を目指すって、その言葉だけで感動して涙が出そうになる。

その他を選んだ子の半数は「未定」寄りだった。1人「声優」と答えてくれた男の子がいた。アニメを観て「声で演技する」ことにカッコいいと感じたのが理由だそうだ。何かに感動して、自分もその感動を生み出す側になりたいっていう「憧れ」が動機になっているのは健全で素晴らしい。

質問2、どこで働きたいかについて「海外」がゼロなのが意外だった。名古屋や東京といった日本の大都会よりも、静岡や浜松といった県内の都会のほうが多いという結果も含めて、新型コロナの影響で「近くがいい(そんなに遠くに行きたくない)」と感じている子が増えているということだろうか。

事実、地元の本屋さんの話によると、今年は静岡県内の大学の赤本が驚くほど売れているそうだ。進学する場合も「県内」を選択する割合が増えている。この傾向をふまえると、働きたい場所で県内を選ぶ比率が高くなるのも自然だろう。

もしかしたら、新型コロナの影響以外にも、昔に比べて「大都会に出なくても楽しいことや物は充分に手に入る」という時代の変化も関係しているのかもしれない。この辺りはとても興味があるので、次回以降の開催でより深堀りしていきたい。

質問3、イベントで期待していることは「働いている人の想い」以上に「給料や暮らし」または「地元の良さ」を知りたいという結果となった。実際に地元で仕事をすることで自分がどうなるのか、イメージを掴みたいということなのだろう。

イベント後半は「少人数」と「大人数」でグループ分けして高校生と大人の交流タイムを設けたのだが、少人数グループではストレートに「給料っていくらもらえるの?」という質問が飛び出していたようだ。

ちなみに、暮らし方に関連することで、自分が進行役を努めた大人数グループで「どのくらいの頻度で家族と一緒に出かけてる?」と訊いてみたのだが、多くの子が「年に数回」と答えていた。ペース的には季節に1回くらい。一緒に浜松やららぽーとなどに買い物に行って、その流れで外食して帰るとのこと。もっと多いのかと思ったが「家族と出かける」となると、このくらいの頻度らしい。高校生にもなれば「友達(恋人)と出かける」ほうが圧倒的に多くなる。振り返ってみれば自分もそうだった。

さて、問題の質問4、いま恋をしていますか?だが、さすがに「ないしょ」という罠、、、ではなく欄を選ぶ子はいなかった。「ないしょ」に貼る=少なくとも「してない」わけではない=要するに「してる」ということになるカラクリには簡単に気づかれたようだ。

予想では半々くらいになるかなと思っていたが「してない」の割合が勝っていた。変な言い方だが、恋人がいて現在進行形で楽しい子は、学校帰りにこういうイベントには来ないだろう。裏を返すと、この場に来てくれる子へのアンケート結果としては全く不自然ではないのかもしれない。

ダメ元で「してるって方を選んだ人は?」と挙手を求めたところ、素直に数名の子が手を挙げてくれた。どんなデートしているのかなと突っ込んで訊いてみたところ、電車に乗って浜松や静岡へ遊びに行ったりするのだそうだ。車にはまだ乗れないので、ららぽーとやイオンといった郊外へデートで行くことは少ない模様。また、自転車に乗って近場でデートするということも滅多に無いらしい。同級生の家族や近所の人に見られたりするのが恥ずかしいので、電車に乗ってわざわざ遠くへ出かけるのだそうだ。その感覚すごく解る。

そうそう、「恋してる」を選んでくれた男の子の1人が「最近フラれちゃったんです」と告白して、予想しない角度で場が盛り上がった。付き合っていた同級生女子から別れを告げられてしまったのだが、まだ好きで諦められないらしい。本人は明るく語ってくれたが、表情にはどことなく悲しさが漂っていた。正直に話してくれてありがとう。まだまだ人生はこれからだ。驚くほど多くの人と出会う。未来は長いぞ。

会場に来てくれたのはたった15名前後。少ないサンプルかもしれないが、それでも「リアルな声を直接聞ける」という機会はとても貴重だ。自分たちの時代から変わらないこと、明らかに変わったこと。アンケート結果&そこを深堀りしたやり取りだけでも、新しい発見のオンパレードだった。

17:30に始まったイベントは予定通り1時間後の18:30に終了したのだが、その後も会場に残り積極的に大人に話しかける子が多く、最後の生徒が帰っていったのは、そこから1時間半後の20:00。イベント本編よりも「アフター」のほうが長くなるのも嬉しい誤算。

そのアフターでのやり取りについては次回に。

(更につづく)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?