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免疫項目の三つ目!T細胞増殖とは??

昨日までに、免疫項目として、好中球貪食能、NK細胞活性を見てきました。今日は3つ目のT細胞増殖についてです。

T細胞とは血液中の白血球のうちリンパ球の一種です。血中リンパ球の60%~80%を占めています。免疫応答の司令塔ともいうべき細胞集団で、胸腺(thymus)で作られるため、Tの頭文字を取ってT細胞と名付けられました。

T細胞はキラーT細胞とヘルパーT細胞の2種類に大別されます。

キラーT細胞はウィルス感染細胞やがん細胞を殺傷し排除する細胞性免疫に関わります。ヘルパーT細胞は外部からの侵入者(抗原)の刺激に応答して、他の免疫細胞のはたらきを調節する司令塔の役割を果たしています。

このT細胞は、ひとつひとつのはごく限られた相手しか攻撃出来ないのですが、体内には膨大な数のT細胞があり、全体としてはどんな病原体でも対応できると言われています。

それは、T細胞受容体というたんぱく分子を表面に出しており(T細胞の目と言われる)、ひとつの細胞には1種類なのですが、細胞ごとに違う受容体を出していて、数百万とも言われる異なるものを認識できるT細胞が存在します。

T細胞は胸腺で作られると冒頭で申しましたが、その胸腺で増殖し何段階もの分化を経ることで、成熟したT細胞へと育っていきます。

これがT細胞増殖と言われるもので、免疫の3つ目の項目にあげられるものです。

明日は、最後の免疫項目でIgA濃度についてです。