第57回理学療法士国家試験午前2ー診療記録ー
第57回理学療法士国家試験を1問ずつ解説。
私がどういう手順で問題を解いているかを解説しています。実戦で役立てると思います。
音声を聴きながらがおすすめです。
〈Spotify〉
それでは参りましょう!
勝因
問題指向型医療記録という言葉は知らなかったのですが、「assessment(評価)」という単語を見て「SOAPのことか」と思いました。
SOAPとは
S:Subject=主訴、訴え、話していたことなど
O:Object=検査結果など客観的な情報
A:Assessment=SやOから考えられること、評価、解釈など
P:Plan=治療、介入
これらの頭文字です。
問題では5番が、Oをもとに解釈しようとしているのでAssessmentになります。
予想される間違いパターン
まずSOAPを知らないとAssessmentという言葉がわからず判断ができない可能性があります。
特に学生だと学内で記録の仕方は教わらないと思いますし、実習先でSOAP形式での記録を求められた人くらいしか知らないのではないかと思います。
今回の問題では、5番だけ少し長く書かれていて、評価っぽいのでそれで判断できたかもしれませんが、強いていうなら1と3を選んでしまうかもしれません。
現役のPTでもそうですが検査=評価みたいに捉えている場合があります。
検査は「〇〇テストが●点だった」という事実を言います。
評価は「〇〇テストが●点だったから転倒リスクがある」という解釈を言います。
正直、検査と評価をごちゃごちゃに使っていても日々の業務にそんなに支障はありませんが、SやOは同じでも持っている知識や思想の違いでAが変わる可能性があります。
これが症例検討などで、まとまらないディスカッションになってしまう原因になり得るので、学生や新人を教える立場の人は覚えておいた方が良いと思います。
もちろん学生の皆さんも国家試験に出てきていることなので覚えておいた方が良いでしょう。
前回記事
第57回理学療法士国家試験午前1問目
※第57回理学療法士国家試験、第57回作業療法士国家試験の問題および正答について(厚生労働省)を加工して作成
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp220421-08_09.html
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