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PTEアカデミック 概要と対策

はじめに

はじめまして。筆者のKayと申します。私は現在オーストラリア・メルボルンにて永住権所有者として生活しています。私が永住権を申請した時、申請ビザはポイント制を採用しており、当時の私のスコアでは永住権招待に満たなかったため、英語の試験で高得点を取り追加ポイントを得る必要がありました。

ピアソン - PTEアカデミック

私はピアソン社が提供するPTEアカデミック(以下PTE)という英語試験を受験することに決め、数か月の準備を経てPTEオーバーオール86点(満点は90点)、各セクション79点以上を獲得することができました。

試験対策していた2017年当時はPTEに関する日本語での情報が皆無に等しく、ずいぶん苦労したことを今でも覚えています。2018年現在では日本語によるガイドブックは公式ガイドのみしか存在せず、IELTSやTOEFLや日本英語検定など、他の英語資格試験と比べても対策方法がいまいちわかりにくい状況にあります。

現在は運営しているブログ「PTE ACADEMIC JP (pte-academic-jp.com)」を通してPTE受験者の方にアドバイスをしていますが、まとまったフォーマットで読みたいという声を複数いただきました。

この本はPTEを受験する皆さんのための対策本です。ブログを通して50名以上の受験者の方と交流させていただき、この経験を通して分かった日本人特有の弱点なども記してあります。

第1章ではPTEアカデミックの概要についてまとめました。
第2章では具体的な試験内容についてまとめてあります。
第3章では各セクションの解説と対策方法をまとめました。
第4章ではサンプルテストについてまとめました。
第5章ではPTEアカデミックの受験申込方法についてまとめました。
第6章では必要スコア別の対策方法をまとめました。
第7章では今一度注意することをまとめました。

この本を通して、受験者の皆さんが目標スコアを獲得できれば幸いです。

1.PTEアカデミックとは - 大学入学や永住権申請に使用可能な英語試験です

PTEアカデミックとはピアソン社が提供する英語検定試験です。比較される英語試験としては、ブリティッシュ協会のIELTSやEducational Testing Service(ETS)のTOEFLなどが有名ですね。

PTEはコンピューターベースの試験です。2009年開始と歴史が浅いですが、近年受け入れ教育機関が増加傾向にあり、注目が集まっている英語試験です。例えばオーストラリアでは、ほぼすべての教育機関でPTEのスコアを英語能力証明として使用できます。また2018年7月現在、永住権申請の際に英語能力ポイントしてPTEのスコア結果を提出できます。こういった背景により、オーストラリアではIELTSと並び人気の英語試験になりつつあるのです。

受け入れ機関は以下のリンクより調べることができます。

ピアソン | PTEアカデミック - 受け入れ機関の検索
https://pearsonpte.com/the-test/who-accepts-it/

ピアソン | PTEアカデミック - 最新受け入れ機関
https://pearsonpte.com/latest-university-acceptance/

ここで簡単にPTEの特徴をみていきましょう。

コンピューターベースの試験
コンピューターを使った試験です。そしてスコア計算はすべてコンピューターによって行われます。スコアは10~90点です。

結果は早ければ24時間で受け取れる
オンラインにて結果を確認できます。通常は24時間〜5日の間に結果が送られるようです。

試験結果のスコアレポートには二つのスコアが表示される
Communicative SkillsとEnabling Skillsという二つのスキルスコアが確認できます。基本的にはCommunicative Skillsのスコアが英語能力証明の指標として使われています。

前日予約可能
会場によりますが席が空いてさえいれば前日予約することも可能です。

他の英語試験と比べ特に日本語ベースの情報が少ない
また日本語による対策コースはほとんど存在しないようです。

受験会場が少ない
2018年現在日本では東京と大阪の2ヵ所のみです。

受け入れ機関が比較的少ない
新しい検定なのでTOEFLやIETLSに比べると受け入れ機関が少ないです。ご自分の志望校が受け入れてくれるかの確認は必須です。

1.1 海外の大学などの高等教育入学に使用可能

海外の教育機関へ入学する際、殆どの場合は英語力証明を提出する必要があります。受入機関次第でPTEもほかの英語試験と同様に使用できるケースがあります。まずはご自分の応募する教育機関がPTEのスコアレポートを受け入れているかどうか確認しましょう。

ピアソン | PTEアカデミック - 受け入れ機関の検索
https://pearsonpte.com/the-test/who-accepts-it/

ピアソン | PTEアカデミック - 最新受け入れ機関
https://pearsonpte.com/latest-university-acceptance/

1.2 ニュージーランド&オーストラリアの永住権申請に使用可能

2018年7月現在の情報になります。

オーストラリア
オーストラリアの移民局はPTEのスコアを受け入れています。以下は移民局が定めるスコア別の英語の習得度を表しています。

Functional - 全セクション30点以上
Vocational - 全セクション36点以上
Competent - 全セクション50点以上
Proficient - 全セクション65点以上
Superior - 全セクション79点以上

参照元


ニュージーランド
ニュージーランドの移民局はPTEのスコアを受け入れています。PTEのスコアがオーバーオール58点以上で英語能力資格として認められます。

参照元


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