月曜日記 Part3

一月二十五日 月曜日

 また今週も、思い出しながら日記を書く。

 十九日の火曜日は、仕事で少し失敗をした。というより、後輩の失敗の責任を取って部長に私が怒られた。最中には「なんで私が……」なんて思っていたけど、「オセッキョウ」が終わって席に戻る頃には「私が怒られることでSさんは泣かされずに済んだし、今度から私に迷惑かけないようもっと気を付けよう、と思ってくれるかも」と考えていたら、なんだか良いことをした気分になった。


 二十日の水曜。Sさんが私にチョコクッキーをくれた。甘い物が好きなので嬉しかったし、きっと昨日のお礼なのかと思ったら余計にテンションが上がった。昼休み、Kとご飯に行った時、その話をしたら「よっ、大明神!」とよくわからない褒め方をされたが、悪い気はしなかった。


 二十一日の木曜。忙しかった気がする。確か、夕飯にカレー食べた。多分。


 二十二日の金曜。仕事上がりにKに誘われて飲みに行った。いつもの串焼きのお店。Sが、どうやら「Rさんが、ちょっと私の代わりに怒られたくらいで、いい先輩でしょ、ってドヤ顔しているのがウザい」などと私の悪口を言っていたらしい。KはSを諭して、軽く叱ってくれたらしいが、どうにも腹の虫が治まらない。あの時の、「オセッキョウ」をされていた私の感情を返せ、もったいない。Sのこと、二度と庇うものか。そう誓った。はずだ。

 正直、あの日は一通りKに愚痴を言いながらどんどんお酒が進み……気が付いたら自室のベッドにスーツのままで倒れていたので、途中からの記憶に自信がない。


 二十三日、土曜。頭痛。


 二十四日の日曜。土曜をまるまる無駄にしたので、絶対にアクティヴに過ごそうと決意した。……決意しただけで一日が終わった。


 今日。月曜日。Rと一言も喋っていない。Rが何も言って来ないのも腹が立つが、今更謝って来られても「謝られたら許さないといけない」という不文律に縛られて、怒ることすら出来なくされるよりはマシだと思った。本気で怒っていても、軽い謝罪ひとつで「許す」を強要されるなんて不自由だ。「許さない」自由があっても良いと思う。そうなったらどのように解決したら良いのかわからないけど、とにかく私はまだしばらく、Rに対して怒っていたい。


おわり



 今週も月曜日記を書くことが出来た。先週よりもよく覚えている気がしている。ただ、先週は「日記に書くためにアクティヴになれる!」だなんて言っていたにも関わらず、今週分を読み返すと見事に職場関連の話しかないし、土日を両日とも無為に過ごしてしまっている。これはまずい。

 手帳の、今週の土日のところに「なにがなんでも出かける!」とメモしておいた。

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