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ビタミンB1(チアミン)について

どうもNOVASTヘルスコーチの中村直樹です。
今回はかの有名な『江戸患い』の原因にもなったビタミンB1(チアミン)について紹介いたします。

ビタミンB1とは

ビタミンB1はチアミンというかわいい名前の補酵素です。
大きな役割は以下の4つです。

  1. エネルギ―産生

  2. アルコールの分解

  3. 脳神経の神経伝達

  4. 肉体疲労や食欲不振の回復

ビタミンB1不足は江戸患いを起こす

冒頭に述べた江戸患いとは3番目の神経伝達に関わる問題です。
神経伝達がうまくいかず、脚気になってしまうというチアミン欠乏症のことです。
脚気とは膝にある腱を叩くとピコンと脚が動く『腱反射』が消失することで有名な疾患です。
膝だけでなく全身の筋肉にはこの腱反射のセンサー(筋紡錘)があり、どの筋肉でも急激に伸ばされると腱反射が起こります。
脚気ではこの腱反射が起こらないので、運動が著しく制限されます。

江戸時代、玄米を主食としていた地方の大名が参勤交代で江戸に行くと、白米を食べるようになり脚気になったそうです。
もちろん、江戸に住む将軍や、周囲の上流階級の方々も患っています。
脚気の恐ろしいところはこのような骨格筋の問題だけでなく、心不全や、それに伴う全身性の浮腫が起こるところにあります。(衝心性脚気)

現代食でビタミンB1不足になる危険性

ご注意いただきたいのが、糖質の過剰摂取で不足してしまうということです。
糖質からエネルギーを作るのにビタミンB1が必要ですので、たくさん摂取することで不足してしまいます。
特にアルコールが好きな方はビタミンB1が不足しないように気を付けて頂く必要があります。
なお、現代食の特徴ともいえるジャンクフードの甘味にはビタミンB1がほとんど含まれません。
代謝に必要なのに、その食べ物にビタミンB1が含まれなければ間違いなく不足してしまいます。
精製された穀物や砂糖、人工甘味料などは控えて頂くに越したことはありません。

ビタミンB1を上手く吸収するためには

ビタミンB1は水に溶けやすく熱に弱いという特徴があります。
そのため、煮汁ごと摂取することがポイントになります。
また、以前紹介した玉ねぎやニンニクに含まれるアリシン(アリイン+アリイナーゼ)と一緒に摂ると『アリチアミン』となって吸収率が増大します。
アリイナーゼはがん予防に効果のある栄養素として、以前紹介させて頂きました。
是非こちらの記事もご参照ください。

ビタミンB1が多く含まれる食品

ビタミンB1はウナギのかば焼き、豚ヒレ、豚もも、豚ロース、玄米、大豆に多く含まれています。
白米には含まれておらず、玄米に豊富であることがポイントです。
玄米を主食にすると、ビタミンB1だけでなく他のビタミンやミネラル、食物繊維も豊富に摂取できるのでオススメです。
ただし、人体に有害なヒ素やカドミウムなども一緒に含まれていますので、炊く前に一晩(12時間ほど)水につけておく必要があります。
こうすることでフィチン酸によるミネラルの吸収阻害や、その他の毒素も軽減することができます。

ビタミンB1欠乏症と過剰症

欠乏症には先に述べた脚気が有名ですが、他にもウェルニッケ脳症、神経痛、筋肉痛、関節痛、末梢神経障害、浮腫、心肥大、心筋代謝異常などがあります。

過剰症に関しては水溶性ビタミンということで尿などから排泄されるため気にする必要はありません。

今回はビタミンB1について解説いたしました。
最後まで記事をお読み頂き誠にありがとうございました。
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