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地元カンパニーについて

以前からご支援させていただいていた長野県上田市にある「地元カンパニー」さんが株式投資型クラウドファンディングの一つである「イークラウド」さんの第1号案件として募集を開始されたというお話をお聞きしました。

https://ecrowd.co.jp/projects/1

社長の児玉さんから美味しいアスパラを送っていただいていたこともあり、何もコメントしないわけにはいかないなと思いましたので、コメントすることにしました(笑)。

地元カンパニーがすごいのは、その社名です。「株式会社地元カンパニー」です。こんなにわかりやすい社名もあまりないと思います。自分の親に説明してもすぐになんとなく理解してもらえる社名ですよね。

ただ、そのサービス内容はいささか説明するのが大変です。法人向けギフトカタログを売ってるということなのですが、そもそもギフトカタログを売るということがどういうことなのかパッとはわかりにくいものです。たとえば企業の株主総会のお土産として、会社の周年行事のプレゼント、ゴルフコンペの景品、といった用途です。個人向けには結婚式の引き出物と言えば伝わりやすいと思います。

ギフトカタログがなぜ地元カンパニーなのか、というと、そのギフトカタログの品物が「地域単位の商品がラインナップされたご当地カタログギフト」なのです。たとえば信州のカタログギフトならばりんごや信州味噌、信州サーモンが商品として選択できるカタログギフトということですね。

地元カンパニーがすごいのは、このご当地カタログギフトを日本中の都道府県取り揃えているというところと、生産者の人たちと直接つながっていて、旬の生鮮食品などもカタログに掲載しているというところです。そして、それらの商品は生産者から適切な時期に直送されてきます。

たとえば、長野県のカタログギフトには「八ヶ岳 生とうもろこし」という商品がありますが、ちょうど今頃の夏が旬の食べ物です。この商品をカタログギフトから選択すると、旬の時期に合わせて商品が送られてくるのです。仮に冬の時期にこの商品を注文したとしても、届くのは夏なのです。

児玉さんはこの仕組みを自分たちで一から作り上げてきています。カタログそのものを作るために取材、撮影、ライティング、編集、デザイン、印刷といった工程も自社内製です。商品の注文を受付けて生産者に引き取りに行く仕組みも独自に作り上げています。

会社設立からしばらく経過した後にこのような株式投資型クラウドファンディングに挑んでおられますが、それは、こういった仕組みがやっと形になり、どんどん拡大していくというフェーズに入ってきたからなんだと私は勝手に解釈しています。逆に言えば、せっかく仕組みをここまで作り上げてきたのに、ここで投資せずに規模を大きくできなければ、これまでの投資がもったいないのです。

もっと生産者を増やすリソースが欲しい、品数が増えればもっと営業して売上を拡大するリソースも欲しい、そうすると注文も増加するのでそれを回すオペレーションのリソースも欲しい。そうですよね、児玉社長。

一つ、気になるところとしては、これからの拡大フェーズには、児玉さんとは違うスキルの人が必要になる気がしています。ゼロから1を作る人と、1から10にする人は筋肉が違いますよね。早くそういう方々を採用し、児玉さんからその人たちに役割を渡していけるようになるといいな、と感じています。

あ、しまった。50万円投資しないと株主優待のアスパラがもらえないんだった。

パブリカ 伊藤

追記(2021年5月)

新型コロナの中でありながら、順調に売上を伸長させ、メンバーの方々も順調に増えておられます。仕入れ先の拡大や業務の効率化にも積極的に取り組まれておられます。すごいなあ。

ちょっと気になることとしては、実態は存じ上げませんが、やはり児玉社長の力がまだまだ必要な感じがしています。もっと会社の役割を誰かに移管しつつ、児玉さんはもっと先のことに目を広げられるといいんだろうなあ、と思いながら拝見しています。

ぜひ今度ものづくり新聞とは直接つながらないかもしれないのですが、インタビューしたいです。





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