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はじめての島根

宿泊は出雲市内でした。栄えているのは松江駅前のほうですが、宿泊施設がたくさんヒットしたのは出雲市駅周辺だったからです。前回の説明どおり、松江水郷湖上花火大会のために松江駅周辺は混雑していて、おそらく近隣に宿を予約している人も多いだろうという予想もありました。

出雲市といえば、島根県で最も有名な観光名所である出雲大社があるのですが、意外と出雲市駅から遠いので断念。松江に行くことにしました。結局、出雲では温泉と宿泊のみ。

あ、2日めはネカフェではなく格安ビジネスホテルです。見知らぬ土地でやる『一日外出録ハンチョウ』ごっこはめちゃくちゃ気持ちいい。就寝……!格安ビジネスホテル……!(※よくわからない人は飛ばして読んでください)俺たちの大手チェーン、その名もスーパーホテルである。

就寝……!格安ビジネスホテル……、をやる前に、さすがに初日はノー風呂ネカフェ泊まりな上に砂丘を歩き米子駅前の草むらを歩きそのまま島根県内に連れてきたくっさい身体をどうにかしたい。

お隣にある銭湯「らんぷの湯」が割引料金で入れるとのこと。位置的にはすぐそこなのに入り口がよくわからず、出雲市駅前をぐるりと歩く羽目になる。方向音痴ここに極まれり。

ようやくみつけた看板。ここから出雲市駅裏へと戻ってなんとか到着。徒歩50秒くらいの距離のはずなのに10分くらい歩いた。

8月4日。最終日。

午前9時ごろに松江駅に到着。松江駅周辺は高層ビルも多く、駅前には飲食店がずらりと建ち並び、駅構内には大規模なショッピングセンターもあって栄えていました。

そんな賑やかな駅前から10分も歩かないうちに、広大な宍道湖の姿がお目見えします。

こんなところで花火大会があったらそりゃテンション上がりますわ。この辺りには祭りとともに営業しているらしい露店のテントがぽつぽつと見えました。花火大会の翌朝にもかかわらずゴミひとつなかった。早朝に誰かが清掃に入っていたのかもしれないけど、それでも完璧にひとつも落ちていなかった。凄い。

地味に長い宍道湖大橋を越えて、30分ほど歩いた先にあるのが松江城。松江駅前からバスも出ていますがあえて歩きました。庭が広い広い。手入れが大変そうだ。5階建ての荘厳な建物ですが、柱は意外と細い。それでも床は全然きしまないのだから凄い。階段はちょっと怖いけど。

松江城は有料ゾーンの天守内も撮影OK。深い井戸が凄かったんだけどその井戸をうっかり撮り忘れてしまいました。 

五層にある天守閣からの眺め。かなりの高台にあり、松江市街と宍道湖が見渡せます。ビルが全くなかったはずの江戸時代には、宍道湖がくっきりと見渡せたことでしょう。あたりに鬱蒼と生い茂っている樹木はもちろん当時からあるもので、根っこの部分がかなりくたびれている木も多かったです。

松江城の裏手は、かつて志賀直哉先生と芥川龍之介先生が住んでいた家(「豪濠の住まい」)があるそうです。が、現在は普通の住宅地。どれが該当する家だったのかよくわかりませんでした。

逆方向に歩いて10分ほどで、宍道湖周辺の温泉街へ。といってもあまり範囲は広くなく、温泉も10軒ほど。夕方からしか開いていないところも多いようでした。

写真はありませんが、朝から開いている日帰り銭湯「ぢとり湯」へ。入浴料350円と激安。アメニティはありませんが券売機で買えます。ボディソープ&シャンプーのセット150円で計500円。

まだ午前11時台という早い時間帯だったからか、お客さんが自分しかいませんでした。湯船を独占状態……。ですが、この日は「アヒル風呂の日」だったらしく、湯船にたくさんのアヒルさんのおもちゃが浮かんでいました。たぶん地元の家族連れの子供を喜ばせるためなのでしょうが、アラサー野郎が午前中にひとりでアヒルさん風呂に浸かっているというのは少しいたたまれない。とはいえけっこう面白かった。小さな銭湯なので湯船は2つだけ。30分ほどで出ました。

温泉街のそばには、島根県ローカルの私鉄、一畑(いちばた)電車の始点である、松江しんじ湖温泉駅があります(ちなみに終点はJR出雲市駅と繋がっている電鉄出雲市駅)。

「しまねっこ」という、ご当地ゆるキャラ。自分は知らなかったのですが、ゆるキャラグランプリ上位の常連で、かなりの人気者らしい。電車内にはしまねっこのぬいぐるみが乗っているらしいのですが見つけられませんでした。

15分ほどで、たくさんの鳥と草花に囲まれた楽園「松江フォーゲルパーク」の最寄り駅へ。あんまり期待しておらず、入場料も1500円と高いのでどうしようかと迷っていたのですが、結果的に行ってみて正解でした。

ていうか、すっげーぞ、ここ。なぜ松江市はもっとここをプッシュしないの?

入って10秒でこの景観です。

パーク内には世界中の鳥たちがたくさん。しかもめちゃくちゃ至近距離で、トキなんかは普通に通路をちょこまか歩いていたりします。追加料金100円でエサやり体験も可能。

周囲の草花も日本にはあまりない珍しい外来種だったりして、写真を撮るのが下手な自分ですらこれだけ良い画が残せます。

ペンギンの散歩やフクロウの飛行ショーも見られます。ただ、10分も経たないうちに終わってしまうので、あらかじめショー会場の近くに早めに着いておかないと見逃してしまう。

素晴らしい場所でした。松江城も宍道湖も迫力がありましたが、時間に余裕があるならここは行っておいた方がいい。特にフクロウが好きなら一生に一度は必ず行くべき。

かなり広いので、最初は30分くらい見て回る予定だったのですが、いやこれ30分じゃ無理、と思い、結局2時間半ずっとまわっていました。それでも飽きない。ていうか1日いられるわ、ここ。

午後2時42分発の松江しんじ湖温泉行きの電車に乗り、3時過ぎに松江しんじ湖温泉駅に到着。そこからJRの松江駅へと歩きました。

3時41分発のアクアライナー米子行きに乗らないとバスに間に合わないので、30分くらいの間に松江駅(松江しんじ湖温泉駅から徒歩20分くらい)に到着してロッカーでカバンを取り出さないといけませんでした。結構ギリギリ。初日みたいに電車のダイヤが乱れていたら詰んでいた……。

正直、高速バスを帰りに使うのはあまりおすすめしません。帰りを特急電車にした方が良かった……。

出雲大社、コナン記念館、水木しげるロード、玉造温泉など、見逃している観光地もあるのですが、ノープランで行ったにしてはいい感じで楽しめたと思います。ただ、帰りを特急にしておけば後半もうちょっと余裕を持てたかも。


最後にひとこと。松江フォーゲルパークはいいぞ。

サウナはたのしい。