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ぷらぷらり日記 2023.2.15 布引の滝/神戸クアハウス

三宮散策の続きです。

↓前回

北野異人館街を抜けた坂道を登ると、洋館ではない和風建築の住宅がいくつかあります。

こんな坂道の向こうの山麓によく家を建てたものだなあと感心してしまうのですが、このあたりは異人館街と違って一般の住宅地であり、ふつうに地元の人が暮らしているので、もちろん入ってはいけません。

が、異人館街との境目がけっこう曖昧で、道に沿っていきなり階段があったりして、入ってしまいそうになる。うっかり谷川さん宅にお邪魔してしまうところだった。

大都会と海と山のコラボ。

しばらく歩くと、港の見晴らし台という場所に着きます。

おお、なかなかの絶景だ。自分のカメラ技術が拙いせいで写真が地味ですが、撮る人が撮ればかなり映えるはず。特に夜景は素晴らしいでしょう。

本当に海まで見えるし、対岸の淡路島っぽいものも見える。

さらに、観光地から近いのに、坂道が結構きついからか、ここには誰も来ない。地元にここがあったら定期的に来て、ベンチで寝転んで読書とかしたい。

ヒールやサンダルの方は北野異人館街にお戻りください。

さて、ここから1キロほど歩くと新神戸駅へと辿り着くらしい。……が。

これまで綺麗に舗装されていたのに、いきなりこのようなガチな山道に切り替わる。落ち葉の掃除もろくにされていないワイルドロード。イノシシ注意や落石注意の看板でめっちゃ脅かしてくる。

たぶんだけど、新神戸駅から行くのがソフトコース、北野異人館街から行くのがハードコース。ハードコースを選んでしまった。

その割には、律儀に100メートル置きに指標が設置されており、道に迷うことはないように配慮されています。むしろこの指標をどうやって設置したのか気になる。こんなところ工事車両は入れないし。

せいぜい1キロ程度なのだから、コース全部に柵を設けてほしかった……。

新神戸駅まであと200メートルを切ったあたりのところからは柵が設けられ、精神的にかなり安らぎます。

なんたってついさっきまで、転落したら一発アウトのところを歩いていたわけですから。  

それにしても、こんな山麓によく新幹線を通したものだな。いや、むしろ山麓じゃないと通せなかったのだろうか。

JR三ノ宮駅を新幹線駅にしたほうが合理的だったように思うけど、住民に反対されたとかの理由があるのかな。実際に、阪急の三宮駅の設置については住民からの反対があったらしい。

いいぞ(語彙力)。

やがて新神戸駅の駅舎が見えてきたのですが、どうも反対側に何かがあるっぽいので、石畳の階段を登る。なんか唐突に登山になってきている。

しばらく歩くと、滝がありました。布引の滝といって、日本三代神滝のひとつに認定されているのだという。

雌滝、雄滝、夫婦滝の3つで構成されていますが、この写真は雌滝。そろそろ陽も暮れてきそうだし、そもそもここに来る予定ではなかったため、他の2つは見送り。

他の2つに関してはよくわかりませんが、雌滝なら新神戸駅から徒歩5分、足が丈夫でなくても頑張れば辿り着ける距離です。柵があって手で捕まりながら移動できるので、さっきの山道みたいにアスレチックではない。    

そしてここもまた、大都会から少し離れたオアシスという感じ。地元にあったら、夏の日の夜中とかに用もなく来たい。

駅名の英語表記は当初は先鋭的だったのだろうけど、令和の今になって見るとむしろレトロを感じる。

さて、新神戸駅に辿り着きました。初めて見るのですが、実にレトロな外観だ。1972年に開業とのことですが、もしかしてその頃から看板が変わっていないのでは?

新 神 戸 駅

この、昭和のテレビ番組のスタッフロールとかで見る、文字間を離すスタイル、何か名前があるんですかね?

新大阪駅や京都駅みたいなクソデカターミナルではなく、ただ地元の駅としてぽつんとある感じ。三ノ宮駅のほうがよっぽど派手である。

神戸市営地下鉄とも繋がっており、1駅で三ノ宮駅に戻れるのですが、今回はあえて徒歩で三宮方面へと戻ります。

山から海へと通じている公園。

新神戸駅前には生田川が流れ、それに沿って生田川公園という全長約1.6キロのクソナガ公園があり、HATに通じているという。

HATというのはHappy Active Townの略で、神戸市中央区の港側の新都心として開発された地区の総称。つまり、この公園を辿って行くと、海辺のほうまで辿り着ける。

山も海も街もある、至れり尽くせりの神戸シティである。HATにはなぎさの湯という良きスーパー銭湯があり、むかし行ったことがある。が、今回の目的地はそこではない。

ちなみに同日朝にポンプの不具合で営業休止していたらしいが、自分が入った18時ごろには何事もなかったかのように営業していた。対応が早い。

神戸クアハウス。

カプセルホテルですが、日帰り入浴も可能。タオル持参なら1100円。タオル付きは1380円。

1階で券売機を買って、靴箱の鍵と交換でロッカーの鍵を渡される。男性更衣室はエレベーターで3階に上がったところ。階段でも移動できますが、館内の構造がけっこう複雑で、初見だとわかりにくいかも。

地下727mより汲み上げた重曹泉、地下1006mより汲み上げた硼酸泉と、2つの天然温泉を楽しめる。重曹泉は見た目はヌメヌメしていそうだけど意外に入りやすく、どちらかというと個人的にはこっちが好き。

ただ、どうもここの常連さんはサウナ目的で来ている人が多いらしく、しばらく待ってみても室内がずっと満員状態から抜けきらず、なかなかサウナへと足を踏め込めない。

とりあえず温泉を楽しんだ後にいったん退散し、下階にある仮眠室でしばらくスマホを弄ることに。仮眠室は充電用コンセントあり。

梅田のニュージャパンと同じで、充電しながら寝そべってスマホを弄ることもできる。いいなここ。泊まりたい。

ふつうのコカコーラの自販機の向かいに、神戸ウォーター専用自販機がある。

さて、仮眠室で北野異人館街のnoteの下書きを書いて、再び浴場へ。今度こそはサウナに入るぞ。

相変わらず盛況ではあったのですが、以前のような満員ではなく、空席もチラホラ見える。チャンスを窺い、なんとか端っこの1段めへ。

サウナの椅子というのは高いところほど高温になるので、本当は2段めが良いのだが、これだけ人気ならば仕方がない。

ちゃんと温度計を確認できなかったのですが、たぶん神徳温泉(大阪北部で最も人気の高い銭湯)の有料サウナと同じくらい(90℃台前半)だと思う。

サウナ内でテレビが視られるのですが、このテレビ、サウナ内ではなく、外の通路に後付けのような感じで設置されています。

そして、布引の水を使用した水風呂へと沈む。温度計がなかったので正確なところは不明ですが、けっこうぬるめ。長く浸かっていられる。

そして、さすが日本三大神滝(ついさっき知った付け焼き刃の知識)の水、実に柔らかく、コシがあり、美味しい(※水風呂の水を飲んではいけません。ちなみに飲用の水は別のところで汲める)。

整い用の椅子は10脚ほど。さっきは満員だったが今回は選び放題。足を置くための踏み台も設置されているので、悠々と足を伸ばせる。

女風呂には高濃度の炭酸泉があるそうですが、男風呂にはなし。その代わり、上階に露天風呂があります。

この時期は寒いので一度しか浸かっていませんが、周りに椅子がたくさん用意されていて、夏場のサウナ後の外呼吸スペースとして最高でしょうな。

館内で買えるほか、浴場のものも500ミリリットルまでなら汲んでいいらしい。

布引の水のペットボトルは館内の自販機で買えます。130円。

滝を見に行く予定は全くなかったものの、源流を見た直後にその水で作られた風呂に浸かり、その水を飲むという贅沢な時間を過ごせました。三宮は大都会でありながら自然も多い。

翌日が出勤日でなければノリで泊まっちゃっていたところですが、残念ながら突発的にいただいた休日だし、そうはいかんのです。

今回は港のほうには行かなかったし、湊川公園の方面にも興味をそそられる温浴施設があるので、まだまだ神戸への関心は尽きない。

いちおう自分は神戸市の生まれではあるのですが、垂水区の舞子地区という、ほぼ明石市との境目の出身であり、実は神戸の真ん中については未知のところが多いのです。

雨の日はやめたほうがいい。

おまけ1。北野異人館街〜新神戸駅でいちばんやべーと思ったエリアがこの、残り400〜200メートルあたり。

ハイヒールやサンダルなどで絶対に来てはいけないし、夜や天気の悪い日に通るのはおすすめしない。

2000年の時点でも地味な標識だったんじゃなかろうか。

おま2。淡路花博会場行きの、たぶんバス停の標識。 

ものすごいヤレ具合で、不勉強な自分は淡路花博というのがいつ頃の開催なのかよく知らなかったので、たぶん昭和後期くらいかな……?などと思いきや、帰って調べてみたら、2000年とのこと。思い切り平成である。

いや、確かに2000年だって、もう23年前なんだけども。しかし、なんだろう、この哀愁……たった20年くらいの熟成で、ここまで渋味を帯びるものなのか……?

最初、ここが神戸クアハウスの入口なのかと思った。

おまけ3。神戸クアハウスの給水所。100円につき2分間(フルで汲めば18リットル)、布引の水を汲める。地元の人は自販機のミネラルウォーター感覚で汲み放題。羨ましい。


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