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クマのプー太郎禁止令

『ドラえもん』と『クレヨンしんちゃん』の放送時間が替わり、夕方の4時半から5時半までの枠になるそうですね。

5時から始まるドラえもんはともかく、クレしんが4時半からって視聴率が取れるのだろうか。あんまり事情はわからないけど、午後2時から4時台ってテレビを視ている人が少ない時間帯だと思うのですが。特に土曜日なので、子供は遊びに行っていることが多そうだし。

小さい頃テレビを点ければとりあえずアニメが映っているチャンネルに替えていた自分は、当然ながら夜7時から8時までのゴールデンタイムのアニメも毎日のように視ていました。たぶんあの頃がいちばんオタクだったと思う。

アニメならなんでも良かったので、少年向けとか少女向けとか全く気にせずに視ていました。もっと言えば、つまんなくても意味がよくわからないものでも視ていました。

その中でも特に印象が深いのが『クマのプー太郎』というアニメ。世界観がシュールすぎて。

常に歌いたがっているカラオケ好きのカラオケざる、幸せを30年間ずっと探しているしあわせウサギ、いつもお互いに同時に同じ台詞を言う双子の兄弟など、とりあえずクセのある変な動物や人間がいっぱい出てきます。双子の兄弟の声優はよゐこのお二人なのですが、それはかなり後になって知りました。

放送時間は水曜日の7時半。その手前の7時の番組は『ドラゴンボールZ』でした。当時の小学生男子のほとんどが視ていたであろうドラゴンボールの次の時間帯のアニメにもかかわらず、『クマのプー太郎』を知っていると言う人にほとんど会ったことがない。ちなみに後番組は同じく当時の小学生男子の多くが視ていたはずの『るろうに剣心』です。  

しあわせウサギとか双子の兄弟とか、あの頃の自分は幻を見ていたのか?もちろんそんなことはなく、インターネットの海の中にはちゃんと、1995年に放送されていたというデータが残っています。全30話ということは、放送されていたのはたった半年間ほど。しかもDVD化はおろか、再放送もされていないとな……。

そして、このアニメが印象に残っている理由はもうひとつあって、というか、こっちの方が主な理由なのですが、……自分が唯一、親に「視聴禁止令」を言い渡されたテレビ番組、だからです。

いちおう断っておきますが、別にうちの親はテレビやマンガに対して特に厳しかったわけではありません。

その頃はまだちんちんやケツを出しまくっていてPTAの目の敵にされていた『クレヨンしんちゃん』は余裕で親と一緒に視ていたし、終了するまでずっと子供に見せたくない番組の常連だった『めちゃイケ』だってふつうに親の前で視ていました。

なぜプー太郎だけをあそこまで嫌っていたのかは、今をもって謎。

主人公の名前が「プー太郎」という今でいえばニートを指す単語であることに何かしら疑念を抱いたのだろうか……。実際はもちろん、あのハチミツが大好きな某D社のアイドル、某プーさんをパロっただけの名前なんですけどね。

ただ、その頃には自分もある程度の知恵を付けていて、実はこっそり録画していたり。

ビデオデッキはテレビ台の下部のケース内にあったのですが、我が家は(当時の家は狭かったので)テーブルを完全にテレビ台にくっつけていて、テーブル越しからはテレビ台の上半分(要するにテレビ)しか見えない仕様だったのです。意外とバレなかった。まあ2回ぐらいでめんどくさくなってやめたけど……。

録画しても親の前では再生できないので、基本的に親の留守中に視ていたのですが、ある時に親に見つかり、ヤバイ、と思いつつも、「しょーもな!」と言われただけで特にお咎めはありませんでした。本当になんだったんだ……。

あと、NHK教育テレビで夕方に放送されていた『はりもぐハーリー』というアニメも大好きだったのですが(主題歌、特に)、誰に訊いても知らないと言われます。知ってる人いる?これもキャラクターがみんな動物で、『おじゃる丸』が始まる前の番組なんですけど……。

サウナはたのしい。