居合刀の重さ

刀禅同好会のお稽古で居合刀を持たせていただいた。

本物の刀とは違うけど、ズッシリ重い。

重いと小手先で使えなくなる。
身体の芯で支えないと、持っていられなくなる。

私は すぐ前掛かりになってしまうんだけど
居合刀の重さを受けとめたら、はじめて

「踵踏んでないと やってらんないわ」って思った。

木刀だと なんだかんだ言って軽いから
前掛かりでも振り回せちゃうんだ。
(振り回しちゃダメですよ)


なんかさ、
日常で普通に刀を持ち歩いていた昔の人と
美術館のガラス越しにしか刀を見ない今の人との
間には、物凄い断絶が あるなって思ったわ。

身体の前提が違い過ぎる。

中国武術の人が、「馬に跨るように」と時々おっしゃるけど、これも そうだろうな。

生きた馬と一体になって走り回っていた昔の人と
(うーん、こんな感じかな?)って椅子に跨ってみる今の人では
身体に蓄積されたものが全く違う。

身体の中で使われる部位と、その使われ方が
かけ離れていると思う。


刀禅は、その 昔は暗黙の了解だった身体感覚
それを 取り戻そうとしている気がする。

居合刀の重さが、

「こっちで支えないと持てないよ」

そう私に教えてくれたように。

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